バラ肉の王様! 黒毛和牛の希少部位を惜しげもなくたっぷりと

黒毛和牛の三角バラ肉
見事なサシと赤身のバランス。「特選カルビ」や「特上カルビ」とも呼ばれる部位

「ブリック」のこだわりは、フォンやルーだけでは終わらない。

「ビーフカレーなのに、ビーフがおいしくないと残念じゃないですか。カレーだけじゃなく、素材もおいしく食べてもらえるカレーを作りたいと思いました」(佐々木さん)

使っているのは、A4~A5ランクの黒毛和牛の希少部位、三角バラ肉。この極上の肉を、旨みが抜けきってしまわないように、低温でゆっくりとフォンの中で煮込んでいく。

黒毛和牛ビーフカレー調理中
寝かせたルーと牛肉は供される直前にスパイスとショウガで味を調える

さらにカレーの味を染みこませるために、ルーと合わせてオーブンで1時間火入れ。旨みを閉じ込めた牛肉とルーは冷蔵庫で一日寝かせ、時間の神様がさらにカレーをおいしくしてくれるのを待つ。

コクのある甘さとピリッと利いたスパイスの極上のハーモニー

ソースポットに盛られた黒毛和牛ビーフカレー
黒毛和牛三角バラカレー(三角バラ3個)1,980円

オーダーが入ってから鍋で温められたカレーは、由緒正しくソースポットに盛られて、つやつやのご飯と共に登場。

ドロリと濃厚なルー
ドロリと濃厚なルー   写真:お店から

余分な水分がないカレーは、見た目からドロリと濃厚。一口食べると、ブワッとくる野菜や肉の甘みに、心がわしづかみに。その後にじんわりとショウガの辛みや、カラフルなスパイスの辛みや香り、苦味が広がる。一言では語れない味の奥深さに思わず夢中になり、スプーンを持つ手が止まらなくなる。

ゴロッと大きな牛バラ肉の塊
スプーンでも切れるほど柔らかい牛肉は旨みもたっぷり

ゴロッと大きな牛肉は、口の中でトロッとほどける柔らかさ。カレーのほんのりとした苦味が、牛の脂の甘さや肉の旨さを引き立てている。“お肉がおいしいカレー”を実感だ。

カレーの薬味
バルサミコと醤油を使った玉ねぎのピクルスはご飯にぴったり

濃厚なカレーの箸休めとなる薬味には、自家製の玉ねぎのピクルスとガリ、福神漬けが用意されている。お薦めはガリ。ショウガが個性的な「ブリック」のカレーをさらに印象深くしてくれる。

プリップリの海老がおいしすぎる!

海老を調理中
海老は大ぶりなブラックタイガーを5匹使用

牛肉以外の具材もカレールーは全て同じだが、具材それぞれを一品料理のように丁寧に調理し、具材のおいしさを引き出している。

海老をフランベ
素材の旨さを引き出すのもフランス料理の技術

「ぷりぷり海老カレー」では、海老をバターで炒めると、コニャックを注いでフランベ! 店いっぱいに広がる海老の香りにノックアウトされる。この鍋に海老の殻から取っただしを加え、カレールーと共にさっと煮込んで、ルーにも海老の味を馴染ませる。

ぷりぷり海老カレー
ぷりぷり海老カレー1,760円

プリップリの海老がこぼれんばかりに盛られた海老カレー。ふんわり広がる海老の味わいに、ビーフカレーとはまた違った満足感がある。

ブリックでしか味わえない究極の欧風カレー

黒毛和牛ビーフシチュー3,850円。シチューはタンシチューと2種類ある。
黒毛和牛ビーフシチュー3,850円。シチューはタンシチューと2種類ある。   写真:お店から

ご褒美なランチなら「黒毛和牛ビーフシチュー」はいかが。カレーの肉よりさらに大きい三角バラ肉をトロットロに煮込み、デミグラスソースにも赤ワインとマデラ酒を惜しげもなく使ったリッチな味わいだ。

黒毛和牛ビーフカレー真上から

ギュギュッと野菜や肉の旨みが詰まったフォンの味わいは、王道を行く欧風カレーの風格もありながら、ショウガやスパイスの辛みにスパイスカレーのような面影も感じる。

基本となるカレーを決めて、海老やホタテなど他の具材をトッピングするカスタマイズも可能。テイクアウトも始まった。一品入魂の「ブリック」のカレーを食べる喜びをぜひ体験してほしい。

※価格はすべて税込

※本記事は取材日(2021年8月12日)時点の情報をもとに作成しています。


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取材・文・撮影:小田中雅子