九州屈指の食の都・福岡市内は回転寿司も名店ぞろい

本企画では、100円均一などお手頃価格をウリとする大手チェーン以外の回転寿司の名店を、47都道府県の各エリアごとにスポットを当ててご紹介! 案内してくれるのは、回転寿司研究の第一人者である米川伸生さん。今回は九州屈指の食の都・福岡市内から、厳選した5店を教えてもらいました。

教えてくれる人

米川伸生
2000年から回転寿司評論家として活動をはじめ、TV、雑誌などのブレーン、監修などを多数こなす。2007年「TVチャンピオン2 回転寿司通選手権」(テレビ東京系)で優勝。YouTubeでは「YOROSUSHI TV」で活動するほか、著書は「回転寿司の経営学」(東洋経済新報社)など。公式サイトはhttp://sushiyone.com

世界有数の漁場から良質な海の幸が福岡の市場に集まる

福岡の海の幸は、なぜレベルが高いのか。本題へ入る前に、その理由を米川さんが教えてくれました。

「九州は良質な漁場や養殖場に恵まれており、鮮度の良い魚がどこでも食べられるという強みがあります。九州の魚は首都圏でも人気が高いですね。福岡には玄界灘、博多湾、響灘などがあり、特に玄界灘は世界有数の漁場として知られています。近海で取れた魚がすぐに食べられるというのはうらやましい限り」(米川さん/以下同)

まわる寿司市場 長浜店
まわる寿司市場 長浜店   写真:お店から

「日本有数の飲食街を持つ博多にあってか、回転寿司はあまり注目されてきませんでしたが、ここ数年で次々と注目店舗がオープンしています。『金沢まいもん寿司』や『すしえもん』など他の地方の人気店の進出もあり、これからますます注目の場所になりそうです」

米川さんおすすめ! 福岡市内の回転寿司5軒

ここからは米川さんおすすめの回転寿司5軒について、詳しく聞いていきましょう。

1. 回転寿司の原風景が楽しめる「ひょうたんの回転寿司」

トップバッターは、天神エリアにある「ひょうたんの回転寿司」。界隈で人気の老舗「ひょうたん寿司」の回転寿司業態で、本家同様に行列ができる人気店となっています。

「札幌と金沢は回転寿司を旅の目的のひとつとしている旅行客が多い地域ですが、福岡にも『ひょうたん寿司』があります。回転寿司の真の人気店はインバウンドを含めた観光客が多数訪れる店ばかり。回転寿司はどこでも食べられるだけに普通の店ならわざわざ旅先で行かないですから

レーンは寿司で埋め尽くされ、人々が楽しげに寿司を選び手に取っていく。しかも回っている寿司は一手間工夫がされて見た目も素晴らしくもちろん美味。『回転寿司の楽しさって、これだよな』とはじめて回転寿司店を訪れた時のワクワク感がいつも甦り、うれしそうに寿司を頬張る人々を見ているだけで心から満たされます。こういう気持ちにさせてくれる店が地元にある方が本当にうらやましい」

レーンに大量の寿司を流しているということは、それだけ手に取る人が多いという証拠。つまりは人気が高く、回転率が良いので寿司の鮮度も抜群ということです。

「とらふぐ」/撮影:米川伸生
「しゃこ」/撮影:米川伸生

【イチオシポイント】これぞTHE回転寿司! 鮮度や工夫を凝らした寿司とともに雰囲気も超おすすめ!

2. 市場内ならではの朝営業と鮮度の良さ。「市場ずし 魚辰」

次は、博多の台所「福岡市中央卸売市場鮮魚市場」にある「市場ずし 魚辰」。市場の施設内にあるメリットを米川さんが教えてくれました。

「市場関係者が来る店は総じてコストパフォーマンスが良いのでこれはうれしいところ。特に本日のおすすめは間違いないですね。それらが豊富に揃っているのがいちばんの魅力です」

九州中の旬の魚が集まる市場だけにおすすめの鮮魚も多いというのはうれしい。

「玄界灘の荒海でもまれた青魚は脂のりが格別。これだけ脂がのった新鮮なアジやイワシが食べられるのはさすがです。市場施設ならではですね。朝9時30分オープンなので、朝から寿司を食べたい方には素敵なお店です」

「あら」400円/撮影:米川伸生
/撮影:米川伸生
「脂いわし」/撮影:米川伸生

【イチオシポイント】豊富に揃う「本日のおすすめ」! 鮮度の良さは青魚をみればわかる!