3. 久留米IC近くの超名店|らーめん八
車で久留米に訪れた際、ぜひ立ち寄っていただきたいのが九州道久留米IC至近の「らーめん八」。大将の迎浩介さんは、福岡・太宰府の名店「八ちゃんラーメン」出身。八ちゃんの重厚感のあるこってりスープの技法を継承しつつも、比較的脂を抑え、女性や年配者にもより食べやすい一杯を目指しています。源流が福岡なのでジャンルで言うと博多ラーメン寄り。ですが、独自にアレンジを加えた一杯が聖地・久留米でも受け入れられ、閉店まで満席状態が続く人気ぶり。
スープは、豚のゲンコツ(関節部分の骨、形が拳に似ていることが名の由来)のみを約半日かけて炊き上げた白濁豚骨。香りが花開くタイミングで適度に背脂を加えた程よいとろみ、深いコクがあり、しなやかなコシの中細ストレート麺にしっかりと絡んできます。余分な脂身を丁寧に削ぎ落とした豚もも肉を豚骨スープで炊いた、さっぱり味のチャーシュー、そしてネギとシンプルなトッピング。
焼きめし、または餃子とのセットで楽しんでください。
4. ホワイト焼き飯&絶品豚骨を体感せよ!|くいよい軒
先に、久留米“食堂系”ラーメンの名店として「丸好」をピックアップしましたが、ここも同ジャンルの穴場的な一店。「くいよい軒」を紹介しましょう。
創業は1979 (昭和54)年。現店主の小栁勇太さんは2代目となります。小栁さんはもともと筋金入りの同店の常連で、先代に弟子入りを志願。2013年に本格的に継承しました。先代の製法を踏襲し、昔ながらの羽釜で継ぎ足し煮込み続けるスープは、豚骨濃度が高く、骨粉を丁寧に濾しているので舌触り滑らか。コスパのいい「ラーメン」550円に、チャーシューが3枚のっているのもうれしいポイントです。
また「くいよい軒」といえば「焼きめし」500円も名物。醤油を使わずに、塩主体のオリジナル調味料で味付けされた白い焼きめしで、ファンからは“ホワイト焼きめし”と呼ばれています。写真では、店内の照明の関係で黄色がかって見えますが、実際はもっと白いです。焼き飯をホフッとした後、ラーメンのスープをズズッといくと、口の中で米がふわりと広がり、芳醇な旨みが押し寄せる!
「くいよい軒」といえば「ラーメン&焼きめしセット」と覚えていてください。
5. 久留米ラーメン若手筆頭株|久留米らーめん道 麺志
豚骨ラーメンの聖地・久留米は、齢半世紀を超えるいくつもの老舗が今なお存在感を放つなど、ラーメンの新規参入がなかなか難しいエリアでもあります。
その中で比較的新しい気鋭店ながら、味に頑固な久留米っ子の心と胃袋をガッチリ掴んでいるのが「久留米らーめん道 麺志」。店主の鬼塚清志さんのラーメンに真っ直ぐな姿勢、熱い人柄を表したような力強く、猛々しい豚骨スープ。
継ぎ足し煮込み続ける久留米伝統“呼び戻し”技法を用い、豚骨100%の「らーめん道」、ニンニクや香味油でよりパンチを利かせた男味「らーめん志」の2本柱のメニューで、「GTOスペシャル」と名付けた、具材のせまくりのラーメンも。自家製麺にも取り組み、福岡県産小麦「ラー麦」を使用した「熟成琥珀麺」の旨さも申し分なし。しなやかさ、ツルシコ感の立つ麺が濃厚スープに絶妙に絡んできます。
サイドメニューには、久留米の名物である「ダルム」(豚の小腸)を使った丼を用意。ダルムは焼き鳥店の串メニューとして味わうのが一般的ですが、同店では創作丼として、ラーメンと一緒に味わえます。これがバリバリ相性いいんです。甘く濃厚に味付けされ、食感も楽しいダルムがラーメンと合いまくり!
西鉄久留米駅近くにあり、福岡方面から電車で着いてすぐ。また久留米を発つときにもサクッと食べられるのがいいですね。
そのほか「麺志」は、系列で味噌ラーメン専門店も持っています。久留米式の豚骨味噌ラーメン。こちらも必食ですよ。