3個のハンバーグをそれぞれに楽しむ

90gのハンバーグが熱々で1個ずつ目の前に提供されるスタイル。

90gなので小ぶりだが、ぷっくりしたハンバーグ

1個目のハンバーグは、肉そのものの味を楽しむため、何もつけずにそのまま食べて欲しい。ご飯の上にのせるのは、肉汁の旨みも逃さず、すべて味わってほしいとの思いから。

みっきー0141
出典:みっきー0141さん

塩味がちょうどよく、肉汁がギュッと詰まったハンバーグは牛肉100%で肉肉しいのだが、ほどよい軟らかさでジューシー。何もつけないからこそ味わえる、肉本来の旨みが最高だ。中には玉葱と長葱が入っている。

自家製ポン酢と大根おろし

2個目は、自家製ポン酢と鬼おろしを使った粗めの大根おろしをのせて。大根おろしだけを少し残して口直しにし、その他卓上にある薬味を合わせるのもおすすめだ。この組み合わせは、肉肉しさを残しつつもさっぱりいけるのだが、胃がリセットされてまだまだ食べられると勘違いしてしまう! 味変恐ろしや……。

机の上の薬味は生醤油以外、すべて自家製というこだわり。この自家製味変アイテムが、何度来てもハンバーグとご飯を楽しめる秘訣のひとつだ。

自家製薬味と生醤油

自家製薬味は青唐辛子のオイル漬け、青唐塩レモン、モウさんの麻辣辣粉(まーらーらーこ)、ジャンマー、大蒜(にんにく)ふりかけの全5種類。ジャンマーとは実山椒、青葱、生姜、ごま油を合わせたスパイシーな味わいの薬味だ。大蒜ふりかけはガツンとにんにくなので、ランチ後には注意しよう(笑)。

各席に説明書きがある

3個目のハンバーグは生たまごか薬味か、悩ましい選択になる……。ご飯にもほどよくハンバーグの油と肉汁が染み込み、最後にご飯だけで食べるのもありだが、ここはまず、店員の小島さんおすすめの青唐塩レモンをつけて食べてみる。ほのかに香るレモンと、唐辛子の引き締まった辛さと塩味がハンバーグとの相性ぴったり! 3個目とは思えない爽やかさだ。

最後はたまごかけご飯がベスト

さらに、たまごの黄身をのせてハンバーグに絡めて食べてみる。どんな料理も美しく飾ってくれる最強アイテムの黄身なのだが、ハンバーグ単体が十分においしいので、個人的に、たまごは肉汁の染み込んだご飯にかけて食べるのがベストだと思ってしまった。

おかずはハンバーグだけなのだが、薬味もトッピングも豊富で、ご飯をおかわりする人が多いのは納得。ご飯も軽く1膳なので、2膳くらいは無理せずいけそうだ。

白菜の梅酢漬けと食べる醤油。こちらも自家製

もちろん米にもこだわりがある。本日の米は青森県産「青天の霹靂」を使用。ハンバーグに合う米を3週間ごとに選りすぐって採用しているとのこと。

来るたびに違う種類が食べられる可能性も

米は羽釜で炊いているため、高級和食店のようにふっくら香り高く、美しいご飯に炊きあがる。4つの羽釜をフル稼働させ、いつでも炊きたてを味わえるのがうれしい。

なかなか羽釜のご飯を食べることなどないので、ご飯の違いと旨みをじっくり感じてほしい。

予約のハードルは高くても、また食べたいと思わせる

朝8時ごろに来て記帳!という、なんともハードルの高い予約方法なのだが、このクオリティーと、ハンバーグを3個に分けて出すという細やかなホスピタリティ。熱々焼きたて、炊きたてを食べて欲しいという心遣いと、ハンバーグと米への自信! そんな熱意に、客の満足度もかなり高いのではないかと思う。

おかわり肉、いかがですか?

そうそう、店員さんの感じがいいという食べログコメントを多く見かけたが、アルバイトの人たちがみんな楽しそうに働いているのが印象的だった。きっとこの雰囲気のよさが、客にも伝わっているのだろう。

ちなみに渋谷店のベランダ部分には「バー 挽肉と米 のベランダ」が併設されていて、ウェイティングバーとして使えるほか、バーのみの利用も可能。

ベランダで軽く一杯

ベランダをDIYした開放的なスペースで、緊急事態宣言が明けたらフラッと立ち寄りたい。

「挽肉と米」はおいしいだけではなく、素材へのこだわりや客自身が選ぶ楽しみ、ホスピタリティが溢れた、おいしい+αの楽しさがあるお店。

今はまだ予約のハードルが高く、気軽に通えるお店ではないが、それでもリピーターは多いはず。毎日のランチには少し高めの1,500円だが、このランチで大満足の一日になるなら、月1くらいで挑戦したい最強ハンバーグ&米ランチだ!

※本記事は取材日(2021年4月27日)時点の情報をもとに作成しています。

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撮影・文:食べログマガジン編集部