【兵庫deカヌレ】「ダニエル 本店」

ダニエルは、1990年に中村道彦氏が開いたお店。中村氏はホテルでフレンチの料理人として修業していた経験を活かし、桃のコンポートを丸ごとフィルムで包んでソースを添えた、レストランのアシェットデセール(皿盛りのデザート) のようなケーキや、注文を受けてから仕立てるミルフィーユなど、独創的なパティスリーを創造し、一躍人気店に。

「カヌレ」10個入り 1,200円(税込)

同店の看板菓子でもあるカヌレは食べやすいミニサイズで、フレーバーは、プレーン、カカオ、抹茶、いちじく、くるみ、クランベリー、ジンジャー、ゆず、りんごなど、バリエーションも豊富。小ぶりながら、それぞれの味わいがしっかりと感じられる。

これまで、カヌレは店舗販売のみであったが、2020年4月より、地方発送を開始。同年5月からはオンラインショップでも購入が可能となった。オンラインでは、火曜日~土曜日の9:30〜12:00の限定販売。数量限定ですぐに完売してしまうので、購入したい場合は、9:30ジャストにアクセスを。注文当日に発送してくれる。

【福岡deカヌレ】「ラ スール」

2013年6月には、福岡にカヌレ専門店「ラ スール」*2がオープン。実はこのお店、カヌレ好きの関西系百貨店のバイヤーが、大好きだったカヌレを扱う店が博多にはなかったため、お店と一緒に開発を行い立ち上げたという話もあり、関西のカヌレブームが福岡に移植されたとも考えることができる。

*2 ラ スールはそのバイヤーが梅田に異動後、大阪などに催事で出店して人気を博し、2016年3月には阪神梅田店にも店舗をオープンしている。

「カヌレ8点セット」 2,742円(税込)

ラ スールで人気の「カヌレ8点セット」。フレーバーはスペシャルラムのほか、チョコレート、知覧茶、あまおうなど、さまざまな味わいが楽しめる。こちらのカヌレは、生地を一晩寝かせて焼くことで、中をしっとり・モチモチの食感に仕上げていることが特徴となっている。

夏季限定販売の、バニラのカヌレの中に濃厚なカスタードクリームを絞り込み、生クリームをトッピングした、冷やして食べる「生カヌレ」も人気。

福岡以外でも、各地でカヌレ専門店が続々とオープンする。2015年には岡山に「ガトー ミュール」、2018年には沖縄に「ほうき星」、2020年には新潟で「カヌレ・ド・キャンティー」、神戸で「Penheur 六甲道店(旧プティボヌール)」がオープン。

【新潟deカヌレ】「アトリエ キャンティー」「カヌレ・ド・キャンティー」

「アトリエ キャンティー」が生み出した新ブランドが、新潟初のカヌレ専門店「カヌレ・ド・キャンティー」。 パティシエ出身のオーナーシェフ川又真氏が作る新食感カヌレが人気のお店だ。

写真:お店から

川又シェフは、パティシエとしてキャリアをスタートさせるが、イタリア料理にも携わるようになり、レストランの料理長を務めるまでに。2016年8月に「アトリエ キャンティー」をオープン。人気店となるがコロナの影響で休業に追い込まれる。2020年5月、レストランをリニューアルし、心機一転。デザートとして好評だったカヌレの専門店「カヌレ・ド・キャンティー」をスタートさせた。店内には、博物館のように、さまざまな種類のカヌレが展示されている。

「オリジナルカヌレ18種セット」4,000円(税込)

生地は超低温で2日以上熟成させ、じっくりと時間をかけて焼き上げる。フレーバーのバリエーションは、プレーンのほか、抹茶、塩キャラメル、ココナッツ、西京味噌など、独創的なフレーバーも併せて最大18種にも及ぶが、すべて別々に生地を仕込むという手間のかけようだ。 こちらのカヌレは、新潟まで行かずとも全種類オンラインでも購入可能。

後編では、沖縄&東京のカヌレのおいしいお店を中心に紹介します。また、第二次カヌレブームについての分析もお届けする予定です。お楽しみに!

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

※新型コロナウイルス感染拡大を受けて、一部地域で飲食店に営業自粛・時間短縮要請がでています。各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いします。

※本記事は取材日(2021年2月14日)時点の情報をもとに作成しています。

撮影・取材:猫井登

文:猫井登、食べログマガジン編集部