【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレー#126】「ばち 赤坂

ダイエットのためには筋肉をつけた方が効果的で、その際にはしっかりと肉を食べた方がより良いということが、ようやく認知されつつあるような気がします。筋肉をつければ基礎代謝が上がり、脂肪燃焼効率が高まって体脂肪率が落ちやすくなるのです。つまり、筋肉をつけると太りにくく痩せやすい体質になるということ。筋トレ歴35年になる僕ですが、確かにそれを体感しています。

そして、筋肉をつけるためには肉などのたんぱく質を摂るべきといわれています。ダイエットに向いている肉というと鶏のささみが有名ですが、それ以上に僕がおすすめするのは馬肉と羊肉。前置きが長くなりましたが、そんな馬肉と羊肉の料理をメインした居酒屋が2020年8月3日、赤坂にオープンしました。

馬偏に羊と書いて「ばち」と読むそうです。「ちょっと待て、これ、カレーの連載だよね?」と思った方、ご安心ください。何しろここ、カレーもあるのですから\(^o^)/

「馬刺し」(一人前)

まずはカレーの前に馬刺しから。この馬刺し、何と290円(一人前)です。290円で馬刺しを食べられるお店、僕はほかに知りません。しかも290円とは思えないクオリティなのです。トロっとした舌ざわりの新鮮な馬肉。都内のほかのお店で食べるなら、600円や700円はするだろうと思えるもの。それが290円です。

写真左から「羊肉串」と「羊レバ串」

羊は串でいただきました。「羊肉串」180円(一串)は絶妙な火入れ加減のラム肉をスパイスで食べる逸品。スパイス感がラム肉とあいまって実においしいです。「羊レバ串」200円(一串)は、ラムのレバーを低温調理したものなので生のような感覚を味わえます。これもお酒のつまみに最高ですね。

その安さの秘密を社長に聞いてみると、「肉を大量に大きく仕入れて、自ら切り分けているからこそ可能な安さです。それでも安さの限界ギリギリを攻めているので、多くの方に食べてもらえないと高くせざるを得ないんですよ。でも、馬肉とか羊肉とかってなかなか気軽に食べられないじゃないですか。それを気軽な金額で食べられるお店を作りたくて」とのこと。素晴らしい!

「ばちカレー」

そしてカレーです。店名を冠した「ばちカレー」800円は、馬肉のスジ肉をしっかりと煮込んだものがベースとなっており、これにラムのレバーも時折入っています。ドライタイプでスパイスもエッジを利かせてあり、肉がゴロゴロと入った中にあえて半生程度の火入れでシャキっとした玉葱の食感がたまりません。これはここでしか食べられないオンリーワンのカレーですよ。

何故こんなにおいしいカレーが作れるのか。実はこちらのお店、「神田カレーグランプリ2019」で見事グランプリを受賞した秋葉原の名店「カリガリ」が手掛けたお店だからなのです。社長曰く「カレーでやっとグランプリ受賞させてもらって、カレーじゃないお店を始めようとこちらを開いたんですが、ふと思いついてカレーにしてみたら、これがおいしくて。ならもうこれも出してしまえということで」とのこと。出してくれて本当にうれしいです。

カリガリ本店のカレーともまるで違うアプローチであり、馬肉羊肉の料理店でありながらカレー専門店も手掛けている方だからこそ作れる奇跡的なカレーなのですから。カレーも羊串も、卓上にある七味、クミンシード、特製カリガリマサラで味変可能。そのままでも十分おいしいのですが、より辛くしたり、香り高くしたりしながら、自分好みに変えていけるのもうれしいです。

ちなみにこちら、カレーのみテイクアウトも可能とのこと。トレイニーにもダイエッターにもカレーマニアにもうれしいばちカレー。是非食べてみてほしい逸品です。

※価格はすべて税抜

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

※外出される際は、感染症対策の実施と人混みの多い場所は避けるなど、十分にご留意ください。

※本記事は取材日(2020年8月16日)時点の情報をもとに作成しています。

文・写真:カレーおじさん\(^o^)/