【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレー#115】「ビストロべっぴん舎」
緊急事態宣言も解除され、少しずつ人出も増えてきました。普段の生活に近づいたという喜びがある一方で、まだ終息したわけではないので気を付けなければいけないという緊張感も引き続きあります。三密を避けることが可能であれば外食も、難しそうであればテイクアウトやデリバリーという形で好きなお店の料理を食べるという楽しさも味わっていきたいものです。
今週のカレーは僕の大好きなお店のひとつ。「食べログ カレー 百名店 TOKYO 2019」にも選ばれた神保町エリアにある「ビストロべっぴん舎」なのですが、今回紹介するのは新しいべっぴん舎の方です。どういうことかというと、このコロナ禍の中で何と、同じ神保町エリアにもう一店舗開店したのです!
何故この時期にもう一店舗開店したのかというとコロナ禍ならではの理由がありました。というのも元々のお店があるエリア、実は東京オリンピック後に再開発予定の地域だったそうです。そうなるとこの場所での営業を続けられないということで、近くに移転するつもりで新たな店舗を探していたのだそうです。それが見つかったところでコロナ禍。東京オリンピックも延期となり、再開発もそれに伴って延期となりました。
しかし新しいお店はもう押さえてしまっている。さらに、このご時世ですからなかなか告知も思うようにしにくい。ならばもういっそどちらの店舗もやってしまおうと。元々ある店舗を動かしながら、新しい店舗ができたことをお客さんへ直接お知らせしていこうと、そのような理由で同じ神保町に二店舗目を開店したそうです。
新店舗は欧風カレーの名店「ペルソナ」がかつて存在したビルの斜め前。大通りから少し横入りした場所ですが駅近でアクセスも良く、一階なので入りやすい雰囲気です。店内も本店より広く、明るい雰囲気。
メニュー構成は本店と同様。どれを食べてもおいしいのですが、僕の一番のお気に入りは「牛すじカシミールカリー」1,100円。
カシミールカレーといえば老舗「デリー」の看板メニューですが、こちらのマスターもデリーから派生した「ボンベイ」出身。しっかりと歴史を受け継ぐお店なのです。それでいてべっぴん舎ならではの個性もある所が素晴らしい。
カシミールの辛さに、赤ワインに煮込んだ牛スジが加わることで甘みと深みが追加され、食べやすくなっています。野菜もトマト、レンコン、ブロッコリーなどが入ってバランスも良く、食べておいしく、健康にも良いカレー。相変わらずの絶品です!
自宅でもこの味を楽しみたくて、今回は「黒のべっぴんカシミールカリー」1,000円をテイクアウト。牛すじカシミールよりも辛さが前面に出ているスパイシーなカレーなのですが、テイクアウトに伴う時間が経過したことによってその辛さが少し落ち着いて丸みを帯びたような印象を受けました。
やはりカレーはできたてとそうでないのとではかなり味が変わってきます。この変化もなかなか楽しく、できたてにはできたての魅力があり、少し時間を置いたものにはその魅力があるのですね。
※カレーに限らず、テイクアウトしたものは食中毒を防ぐためにできるだけ早く食べるように心がけてください。すぐに食べられない場合でもできるだけ早く冷蔵庫に入れ、その日のうちに電子レンジでしっかりと再加熱してから食べることをおすすめします。
こちらのお店は毎年数万人が集まる「神田カレーグランプリ」において、神田カレーマイスター賞を2度も受賞しています。マイスター賞とは、神田カレースタンプラリーを制覇した神田カレーマイスター達の投票によって選ばれるお店で、参加者全員の投票で決まるグランプリに比べると、神田カレーに詳しい人の投票によるものですから、グランプリ以上に価値があるとも一部でいわれている賞です。つまりは神田カレーファンが認める実力店。
混乱の中での開店ということでスタッフの人員不足だそうですが、そこは優しい気持ちで食べに行きたいものです。まだまだ神保町エリアはひと気が少ないです。新店舗も本店も、行きやすい方へ是非!
※価格はすべて税込