〈2024 食通が惚れた店〉

みんなが再び日常的に外食を楽しめるようになった2024年。インバウンドの盛り上がりもあり、飲食業界も新しいチャレンジに目を向けた一年だったのではないでしょうか。

そんな2024年に、グルメ情報を熟知した有識者が惚れ込んだお店や料理についてアンケートを実施。「最も印象に残った店」「3,000円以下のお手軽グルメ」をうかがいました。

今回は、フードパブリシストの高橋綾子さんにお答えいただきます。

教えてくれる人

高橋 綾子
フードパブリシスト。国内外ファッションブランドのプレスとして従事した中で肥えた“食”へのこだわりは、その後の素晴らしい人々との出会いと相まっていつしか人生そのものに。その間に培った食のデータと人脈を武器に“喜ばれるレストラン”の発掘に勤しむ日々。おいしいものしか喉を通らない不思議体質。

2024年のベストレストラン

Q. 2024年、最も印象に残った店と、イチ押しのメニューを教えてください

A. 「レヴォ」の「おまかせコース」です

おまかせコースの一品
おまかせコースの一品   写真:お店から

毎年“行くべきリスト”に入れつつもコロナや遠さで行けていなかった「レヴォ」。賞賛の話しか聞いたことがなかったので期待値はエベレスト並みに高かったのですが、谷口シェフは楽々と超えてくれました。食材の素晴らしさは言わずもがな。その食材を巧みに操った驚きと口福に満ちあふれた料理が、プロローグからエピローグまで緩急をつけながら展開するのです。この立地、この空間、この器、この料理、このワイン、このチームだから可能にしたこんなにも刺激的で感動的な時間は経験したことがありませんでした。どうやら朝食がまた素晴らしいそうで、次回はさらに予約のハードルが高い1泊2食付きコースを体験したいと思います。

アンダー3,000円のお手軽グルメ

Q. 2024年に食べた〈3,000円以内の感動の味〉を教えてください

A. 「BIANCHI」の「カリカリ桜エビと黄ニラのパッタイ」1,800円です

アラカルトで当日でもふらっと一人で行けて居心地が良くて何でもおいしくて深夜営業している店が今、私が行きつけにしたい店なのですが、「BIANCHI」はこの条件がすべて揃っているんです。ベースはタイ料理×中国料理ですが日本の食材を使い、多様な食文化を独自の味に昇華しています。さすが国内外で食べ歩いた美食家のビアさんのお店って感じ。

カリカリ桜エビと黄ニラのパッタイ
カリカリ桜エビと黄ニラのパッタイ   写真:お店から

「カリカリ桜エビと黄ニラのパッタイ」は日本料理の経験が長いシェフが、伝統的なパッタイにてんこ盛りの桜エビの唐揚げと黄ニラをプラス。桜エビの香りと風味、黄ニラの甘みで口中が喜んでいると最後にほんの少し辛みが現れてしっかり引き締めてくれる。この絶妙な味のバランスにやられちゃうんです。

食べログマガジンで紹介したお店を動画で配信中!
https://www.instagram.com/tabelog/

※価格は税込です。
※アンケート内容と「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額を掲載しています。最新の情報はお店にご確認ください。

文:高橋綾子、食べログマガジン編集部