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〈2024 食通が惚れた店〉
みんなが再び日常的に外食を楽しめるようになった2024年。インバウンドの盛り上がりもあり、飲食業界も新しいチャレンジに目を向けた一年だったのではないでしょうか。
そんな2024年に、グルメ情報を熟知した有識者が惚れ込んだお店や料理についてアンケートを実施。「最も印象に残った店」「3,000円以下のお手軽グルメ」をうかがいました。
今回は、百戦錬磨のフードライター・森脇慶子さんにお答えいただきます。
教えてくれる人
森脇 慶子
「dancyu」や女性誌、グルメサイトなどで広く活躍するフードライター。感動の一皿との出合いを求めて、取材はもちろんプライベートでも食べ歩きを欠かさない。特に食指が動く料理はスープ。著書に「東京最高のレストラン(共著)」(ぴあ)、「行列レストランのまかないレシピ」(ぴあ)ほか。
2024年のベストレストラン
Q. 2024年、最も印象に残った店とメニューを教えてください
A. 「蒼」の「長井さかな人長谷川さんより赤座海老 ビスクと共に」と「上田畜産 43ヶ月雌牛“特別な但馬玄”岡山ムサシ農園舞茸」です
森脇さん
いずれも、素材の持ち味をシンプルかつ的確に引き出されていて、とてもおいしかったです。炭火焼きにしたアカザエビは、レアに仕上げた火入れも絶妙。その海老の殻などでとったビスクが添えられているのですが、これを最初から海老にかけるのではなく、ソースとしてつけて食べても良いし、スープとして飲んでも、という選択肢が食いしん坊にはうれしい。
森脇さん
牛肉は、サシが強すぎず、それでいてシルキー。緻密できめ細かな肉質と香り、品のいいうまみはさすが。場所を変えながら、時間をかけてゆっくりと火入れすればこその、デリケートでいて濃密な滋味を堪能しました。