【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレー#86】「秋葉原カリガリ」
日本最大級のカレーイベントである「神田カレーグランプリ」。今年も「神田カレーグランプリ2019」が開催され、決定戦が11月2〜3日に小川広場で行われました。毎年数万人が来場するビッグイベントですが、今年は例年以上の人出があったように思います。
来場者も若いカップルが増え、出場店舗のカレーのバリエーションも過去最高といえるくらいに様々で、こういう所でもカレーとカレーに関わる人達の変化と進化、そして多様性を感じました。そんな2019年のグランプリを受賞したのは、「秋葉原カリガリ」でした。
カリガリは元々渋谷にあったお店ですが、秋葉原にもお店を構えたことを機に神田カレーグランプリに参加するようになり、今年で5回目の出場。毎年惜しいところまで行きながらギリギリで入賞ならず。いわば無冠の帝王的存在だったのですが、今年は「カリガリカレー」と「夢眠書店カレー」のあいがけというメニューで見事グランプリを受賞!
これには物語があるのです。夢眠書店というのは人気アイドルグループ「でんぱ組.inc」の元メンバーである夢眠ねむさんが手掛けるお店。こちらのお店は小さなお子さんがいるお母さんやその家族のためのお店というコンセプトがあり、女性のお腹を温めるためのカレーを看板メニューとして出したいということで、夢眠さんご本人が大好きなお店であるカリガリに弟子入り。カリガリと共同で作り出したのが「夢眠書店カレー」なのです。
りんごとシナモンが味の中心となった個性的カレーであり、7月に行われた全国のカレーの名店が集まるイベントで初出しした際には全国の名店に引けを取らないおいしさだとマニアからも高評価を得ました。元アイドルが作ったカレーということで色眼鏡で見られがちですが、食べた僕自身からしてもお世辞抜きにおいしいと思えるカレーです。
その夢眠書店カレーと、カリガリ創業時から看板メニューであるココナッツベースのカリガリカレーのあいがけで勝負をかけ、見事グランプリを勝ち取ったということは、文字通りカリガリの総力を結集して得た勝利だといえるでしょう。
グランプリ受賞翌日に、祝杯をあげに飲みに行ってきました。グランプリで食べ過ぎたこともあり、頼んだのは「カリガリカレーmini」500円のライスを、プラス50円で豆腐にチェンジしたもの。それに「豚と春菊の炒め山椒風味」550円。この2つをつまみに「アマレットジンジャー」600円でお祝い。
カリガリカレーは創業時から安定のおいしさ。ココナッツベースですがタイカレーよりも濃厚で奥深くパンチのあるテイスト。だからこそ淡白な豆腐との相性も良く、豆腐もちゃんと温めたものなので良いおつまみになります。
豚と春菊の炒め山椒風味は、豚肉のおいしさを春菊というハーブと山椒というスパイスで引き立てたといえる立派なスパイス料理。お酒も進みます。このようにちょい飲みにも使えますし、しっかり食事するためにも使えるお店です。
カリガリは間借りカレー店舗も着々と増やしています。なぜ間借り業態に力を入れているかというと、カリガリはただ飲食店というのみならず、様々な文化と融合し、それを楽しんでいくスタイルのお店なのです。創業時から全くブレていません。だから僕はカリガリが大好きなのです。詳細が気になる方は、本連載の#16をご覧ください。
そんなカリガリらしさが詰まったグランプリ受賞の師弟あいがけカレーは、そう遠くないうちに秋葉原カリガリと夢眠書店で食べられるように計画中とのことです。気になる方はSNSなどをチェックしてみてください。とにもかくにも、昔から大好きだったお店が大きなイベントでグランプリを勝ち取ったのは我がことのようにうれしいです。改めてグランプリ受賞、おめでとうございます!
※価格はすべてランチタイムは税込、ディナータイムは税抜