出世ごはん
デキるビジネスパーソンはこんなお店で食べている! 元銀座のホステス&開運アドバイザーの藤島佑雪が、かつての同伴その他の経験から見極めた「出世する店」を「おいしい理由」とともにご紹介!
No.48 出世しながら自由時間が増える、効率のよいレストラン
元来、怠け者のわたくし。ホステス時代からずーっと「いかに働かずして儲けられるか」を考えてまいりました。だって、やりたいことが山ほどありますからね。山登りにゴルフ、食べ歩き、友だち家族やメンズと過ごし、ドラマをダラダラ観たり、たまにタロットや星占い……。効率よく仕事しないと時間捻出できないじゃないですか。それに効率いかんで売り上げも変わってきますからね。てなわけで、今回は最近、心底、感心した「効率のよいレストラン」3軒のご紹介です。
効率化もいろいろありますが、代々木上原にできた創作フレンチ「& piece」さんは、この手があったか!と膝を打ちまくった一軒。
「フレンチは手間暇かかって儲からない」だなんてお話をどれだけ聞いてきたことか。無駄を解消するひとつの方法がフレンチに限らず、おまかせコース1本にして食材を集約させることだったりして、こちらも昼夜おまかせコース1本のみ。と、ここまではまあ、普通っちゃ普通なんですが、驚いたことに、15品中、パスタ以外は全部フィンガーフード。手でつまんで食べるのです。意味わかります? つまりはほぼカトラリーなしってこと。前菜用、魚用、肉用、デザート用とその都度変わるフォークだのナイフだのを洗わなくてもいいという。しかも、楽しくって新しい! 効率化の結果なのかどっちが先かはわかりませんが、これまでになかったスタイルが生まれたというのが素敵じゃありません?
高田馬場「手打ち麺やきそば専門 真打みかさ 本店」さんはメニューを絞ることで、あの高クオリティといい感じの回転率をキープされているんでしょうね。
飲食店における効率化の基本として、支払いは券売機。で、料理は自家製手打ちの極太麺を使った焼きそばのみ。ソースか塩で、並盛か大盛か。いたってシンプルなうえに、値段がソースも塩も並盛も大盛もすべて800円均一。気持ちいいですよね〜。大盛プラス100円とかすらないんだもん。こういう清々しい値付けに、一流をビンビン感じてシビれます。ネギ、揚げ玉、紅生姜、マヨネーズ、辛子、唐辛子はカウンターにセットされていて、お好きなだけカスタマイズしてください状態。これらをお客さまに「おまかせ」することで、最小限のメニューながら、無数の味わいを提供しているわけなんですが、これってお店側からすると手間がかからず、ゲスト側からすると自由に好みの味をつくれて、win-winなんですよね。どっちも幸せな、理想の効率化に拍手!
「馬賊 日暮里店」さんはホステス時代、そのときつとめていたお店のモデル上がりの美人ホステスから「近所にある名店」ということで教えてもらいました。
言っときますけど、銀座のホステスなら港区みたいな華やかなエリアに住んで当たり前なのに、日暮里みたいな意外な場所に住んでたりする女は、たいてい子どものいるお母さんですから。で、こちら。家族連れも多くて、いつも混み混み。人気メニュー、店で打ち立てのモチモチ麺を使う担々麺やつけ麺、それからこれまた手打ちでモチモチの皮で包んだ焼餃子あたりを注文しつつ、時間かかるかな〜とか思ってると1分かそこらで焼餃子が登場。麺ものもほどなくやってきて、とにかくモノが出るのが早い! ずーっとお客さんの切れ目がないくらい繁盛してるから、注文を待たずに次々、餃子を焼いてるんでしょうね。だとしたら、繁盛してるから、そして訪れたひとのほとんどが頼むくらい餃子が鉄板の人気だからできる効率化。どんどん焼いて、どんどん回転して、どんどん売り上げが上がる。すてきですね〜。わたくしも頑張らなきゃ!