日本の夏、暑辛い夏

今年も空梅雨と言われて久しいこの頃ですが、いかがお過ごしでしょうか?

梅雨と初夏の狭間のこの時期でさえ、日差しは照りつけ、歩くだけで暑く、猛暑の予感しかしない……。だからこそ、目一杯辛いものを食べて、だくだく汗をかいてガンガンいこうぜ(ドラクエ)、ということで、グルメな著名人の愛する辛いものを聞いてきました!

 

今回はミュージシャンの小宮山雄飛さん。実は彼、辛いものを食べるときのこだわりがあるようで……。
「辛さは英語でHOTと表しますが、実際、味ではなく温度として感じてるんだとか。なので、熱いうちに食べた方がより辛さを楽しめるので、僕はとにかく熱々で食べます。せっかく激辛を頼んだのに冷めてから食べてはもったいない。

 

逆に、初心者が辛すぎると感じる時はフーフーして冷ますと辛さも和らぎますよ」

 

と激辛有段者の頼もしい一言。

 

「どのお店も本当に辛いので、日々食べるというよりは、ここぞ!という時に体調を整えてしっかりと食べに行きます。3ヶ月〜半年くらい空けて『またあの激辛が食べられるー!』とワクワクしながら伺うのが楽しみです」

 

激辛を楽しむために、敢えて、時間をおくという……なんて、なんていうか、なんかもう、恋愛マスターな手法じゃないですか。会えない時間が愛を育てるの、ということで、小宮山雄飛さん、教えてください!

 

小宮山雄飛さんオススメ激辛メニュー3選

1. 味覚(虎ノ門)

【頂天石焼麻婆刀削麺¥900(税抜)/出典:TOMITさん

 

「とにかく辛い!たぶん東京一辛い麻婆豆腐だと思う。石焼でグツグツに煮立った麻婆豆腐が客席に運ばれてくると、そのけむりだけでお客さんがお店の外に逃げてしまうほどの辛さ!(なので、興味本位で頼むのは他のお客さんにも迷惑なのでやめましょう)
そう聞くと、単なるチャレンジメニューのように思われがちですが、実際には何種類もの唐辛子を使い、立体的な辛さを作っているので、単にハバネロやブートジョロキアを沢山ぶち込んだ激辛メニューとは違い、実に味わい深いのが特徴。

 

真夏のお昼に食べると汗だくになることは確実ですので、着替えを用意するか(そこまでして食べるか!?)、夜にビールでも飲みながらゆっくり食べるのがおすすめ」

2. マジックスパイス 東京下北沢店(下北沢)

【チキン・虚空¥1,200(税抜き)/出典:たけとんたんたさん】

 

「北海道で初めて“マジスパ”を食べた時は美味しい以前にちょっとしたカルチャーショックでした。二日酔いも吹っ飛ぶどころか、感覚が異次元へとぶっ飛んでしまいました(笑)。
下北沢に待望の東京店ができてからはこちらに通ってますが、その昔は涅槃や極楽(どれも辛さの単位)あたりを食べていたのですが、だんだんエスカレートして、ついには最上級の虚空に行き着きました。この上にはアクエリアスというさらなる特別メニューもありますが、僕は虚空を頼んであとは卓上の調味料で味を自分で調整するのが好きです。
こちらのすごい点は、なんと正確なレシピとなるものが全くないのだとか。北海道のオーナー直伝の味を日々感覚のみで再現しているというのも、実にマジスパらしい。
余計な脂や小麦粉などが入ってないから、一切胃もたれすることもなく、食べ終わったあとの方がむしろお腹が空いてるような感覚になるから不思議。
数ヶ月食べてないと禁断症状が出て気づけば足が向いてます」

3. タイカリーピキヌー(駒沢大学)

【カントリーカリー¥800(税抜き)/出典:PANIPANI82さん】

 

「タイに『ゲーン・パー』という激辛のカレーがあります。特徴はタイカレーによく使われるココナッツミルクを使っていない点。ココナッツが採れない森林地域でも食べられるので『森のカレー』という意味で、ココナッツミルクが入らない分、味が鮮烈でハーブ感が強いのが特徴。
残念ながら日本のタイ料理店ではあまり見かけることのできないこのカレーが食べられるのがピキヌー、『カントリーカレー』の名前で提供しています。
メニューに載っている辛さレベルは3と、他のタイカレーに比べて決して辛い方ではないのですが、ココナッツミルクが入ってないのでスパイスやハーブのフレッシュ感がダイレクトに味わえ、体感的には他のカレーより強いように思います。
暑い夏にさっぱりと辛いものを食べたい時に最適です」

■小宮山雄飛
1973年東京生まれ原宿育ち。ホフディランのボーカル&キーボーディストでありつつ、ザ・ユウヒーズ・BANK$名義でも常にPOPな作品を発表。ポッドキャスト界では日本最多エピソードを誇る人気番組「こむぞう」を毎日配信しつつ、数多くの番組・企画をプロデュースしている。