【食べペディア】野生鳥獣のすべての部位を美味しくいただくヨーロッパ伝統の食文化『ジビエ』
「ジビエ」とは、狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉を意味するフランス語で、ヨーロッパでは貴族の伝統料理として発展してきた食文化である。そこには、動物の尊い生命を奪う代わりに、すべての部位を料理に使い、感謝を捧げる精神が流れている。その天然の肉は、脂肪が少なく栄養価も高く、森からの贈り物とも言うべき冬季限定のごちそうである。
現在日本では、野生鳥獣が増え過ぎ、農林業、農作物や自然環境に大きな問題が生じている。一般社団法人日本ジビエ振興協会では、狩猟や有害捕獲されたシカやイノシシを食肉として有効活用を図り、料理の提供、加工品開発、環境保全に関わり、鳥獣被害対策や地域活性化に貢献できる取り組みを行っている。日本で有名なジビエは、シカ、イノシシ、野うさぎ等だが、山バト、真ガモ、キジ、コジュケイ、カラス、ハクビシンなども含まれる。
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