出世ごはん
デキるビジネスパーソンはこんなお店で食べている! 元銀座のホステス&開運アドバイザーの藤島佑雪が、かつての同伴その他の経験から見極めた「出世する店」を「おいしい理由」とともにご紹介!
No.22 キメの接待に、とろける和牛づくしの懐石はいかが?
おにく 花柳
お肉の力ってすごいじゃないですか。「お肉だよ〜!」のひと言で場が活気づく、あの力をお仕事に生かさないテはありませんよね。ひと昔前は接待といえば、お食事後にホステスなりキャバ嬢なりが隣に座るようなお店に行くのがセットになっていましたが、リーマンショック以降は接待が激減。ましてや女性のいるお店で2次会なんて、という傾向が続いていて、元ホステスという身からすれば、さびしいような気もしつつ、大切なクライアントさまをお肉でおもてなしすれば、女の色香など必要ないほどご満足いただけるんじゃないかしら。それも「おにく 花柳」のようにお料理も接客もきちんとしたお店であれば、なおさら。
こちら、接待に必要な要素がギュッとコンパクトに詰まっています。まず、立地。日本橋っていうのが絶妙ですよね。一流企業が集まる界隈にありながら、銀座のクラブ街からは離れているという。これがヘタに銀座にあると、通りに出たときにうっかり知り合いの黒服やママなんかと出くわしたりして、面倒なことにもなるんですが、外が静かですからね。じゃ、帰りましょうかとなりやすいですし、場所が日本橋であれば最初から「2次会はなし」というメッセージになって、ヘンな期待をもたせなくて済むという効果もありますから。
写真:お店から
店内は4名席の半個室がひとつだけではあるものの、カウンター、テーブル席と分かれているので、4席のカウンターや8席のテーブル席も自分たちで占領すれば、それぞれが個室的な利用ができるんですよね。こちら、お料理のコースが16,000円となっていますが、料亭のような完全個室じゃないから、この程度のお値段に収まっているともいえますので、コストパフォーマンスと照らし合わせると、よくできた店づくりなんですよね。
出典:きゅいそんさん
でもってA4・A5の黒毛和牛を使った肉尽くし。炭火焼きにすき焼き、しゃぶしゃぶなどをちょっとずつアレンジした懐石仕立てのきれいな肉料理を作家ものの器に盛る、とてもお上品かつ、質量ともに大満足のコースです。また、ご主人の黙々と仕事をする様子や腰の低い感じも、接待をされる側、する側の双方から好まれるはず。
写真:お店から
写真:お店から
こういう肉割烹って京都では結構、知られていますが、東京にもこんないいお店があるんですよ!と声を大にしてお伝えしたいですね。