2018年の“とんかつ店”のトレンドを反映した「食べログ とんかつ 百名店 2018」

とんかつの人気店100店が分かる「食べログ とんかつ 百名店 2018」を発表! 気になる今年の傾向は? 昨今のとんかつブームの火付け役でもある「東京とんかつ会議」のメンバー、マッキー牧元さんの解説とともにご紹介。

激戦区は高田馬場と浜松町

「東京とんかつ会議」のメンバーとして日々とんかつ店を食べ歩くマッキー牧元さんによると、現在のとんかつ激戦区は東京・高田馬場と浜松町。2018年のとんかつ百名店には東京都から59軒がランクインしていますが、そのうち4軒が高田馬場、2軒が浜松町にあります。

とんかつを味わい尽くす「コース仕立て」がトレンド

「『成蔵』しかり、『とん太』しかり、高田馬場には話題のお店が集中しています。今年初登場の『とんかつひなた』は、最近のトレンドである“とんかつ尽くしコース”の先駆者です」(牧元さん)

「とんかつひなた」の食べ比べコースの肉 出典:bottanさん

 

とんかつをコースの一品として提供するお店は以前からありましたが、とんかつを主体としたコースを始めたのは、2017年1月に開業した「とんかつひなた」が最初だそうです。「とんかつひなた」には一般的な「定食」もありますが、牧元さんが太鼓判を押すのは17時以降に要予約で楽しめる「食べ比べ(全部位)コース」(税込3,500円)。同店は豚を一頭買いして様々な部位を用いることが特長で、このコースではロースやヒレだけでなく、リブロース、シキンボ、ランプ、トントロなどの部位のカツが、約1時間かけて少しずつ出されます。牧元さんによると、部位ごとの特徴は次の通りです。

 

「肩ロースはロースよりも運動量が多く、背脂と肉、脂、肉が層を成す部位です。赤味がかった肉は、旨味が濃厚。ランプは脂が少ない部位ですが、ヒレみたいに柔らかくないので、噛みしめる旨さがあります。トントロは、コラーゲンが多く筋張っている部位。『とんかつひなた』のトントロは、薄めに切り、しっかり揚げて火を通しているので、食べやすく仕上がっています」

「とんかつひなた」のランプ 出典:bottanさん

「とんかつひなた」のトントロ 出典:bottanさん

 

コースに登場するカツは、合計約240g。都内のトンカツ店の一般的な上ロースは200g、特上ロースは250gですから、お腹を空かせて出かけたいところです。

揚げ油は「ラード」に注目

さて、もうひとつの激戦区である浜松町では、「とんかつ檍(あおき) 大門店」と「のもと家」の2軒が百名店入りしています。「とんかつ檍」は、無菌状態の母豚のお腹で育った林SPF豚を使用し、都内に4軒を展開するとんかつ店。蒲田の本店、2号店の大門店、3号店の銀座店と、系列店が軒並み百名店にランクインしている、圧倒的な人気のチェーンです。最新店の浅草橋店は2018年8月にオープンしたばかりとあり、まだ百名店に入っていませんが、来年の順位が気になるところ。そして「のもと家」は、鹿児島の六白黒豚と、2種のラードをブレンドした揚げ油を使っているのが特徴です。

「とんかつ檍」の特上ロース 出典:サプレマシーさん

「のもと家」の厚切りロース 出典:サプレマシーさん

 

「いいラードで揚げたとんかつは、香りが良くておいしいもの。ラードの香りと豚肉本来の甘さが相まって、味がふくらむ良さがありますね」と、牧元さん。ラードと言えば、「成蔵」と「すぎ田」も、ラードで揚げているそうです。

ころもがサクサクと香ばしい「成蔵」のとんかつ 写真:お店から

薄めのとんかつがこれから来るかも!?

牧元さんが教えてくれた最近のもうひとつのトレンドは、薄いとんかつ。百名店の中では、かつて恵比寿ガーデンプレイスで人気を博し、2016年に人形町で復活した人形町「かつ好」で味わうことができます。その薄切りのとんかつ「かろみかつ」(税別2,200円)は、食感の軽さが特徴的です。

 

「最近のとんかつはどれも分厚いですが、歴史をさかのぼれば、戦前には“薄かつ”や“紙かつ”と呼ばれる薄いとんかつがありました。それを彷彿させる『かろみかつ』は、キメの細かいころものサクッとした食感が魅力です」(牧元さん)

「かつ好」のかろみかつ 出典:つ~ちゃんさん

名店ぞろいの、とんかつ百名店

牧元さんが考えるとんかつのおいしさの条件は、“揚げ方の正確さ”と“肉ところものバランス”。とんかつ百名店は、食べログユーザーから高い評価を集める人気店であるだけに、「おいしいとんかつ」の条件をクリアしたお店ばかりです。

 

2018年に新たに百名店入りしたとんかつ店は、合計12軒。前述の「とんかつひなた」(東京)、「とんかつ檍 銀座店」(東京)、「かつ好」(東京)の他には、「涿屋」(大阪)、「かつ吉 新丸ビル店」(東京)、「富山豚食堂 かつたま」(富山)、「あげ福」(東京)、「矢田かつ」(愛知)、「すずや 新宿本店」(東京)、「ちかさんの手料理」(愛知)、「ヨーロッパ軒 総本店」(福井)、「いもや」(東京)がランクインしています。

 

今年の秋は「揚げ方」や「肉ところものバランス」に注目しつつ、お好みのとんかつを探して食べ歩いてみてはいかがでしょうか。

 

食べログ とんかつ 百名店 2018」はこちら