【噂の新店】「bistro pate-kan(ビストロパテカン)」

レストランクオリティーのビストロ

大阪・福島に、2026年6月、肩ひじ張らずに楽しめる新しいビストロが誕生した。店名は「bistro pate-kan」。店名は、伝統的なフランス料理「パテ・ド・カンパーニュ」の愛称から名付けたとのこと。店は、一枚板のカウンターなど木の温かみある質感が印象的で、日常使いしやすい雰囲気が広がっている。

入りやすいようにとの配慮から、ガラス張りの外観。JR新福島駅から徒歩すぐ
店はフルオープンのライブキッチンで、カウンター8席、テーブル4席。器はすべて土や木など自然素材を使ったオーダーメード

店を率いるのは、赤井那央登(なおと)シェフ。東京のホテルでフレンチを学び、大阪の街場イタリアンに勤めるなど、多様なジャンルを経験した人物だ。兵庫でカフェやイタリアンを開店した後、「初心に帰ってフレンチをやりたい」と、大阪・福島に夫婦で店を構えた。店に掲げるコンセプトは「レストランのように丁寧に、ビストロのように気軽に」。あくまで日常の延長線上としてフレンチを楽しんでほしいとの思いから、メニューはアラカルト中心とした。

大阪出身、シェフの赤井那央登さん

いただける料理はこちら!

アラカルトメニューは15種類ほどスタンバイ。「がっつり食べたい!」「ワインと1皿だけ」など使い勝手に合わせてオーダーできるのがうれしい。

まずは、開店前に試行錯誤を重ねたという、シグネチャーメニューの“パテカン”からご紹介。イメージするパテ・ド・カンパーニュとは見た目から異なり、豚と鴨のテリーヌ、ピスタチオのピュレ、パイ生地、自家製生ハム、鶏白レバーのムースが層となって積み重ねられている。伝統的なパテ・ド・カンパーニュの要素を分解し、再構築した一品だ。塩気のあるハムやムースを、甘みと酸味を持つポルト酒のソースでまとめている。

「ぱてかんのパテ・ド・カンパーニュ」950円

続いて前菜から、爽やかな一品の「鮮魚のセビーチェ」。中央市場から仕入れたヒラメに、ココナッツミルク、セロリのアイス、千切りのセロリ、ミントオイルを合わせた夏らしい味わい。

「鮮魚のセビーチェ」1,700円

肉を使った前菜も。「黒毛和牛のタルタル」はゴロゴロとした和牛の温かいタルタルに、牡蠣のアイスを合わせた“山と海”の融合。黒ニンニクのクランブルが苦みを添え、肉と牡蠣の甘みを引き立てる。

「黒毛和牛のタルタル」1,900円

メインの「七谷鴨のロワイヤル風」は、モモ肉のミンチやフォアグラまで七谷鴨のすべての部位を使ったクラシカルな一皿。赤ワインソースには血液や内臓を使い、鴨の力強い味わいをより感じられる。

「七谷鴨のロワイヤル風」3,600円

料理のお供のワインは「自分たちが飲んでおいしいもの」を中心にセレクト。オーストラリアをはじめ、世界各国から厳選している。

グラスワイン1,000円~。オレンジやロゼも揃う

フレンチのハードルを下げる

赤井さん夫妻が目指すのは、「人生初のフレンチ」を楽しめる場所。若い世代、フレンチをめったに食べない人、逆に40〜50代の食べ慣れた人まで、誰もが気軽に入れるフレンチをつくり、「フレンチのハードルを下げたい」と話す。オープン以来、連日満席が続いているので、まずは予約を取ってみたい。

赤井さん夫妻。奥様の由貴さんは主にサービスやワインの管理を担当

※価格は税込。

文:木佐貫久代
撮影:東谷幸一