食通が見いだした、今月の新店

新しいお店がどんどん出店し、ますますの盛り上がりを見せる飲食業界。「気になる店が多すぎてどこの店に行ったらいいかわからない!」という人も多いのではないでしょうか。

そこで、グルメ情報に精通している方々に、最近訪れた新店に関するアンケートを実施。特に注目している「今月の新店」について教えていただきました。

今回は、フードパブリシストの高橋綾子さんにお答えいただきます。

今月のベストワン

Q. 直近で行った新店の中で、特におすすめしたいお店を教えてください

A. 「MAISON YUHI (メゾン遊氷)」です

ビル群の中で一際目立つ存在
 

高橋さん

もはや夏のものだけではなくデザートとしての地位を確立し、さらに進化し続ける「かき氷」。7月19日にオープンした「MAISON YUHI メゾン遊氷」が、新たなかき氷の世界観を打ち出したという噂を聞き早速チェックしに行ってきました。

BARのような雰囲気
 

高橋さん

中へ入ってまず初めにするのがタッチパネルでのオーダー。何人?席の希望は?来店したことは?の設問に答えるとメニューが出てきます。初めてなので何が良いのか迷い、あたふたしているとすぐにスタッフがお手伝いに来てくれます。今は1ドリンク付きのかき氷が4種類ラインアップ。それぞれサイズはMとLの2種類用意されています。かき氷とサイズを選んだら、トッピンング(有料)の有無を選択し、ドリンクを選んで終了なのですが、2個食べる人もいるので、何分後に2個目を提供してもらうかも選べます。なんかものすごい画期的なのですが、初めてだとヘルプが必要かも。兎にも角にもお支払いしてレシートを持って席に着きます。オーダーが最新なら店内も未だかつてない装い。メインカウンターの奥には10席のテーブルと、2つの個室(有料)があり、雰囲気はさながらBAR。いよいよ「夜かき氷」の時代か?と思わされます。

「カフェラテボウル」
 

高橋さん

かき氷はフランス菓子を作り続けてきたシェフパティシエ鈴木周子さんがレシピを開発しています。アシェットデセールの仕事でかき氷と出会った鈴木さん、これは“究極のアシェットデセール”だと感じ、究めたいと思ったそう。「氷は一瞬で儚く消えてしまいます。その一杯、その一口にどんな味を組み合わせるのかを考えるのが楽しくて仕方ない」と、かき氷に夢中だと話します。レシピのインスピレーションはケーキ。ケーキの味を分解してかき氷に再構築し、食べた時にそのケーキの味になるようにレシピを作っています。クリームやメレンゲ、クランブルなど異なる食感を混ぜ、トッピングや「添え」で味変するのも鈴木さんのアイデア。こんなビッグサイズでも食べ飽きずペロリと完食できます。

個室
 

高橋さん

こちらのコンセプトは店名でもある、“氷と遊ぶ”。カウンターの上には巨大なかき氷マシーンが鎮座していて、なんとこのマシーン、360度回転するので、希望すれば自分でかき氷を作れるそう。お酒と合わせる氷やかき氷のアシェットデセールも考えているそうで、今までにないかき氷店の誕生にワクワクが止まりません!

Q. 「MAISON YUHI (メゾン遊氷)」でおすすめしたいメニューを教えてください

A. 「パティシエの杏仁豆腐と季節のフルーツ 〜桃〜」です。

ソースの香りや繊細な味わいを伝えるために、雑味がまったくない純氷を使用 (3,200円)
ソースの香りや繊細な味わいを伝えるために、雑味がまったくない純氷を使用 (3,200円)   写真:お店から
 

高橋さん

4種類のどれも魅力的で迷ってしまいますが、今しか食べられない桃をチョイスしました。まずはトップに飾られた桃の果肉をヨーグルトシャンティにつけて頬張り、甘さと爽やかさを感じながら杏仁メレンゲを放り込みます。続いて中間層の桃ソースを氷と絡めて一口。奥を覗くと自家製杏仁豆腐とバニラクランブルが潜み、底には桃の果肉がゴロゴロ。最後に杏仁ソースとヨーグルトシャンティを混ぜれば味のグラデーションを制覇! 一匙ごとに変化する味わいと食感に頬は緩みっぱなしです。さらに「添え」の檸檬蜂蜜ソースをオンすると、桃から檸檬へ味わいが豹変! 見事な構成力でこんなビッグサイズでも食べ飽きることなく完食できます。

教えてくれた人

高橋 綾子
フードパブリシスト。国内外ファッションブランドのプレスとして従事した中で肥えた“食”へのこだわりは、その後の素晴らしい人々との出会いと相まっていつしか人生そのものに。その間に培った食のデータと人脈を武器に“喜ばれるレストラン”の発掘に勤しむ日々。おいしいものしか喉を通らない不思議体質。

※価格は税込

文・撮影:高橋綾子、食べログマガジン編集部