つるりとした喉越しがたまらないひやむぎは、食欲がない日でもするりと食べられて重宝しますよね。

ひやむぎは、うどんやそうめんと同じ小麦粉を原料とする乾麺の一種で、そうめんとは太さが異なり、JAS規格(日本農林規格)では直径1.3mm以上1.7mm未満と定められています。うどんよりは細く、そうめんよりは太い、独特の食感を楽しめる麺です。

今回は、そんなひやむぎの中でも、職人の技が光る「手打ちひやむぎ」が味わえる名店を3軒ご紹介。手打ちひやむぎの世界を切り開いた名店から、その系譜を受け継ぐ2軒まで、それぞれの個性とこだわりをご紹介します。

1. 石臼挽き手打 蕎楽亭(東京・牛込神楽坂)

じまるまるまる
「むぎめおと」(ひやむぎ&そばの合い盛り)   出典:じまるまるまるさん

数々のそば職人を輩出し、手打ちひやむぎの道を切り開いた名門「石臼挽き手打 蕎楽亭」。そばの名店として広く知られていますが、手打ちひやむぎのクオリティもまた格別です。

群馬県産の小麦粉を石臼で丁寧にひき、手打ちで仕上げたひやむぎは、透き通るような美しい見た目と、驚くほど滑らかな舌触り、そして力強いコシが特徴。そばの技術を活かしたその繊細な麺は、一口食べればそのこだわりが伝わってきます。手打ちひやむぎをまだ食べたことのない人はこちらのお店でデビューするのがおすすめです。

YamaNe79
看板   出典:YamaNe79さん

2. 蕎麦いのも(神奈川・あざみ野)

「むぎめおと」1,100円
「むぎめおと」1,100円   写真:お店から

「石臼挽き手打 蕎楽亭」で修業を積んだ店主が2023年に独立してオープンした「蕎麦いのも」。自家製粉した小麦を使用し、そば屋の技術を駆使して作られる手打ちひやむぎは、香り、味わい、そして喉越しが特徴です。

自家製粉から手間暇かけて向き合うことで生まれる奥深い麺の風味と、そば屋ならではのうまみと香りが豊かなつけ汁の組み合わせが、ひやむぎのおいしさを一層引き立てています。わざわざ足を運んででも食べたくなる逸品です。

外観
外観   写真:お店から

3. 浜町かねこ(東京・水天宮前)

JoeColombia
「むぎめおと」1,200円   出典:JoeColombiaさん

「蕎楽亭」で10年間修業を積んだ店主が2015年にオープンした「浜町かねこ」 。蕎麦で培われた技術を駆使して作られるひやむぎは、素麺のように繊細な極細の麺線と、つるりとした喉越しが特徴。   

この繊細な麺に、生姜が香るひやむぎ専用のつけ汁が絶妙に絡み合い、小麦の風味を最大限に引き立てます。蕎麦と並び、さっぱりと楽しめる夏の名物として人気の高い品です。

ぐりまーついんず
外観   出典:ぐりまーついんずさん

唯一無二のひやむぎ体験を

「蕎楽亭」という一つの名店から生まれ、それぞれのスタイルで手打ちひやむぎの道を切り開く3つの店舗をご紹介しました。ルーツを知ることで、それぞれのひやむぎが持つストーリーや魅力がさらに深く感じられたのではないでしょうか。この夏は、ぜひこだわりの手打ちひやむぎで、贅沢な涼を感じてみてください。

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※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額等を掲載しております。 営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。 

文:食べログマガジン編集部