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新しいお店がどんどん出店し、ますますの盛り上がりを見せる飲食業界。「気になる店が多すぎてどこの店に行ったらいいのかわからない!」という人も多いのではないでしょうか。
そこで、グルメ情報に精通している方々に、最近訪れた新店に関するアンケートを実施。特に注目している「今月の新店」について教えていただきました。
今回はドーナツ探求家、溝呂木一美さんにお答えいただきます。
教えてくれる人

溝呂木一美(みぞろぎひとみ)
ドーナツ探求家・イラストレーター・グラフィックデザイナー・手芸愛好家。国内外で年間500種類以上のドーナツを食べ、自身のブログや各種SNS、テレビやラジオ、雑誌、Webメディア等でも情報を発信。著書に『私のてきとうなお菓子作り』(ワニブックス)、『ドーナツのしあわせ』(イースト・プレス)、『ドーナツの旅』(グラフィック社)。いろいろ制作ユニット「スタジオ・ソラリス」所属。
今月のベストワン
Q. 直近で行った新店の中で、特におすすめしたいお店を教えてください
A.「ランディーズドーナツ渋谷代官山店」です

「日本にもランディーズドーナツを!」と、私を含めた日本に住むドーナツファンは、ずっと心待ちにしていました。ついに、あの大きなドーナツ看板が代官山に現れましたよ。
「ランディーズドーナツ」は1952年にロサンゼルスで創業し、巨大ドーナツ看板がランドマークにもなっている老舗のドーナツ専門店です。創業以来、大切に受け継がれてきたレシピで作られたドーナツは、シンプルなものからユニークなデコレーションのものまで幅広く、渋谷代官山店では40種類以上展開しています。

お店に入ると、巨大ショーケースの中にぎっしりと並んだ色とりどりのドーナツに、「ここはドーナツ天国か!?」と、思わずのけぞってしまいます。ドーナツファンならワクワクすること間違いなしのお店です。
「ロサンゼルスこそドーナツの本場だよ」と話すのは、アメリカのランディーズドーナツのマーク・ケレギアンCEO。西海岸のカルチャーを感じさせる“本場のドーナツ”が、ドーナツブーム真っ只中の日本において新たなドーナツ旋風を巻き起こしそうです。この激しく楽しい風に乗らねば!

Q.「ランディーズドーナツ渋谷代官山店」でおすすめしたいメニューを教えてください
A.「グレイズドレイズド」です

“初めてのランディーズドーナツ体験”をする時は「グレイズドレイズド」を外してはいけません。必ず食べましょう。
ランディーズドーナツは、見た目が派手で楽しいドーナツが多いので、それらと比べると「地味だな」と思うかもしれません。しかし、これぞ“ランディーズドーナツの味”といえます。アメリカのお店では、全体の売上の15%を占める人気メニューです。もっちり、むちむちとしたイーストドーナツに、程よい甘みのシュガーグレーズ。シンプルなその味は、創業以来、多くの人々を虜にしてきました。あなたも「グレイズドレイズド」を食べれば、たちまち“ランディーズファン”になることでしょう。

A.「アップルフリッター」です

日本のドーナツ店ではあまり見かけない不思議な姿に「これは何?」と思う人もいるでしょう。ランディーズドーナツのメニューにある、生地を巻いて揚げる「シナモンロール」と、熊の爪のようなかたちにした「ベアクロー」というドーナツの製造工程で、生地の“切れ端”が出ます。これは、それぞれの“切れ端”をチョップして混ぜ合わせて揚げたドーナツなのです。
ロサンゼルスのお店では、これが人気となり、“切れ端”だけでは足りず、一から作るようになったそうで、その人気の高さが窺えます。渋谷代官山店のスタッフさんもイチオシのメニューです。「シナモンロール」のシナモン風味と「ベアクロー」の中に入っているりんごフィリングの味を、一度に楽しむことができます。粗く刻んだ生地をまとめて揚げることでゴツゴツした形状になり、ザクザクした独特の食感が魅力。風味豊かで食べ応えたっぷりです。

※価格はすべて税込