〈New Open News〉
毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。
P-MATTO(東京・六本木)
2024年7月、六本木駅から徒歩7分ほどの場所に、本格的なイタリアンで人気を博してきた「ダルマット」が、「P-MATTO(プリマット)」と名前も新たにリニューアルオープンしました。シェフの平井 正人氏は本場イタリアへ料理研修のため渡伊、最も気に入ったトスカーナ州の有名店「ガンベロ・ロッソ」などで修業を積みました。
イタリアに持参していた本で見た、落合務シェフの料理に引かれ、就職を希望する手紙を日本へ郵送。その頃働いていたイタリアのリストランテ「クラウディオ」に落合シェフから電話をいただき感激して、落合シェフの下で働くことを強く希望したそうです。
1997年7月に「ラ・ベットラ」開業と同時に上京し約3年間、落合シェフの元で修業を積み「クラッティーニ」を経て、2004年9月「有限会社 ダル・マットグループ」を創業、同年11月に西麻布という落ち着いた場所に引かれ「ダルマット」をオープン。瞬く間に「本格的でコストパフォーマンスの高いイタリアン」「深夜でもしっかりしたイタリアンが食べられる予約の取れないレストラン」と話題になりました。著名人の行きつけのお店として紹介されるなど、テレビ出演や数多くのメディアに取り上げられ、現在では「ダルマット 恵比寿店」や、「食べログ イタリアン TOKYO 百名店」にも選出されている「オッジ ダルマット 西麻布店」など4店舗を運営しています。
上品で落ち着きのあるカジュアルモダンな店内には、大きめのカウンターがあり客席は12席。一人や少人数で気兼ねなく食事の時間を過ごせ、ライブ感も楽しめます。
今回のリニューアルは、20年間おまかせコースをやっていた中で、「コースを食べきるのがつらい」という意見を聞くことがあり、それならおまかせのおつまみセットをまずは召し上がっていただきながら好きな料理を好きなだけ楽しめるお店が良いと思ったのがきっかけだそう。シェフおまかせのおつまみ(フィンガーフード等6品程度)で構成される「フレキシーコース」6,600円の後に別途アラカルトで前菜、パスタ、メインの中からオーダーするスタイルになります(1人ミニマム4品以上の注文必須)。
おまかせのおつまみではマグロの目利きで有名な藤田水産のマグロを使用した逸品を提供。このマグロを使うため、2年かけて藤田水産と交渉したそうです。舌にまとわりつくようなイカのネットリした甘みと、ふんわりとろけるマグロの旨みと甘みの相性、わさび代わりのわさび菜のピリッとした辛み、米と炭のチップスのパリッとした食感がベストマッチしています。イカとマグロを合わせて食べる機会は普段あまりないと思いますが、マグロはイカを食べて成長しているので、マグロが食べる食材を合わせたらおいしくなると思い、合わせたそう。これまでになかった、目から鱗の一皿です。
アラカルトのおすすめは同店のスペシャリテでもある冷製パスタの中でも絶品と言われる「桃の冷製パスタ」1,650円で、極細のカッペリーニと合わせることで、フレッシュな桃の甘みをシンプルに堪能できます。フルーツとパスタと言えば「ダルマット」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。桃の季節を心待ちにするリピーターも続出しています。
「ひよこ豆とクルマエビのスープ」1,320円は、平井氏の修業先「ガンベロ・ロッソ」のスペシャリテ。「ガンベロ・ロッソ」は10年以上イタリアでNo.1レストランでしたが今は閉店してしまいました。このスープを味わえるのは同店だけ。貴重な食材であるキャビアのカラスミを使った「白身魚のペッシェクルードとキャビアのカラスミ」1,980円も是非味わって欲しい一皿。
料理と共に味わって欲しいワインは、イタリアとフランスのものを中心に50種類以上揃えていて、グラスワインは常時6種類を用意。
グラスで注文の場合、当日の状況によりおすすめのワインを案内してくれるので、気軽にスタッフに声をかけてみてください。
進化しつづける平井氏が総料理長を務める「P-MATTO」。独自の創意工夫が光るイタリアンを求めるグルマンたちですぐに人気になりそうですね。予約をするならオープン直後の今のうちが狙い目かもしれません。
※価格はすべて税込・サービス料は別。