〈New Open News〉

毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。

Restaurant イト(東京・赤坂)

鰹の漬け山椒
鰹の漬け山椒   写真:お店から

2024年5月、赤坂駅から徒歩5分ほどの場所に、フレンチベースに和の食材、技法を織り交ぜた料理が楽しめる「Restaurant イト」がオープンしました。店主は同じ志を持った2人、原 拓磨氏と西村 渉氏。原氏は愛知県一宮市出身で、幼少期から祖母を手伝い、料理に触れてきました。専門学校卒業後、ミシュラン一つ星を獲得し「食べログ フレンチ EAST 百名店」に選出されている愛知の人気フレンチ「ラ・グランターブル ドゥ キタムラ」で2年間修業。2018年からミシュラン三つ星に輝き「The Tabelog Award」 Goldも受賞している品川の名店「カンテサンス」で腕を磨いてきました。

西村氏は愛知県名古屋市出身で、大学を卒業後、割烹料理人の祖父に憧れ日本料理の道に。フードサービス企業で海外店舗の立ち上げや国内店舗の料理長などを経験。
2016年に渡米し、サンノゼ「Iroriya」「Sumika」で料理長を経たのち、2021年に帰国。

2人とも予約困難なイノベーティブ・フュージョン「CHIUnE」での勤務経験を経て、2023年に「株式会社CooKer」を独立開業し、現在に至ります。

写真:お店から

新店舗のオープンは、個人でイベントを開催していくうちに顧客が増え、自分たちの料理もできあがったことから。店名の「イト」は、人と人を繋ぐ=お客様とお客様、生産者と料理人、フランス料理と日本料理、人と食を結ぶ、そんなレストランにしたいという思いが込められています。内装は、地元の名産を使って和と洋を組み合わせた、高級店のようなしつらえに。

ナプキンは地元愛知の「有松絞り」を採用
ナプキンは地元愛知の「有松絞り」を採用   写真:お店から

壁には同郷の作家の作品が飾られ、食事の際に使用するナプキンは、愛知県の伝統工芸である「有松絞り」を歴史ある久野染工場に依頼したそう。そこかしこに2人の地元愛を感じます。ライブ感の楽しめるオープンキッチンが魅力で、客席はカウンター席とテーブル席、全13席です。

男爵のガレット
男爵のガレット   写真:お店から

看板メニューの「イトシチュー」4,180円は、カウンターメインの同店ならではの、目の前で仕上げるスタイルで提供します。「男爵のガレット」1,980円は、北海道男爵芋を薄くスライスし、何層にも重ね食感にアクセントを出しています。誰が食べてもおいしい素材の組み合わせでまとめている一皿です。

鴨ネギ すき焼き風
鴨ネギ すき焼き風   写真:お店から

他にも洋のものを和に転換し、スターターとしてさっぱりと楽しめる「オイスターシューター」1,650円や、素材の味をダイレクトに味わえる濃厚な「ビスクグラタン」2,750円、肉肉しさの中にも歯切れの良い身質、味が濃く脂の綺麗な豊橋市の「あいち鴨」を使った「鴨ネギ すき焼き風」など、オリジナリティ溢れるメニューが並びます。季節限定メニューも登場するそうで、訪れるたび季節ごとの旬の食材を使った料理に出会えるのも楽しみですね。

基本はアラカルトスタイルですが、事前予約をすればコースの提供や、貸切も可能。また英語対応も可能となっています。名店で腕を磨いた2人のシェフによる、若き才能溢れる料理を楽しみに足を運んでみてはいかがでしょう。

※価格はすべて税込。

※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額等を掲載しております。 営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

文:佐藤明日香