「フィナンシェ」と言えば、昨年頃から専門店や販売するお店が増えているお菓子のひとつ。常温保存がしやすい商品も多く、手土産やギフトスイーツの定番アイテムでもあります。そこで今回は、連載「THEご褒美スイーツ」でおなじみ、お菓子の歴史研究家の猫井登さんに、焼きたてのフィナンシェがおいしいと評判のお店を教えてもらいました!

教えてくれる人

猫井登

1960年京都生まれ。 早稲田大学法学部卒業後、大手銀行に勤務。 退職後、服部栄養専門学校調理科で学び、調理免許取得。ル・コルドン・ブルー代官山校にて、菓子ディプロム取得。フランスエコール・リッツ・エスコフィエ等で製菓を学ぶ。著書に「お菓子の由来物語」(幻冬舎ルネッサンス刊)、「おいしさの秘密がわかる スイーツ断面図鑑」(朝日新聞出版刊)がある。

お菓子の歴史研究家が厳選! 焼きたてフィナンシェのおすすめ6店

1. 「LENOTRE 東京」(大手町)

撮影:外山温子
 

猫井さん

こちらのお店では2種の焼きたてフィナンシェを楽しめます。「〈焼きたて〉フィナンシェ ナチュール」297円(1個)は、アーモンドとヘーゼルナッツを使用し、外は香ばしく、中はしっとり。穏やかにバターが香り立ち、通常のフィナンシェよりも生地に膨らみがあり、甘さは控えめ。「〈焼きたて〉フィナンシェ・ピスターシュ・アグリューム」385円(1個)は、ピスタチオとオレンジのフィナンシェ。オレンジの爽やかさと酸味がピスタチオの重さを軽やかにし、エレガントな味わいに昇華させています。

2. 「エシレ・メゾン デュ ブール」(二重橋前)

写真:お店から
 

猫井さん

「フィナンシェ・エシレ」367円(1個)は、エシレバターが香り立ち、アーモンドの味わいもしっかりと感じられる逸品です。深みがあり、余韻の残る味わいでありながらも軽やかな印象。

3. 「DOLCE TACUBO」(代官山)

ぴーたんたん
出典:ぴーたんたんさん
 

猫井さん

星つきレストラン「TACUBO」で登場するスイーツをテイクアウトできるお店。「食感と風味を味わう焦がしフィナンシェ」400円〜(1個)は、極限まで焦がしたバターの香ばしさとメープルシュガーのコク深い味わいが広がります。高温・短時間で焼き上げられ、表面はサクッと軽やか、中はふっくら。

4. 「ノワ・ドゥ・ブール 新宿伊勢丹店」(新宿三丁目)

YamaNe79
出典:YamaNe79さん
 

猫井さん

伊勢丹新宿店の中でいつも長蛇の列で異彩を放つ店舗。「焼きたてフィナンシェ」238円(1個)は、ローストしたスペイン産マルコナ種アーモンドパウダーに、しっかり焦がした国産発酵バター、きび糖を合わせた、香ばしく風味豊かな味わい。高温のオーブンで短時間で焼き上げられ、外はカリッと、中はしっとり。オリジナルデザインのわっぱも用意され、贈り物にも最適です。2024年5月1日〜6月18日限定で「焼きたてフィナンシェ(ピスタチオ)」400円も販売中。

写真:お店から

5. 「ラトリエヒロワキサカ」(武蔵小杉)

カフェモカ男
出典:カフェモカ男さん
 

猫井さん

「フィナンシェナチュール」310円(1個)の焼き立ては、驚くほど周囲の四辺がカリッカリッ。かぶりつくと、口いっぱいに芳醇な香りの発酵バターがジュワッと広がります。生地は、ほどよい甘さで、しっとりふんわり。

6. 「アディクト オ シュクル」(都立大学)

ichisachi
出典:ichisachiさん
 

猫井さん

こちらの「フィナンシェ」270円は、かなりしっかりと焼き込まれ、焼き色は濃く、輪郭をなす四辺はカリッとした食感ですが、中はふんわりと軽い。アーモンドパウダーのほかにヘーゼルナッツパウダーが加えられ、奥深い味わいを楽しめます。

※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額等を掲載しております。 営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。 

文:猫井登、食べログマガジン編集部