〈New Open News〉
毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。 早くもお店に訪問した食べログレビュアーのコメントも掲載!
ワイノログ(東京・広尾)
2024年3月1日、「ワイノログ」が広尾の路地裏、隠れ家のような場所にオープンしました。料理にワインを合わせるのではなく、ワインに料理を合わせる。この今までにないペアリングを楽しめるのが「ワイノログ」です。
料理長を務めるのは、広東料理30年のキャリアを誇るベテラン料理人、皆川浩正さん。ザ・ペニンシュラ香港など本場で10年修業し、帰国後、2015年に赤坂「櫻花亭」をオープン。オーナーシェフとして活躍した後、「ワイノログ」の料理長に就任しました。皆川さんの卓越した技巧から生まれる繊細な味わいの中華は、ワインの奥深い味わいにぴったりと寄り添います。
店の外観は格子窓、瓦屋根といった和のアイテムを取り入れた和モダンな雰囲気。店内はヴィンテージ風の家具などを使い、温かみのある空間になっています。席はカウンター席とテーブル席、中華の円卓を模した円いテーブル席などが用意され、1人からグループでの会食までさまざまなシチュエーションに利用できそうです。
メニューはコースとアラカルト両方で楽しめます。アラカルトでは各料理に合うドリンクがメニューに記載されていたり、ソムリエも合うワインを都度おすすめしていたりするので、スタッフに聞いてみるのもいいですね。また、飲みたいワインに合わせて料理を選ぶのも、同店ならではの楽しみ方です。
料理は伝統的な広東料理をリスペクトしつつ、フレンチやイタリアンなどのエッセンスを取り入れたベテラン皆川シェフならではの創作中華がそろいます。例えば、コース料理に登場する広東風の「蒸ホタテ」。合わせるワインはカリフォルニア・ナパのシャルドネ。白髪ネギをあらかじめ白ワインに漬け込み、ホタテの間にエビのすり身とリンゴのスライスを挟んでいます。ネギの香ばしい香り、ホタテの甘みなどが樽感のあるシャルドネによく合います。
そして、同店のスペシャリテ「トムヤムの水餃子」は、おかわりする人が続出のメニュー。トムヤムクンをベースにした、フレッシュなトマトを入れた担々麺のゴマスープに、鶏肉に香菜を練りこみ繊細なエスニックな香りを演出した餃子が合います。おすすめはオレンジワイン。みずみずしい酸とタンニンが立つワインなので、アジアの酸味に中華の渋みを掛け合わせたこの一皿と相性抜群です。
そのほか、赤ワインに漬け込んだ牛肉を使った「牛フィレ肉の黒胡椒ソースがけ」や、外はサクサク、中は贅沢なカニの味わいが広がる「ズワイガニのカダイフ揚げ」など、ワインと合わせるとどんな味になるのだろうとワクワクするようなメニューがそろいます。
ペアリングはエキスパートが厳選したワイン5種、またはワイン3種を用意。ノンアルコールのペアリングとしてティーペアリングも楽しめます。ティーペアリングのコンセプトは“その料理の良さを引き上げるように配置”。ワインペアリングとは異なる楽しさがあり、お酒が苦手な方でも楽しむことができます。
「ワイノログ」という店名は、ワイン+ログ(記録する)というコンセプトが由来。飲んだワインを記録する独自のITサービスも活用することができます。
2月のプレオープン時には、口コミだけで350人以上の来店があったそうで、3月に実施したクラウドファンディングでは目標金額を達成したという、オープン前から話題の新店。ペアリングの一歩進んだおいしさを体験しに、出かけてみてはいかがでしょう。
なお、精算時はキャッシュレス決済のみ対応しています。現金不可なので、お気をつけください。
食べログレビュアーのコメント
『選び抜かれたワインorティーに料理を合わせる「逆ペアリング」が特徴のお店です。
テーブル席、カウンター席、中華席の丸テーブル1つ店内はお洒落なバーのようで2軒目利用も出来そうです。
・魚の小籠包
→鯛のバターたっぷりでとっても新鮮。スペシャリテだそう。
ナパバレー 透明感のある樽感が残りすっきり
・トムヤム水餃子
→担々麺の担々スープを練り込んでおり、鶏肉と香菜を入れ込んでエスニックさを
ナチュール系と合う
調理法、具材、全ての拘りがワインと合ってワイン好きに最高です。
価格的にも1万円行かないくらいなので、広尾ならリーズナブルの域に入るのでは無いでしょうか』(横綱グルメさん)
『美味しいワインの記録が蓄積される面白いコンセプトなだけあり、ワインを飲むために合わせた創作中華店なのだそうですが、シェフは業界も長いベテランな風貌で料理も融合洗練されている様子。
まずもって、料理がうまい。
創作中華?と最初になった自分に謝りたい。
食べ応えがあるのにスッキリしている。
入店のタイミングとカウンター席に座ったのもあると思うのだけど、全体的にサービスが手厚い感じで、お料理も全品にこだわりが感じられ、それをきちんと表現、楽しんでもらおうという心意気を存分に感じた。
接客や提供のスピード、店の雰囲気的に、ゆったり食事する心意気で、デートや一人しっぽりカウンターでワインを楽しむなど、シーンで使えそう』(しゃべログさん)
※価格はすべて税込。