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〈2023 食通が惚れた店〉
コロナ禍の制限もなくなり、みんなが日常を取り戻しつつ生活してきた2023年。イベントも復活し、飲食業界も賑わいを取り戻しています。
そんな2023年に、グルメ情報を熟知した有識者が惚れ込んだお店や料理についてアンケートを実施。「最も印象に残った店」「2,000円以下のお手軽グルメ」「おすすめのお取り寄せ」をうかがいました。
食べログ グルメ著名人の門上武司さんが選ぶ、今年のベストは?
教えてくれる人

門上武司
1952年大阪生まれ。関西中のフランス料理店を片っ端から食べ歩くももの足らず、毎年のようにフランスを旅する。39歳で独立し「株式会社ジオード」設立後はフードコラムニストというポジションにとどまらず、編集者、プロデューサー、コーディネーターとマルチに活躍。関西の食雑誌「あまから手帖」編集顧問であり、全日本・食学会副理事長、関西食文化研究会コアメンバー。著書には「食べる仕事 門上武司」「門上武司の僕を呼ぶ料理店」(クリエテ関西)、「京料理、おあがりやす」(廣済堂出版)、「スローフードな宿1・2」(木楽舎)、など。年間外食は1,000食に及ぶ。
2023年のベストレストラン
Q. 2023年、最も印象に残った飲食店とメニューを教えてください
A. 「Simples」の「エボダイ」です

今年の5月に移転。以前の民家改造のレストランとはまったく異なる一軒家です。
環境が変わることでここまで料理の印象が変わるのかという驚きがあり、井上シェフは厨房での動きにストレスを感じなくなったと予想されます。

そこで供されたエボダイの料理。いわば普通の魚が、ここまで質が上がり(サスエ前田魚店の仕事の凄さ)、それを調理した井上シェフの技術に感銘を受けました。
アンダー2,000円のお手軽グルメ
Q. 2023年に食べた〈2,000円以内の感動の味〉を教えてください
A. 「JUSTICE BROWN」の「台湾ドーナツ」300〜400円です

“台湾ドーナツ”とは衣がついたドーナツのこと。現地ではそのために二度揚げが普通ですが、こちらのお店ではドーナツの中身のモチッとリッチな味を大切にするため、生地を工夫し一度揚げで衣はサクッと中身はもっちり、を完成させていました。
「ミルク」は、食後のミルク感が高まってくるのが見事でした。

2023年のお取り寄せ
Q. 2023年に出会った、人におすすめしたいお取り寄せを教えてください
A. 「くだものの矢野」の「別格小夏」です
高知の名物「小夏」ですが、こちらの「小夏(別格)」は一つずつ美しい和紙で包装され、その姿も上品。味わいはみずみずしさと弾けるような甘みが綺麗に融合しています。皮をはぐというか、包丁を入れた時の甘酸っぱい香りや口の中で広がってゆく甘さに優雅さを感じます。
■marche 陽だまり(くだものの矢野):インスタグラムはこちら
※価格はすべて税込です。
※アンケート内容と「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額を掲載しています。最新の情報はお店にご確認ください。
文:門上武司、食べログマガジン編集部