【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#143】「ムムムカリー」

桜木町駅近くの日本酒バーで間借り営業していた「ムムムカリー」が、2023年10月に、日ノ出町駅近くに移転、独立オープンしました。昼はカレーの「ムムムカリー」ですがこちらは正式な店名ではなく、夜の「muy bien(ムイ ビエン)」が正しい店名。つまりはいわゆる二毛作営業と呼べる形へと進化したわけです。

ちなみに夜はカルチャーセンター酒場というスタイルで「ナチュラルワインに合う気の利いたアテ」をコンセプトに営業。夜にも〆のカレーやビリヤニが食べられることもあるようですが、無い場合もあるということで、今回は確実にカレーを食べたかったので昼の「ムムムカリー」営業に行ってきました。

カレーは日替わりの2種盛りをメインにトッピングを追加していく形。

「2種盛り」と「エビのマスタードマサラ」

本日の「2種盛り」1,200円はムムムチキンとベジタブルコロンブ(コロンブとは南インドの汁物料理という意味合い)のあいがけ。こちらに「MIXきのこアチャール」200円と「ボー・ラロット」250円をのせ、別皿提供の「エビのマスタードマサラ」400円も注文しました。

元々シェフは“indigo spice”というオリジナルのカレーパウダーを作り、販売するスパイスショップからスタートし、コロナ禍で新しいベクトルに向かうべく桜木町で間借りカレー店をスタートさせた方で、カレーに関しては独学とのことですが、センスの良さが随所に光るカレーとおかずでバランス良く総合力の高いおいしさです。

ムムムチキンはスパイシーさとうまみのバランスが良く、ベジタブルコロンブは滋味深く穏やか。間借り時代と比べても確実にワンランクおいしくなっていると感じて聞いてみると「間借りの時に比べて鶏肉や野菜などは品質を上げています。独立店舗になり、ゆっくりだしをとれるようになったことで、以前よりカレーに奥行きができてきたと思います」とのことで納得。

きのこアチャールもしっかり辛さがあるのが良く、ボー・ラロットというベトナムの牛肉ハーブ包み焼きがトッピングとして存在するのも個性的で楽しいです。

エビのマスタードマサラも海老ならではのうまみがしっかりと出ており、マスタード感はそれほど強くないからこそ海老感が際立つような仕上がり。

「ムムムマサラチャイ」

食後に「ムムムマサラチャイ」350円もいただいて余韻に浸っていると、寒い日だったのですが顔にじんわりと汗を感じました。これはスパイスの使い方が適切な証拠。食べてととのうような、気持ちの良いカレーとチャイでした。

夜はカレーのみの注文はNG、昼は現金のみでカード等がNGということですが時間によって楽しみ方が変わり、一度で二度と言いますか一軒で二軒分の楽しさとおいしさが味わえるのが二毛作営業の良いところ。店内にはDJブースもあって夜営業も何かと気になりました。昔ながらの飲み屋街に近いエリアですが、こちらはおしゃれな雰囲気で夜も楽しめそう。

さまざまなニーズに応えてくれる期待の新店舗です。

※価格はすべて税込

撮影:カレーおじさん

文:カレーおじさん、食べログマガジン編集部