食通が見いだした、今月の新店

新しいお店がどんどん出店し、ますますの盛り上がりを見せる飲食業界。「気になる店が多すぎてどこの店に行ったらいいかわからない!」という人も多いのではないでしょうか。

そこで、グルメ情報に精通している方々に、最近訪れた新店に関するアンケートを実施。特に注目している「今月の新店」について教えていただきました。

今回は、さまざまなフードメディアで活躍する編集者・ライターの中森りほさんが推薦する、話題のニュースポット「麻布台ヒルズ 森JPタワー」33Fにオープンした「Dining 33」を紹介します。

教えてくれる人

中森りほ

飲食Webメディアの編集を経て2017年よりフリーライター。「食楽web」「Foodist Media」「Hanako.tokyo」などで毎月各地を訪れ、ホテルや飲食店を中心に取材、撮影、執筆。フードアナリストの資格も持つ。

今月のベストワン

Q. 直近で行った新店の中で、特におすすめしたいお店を教えてください

A. 麻布台ヒルズ「Dining 33」です

抜群のロケーションの店内

麻布台ヒルズ 森JPタワー33階の「ヒルズハウス」内にオープンした、三國清三シェフプロデュースのグランビストロです。入店すると、一面の窓の外に広がる東京タワーやレインボーブリッジなど、東京随一の眺望に心も浮き立ちます。三國シェフプロデュースでありながら、シェアスタイルの大皿提供ということでランチ6,000円〜、ディナー11,000円〜と手の届きやすい価格帯なのもうれしい限り。

写真:お店から

ディナーコースはアミューズ、冷菜、温菜、魚料理、肉料理、デセール、プティフールと内容も充実しており、食いしん坊の方でもきっとおなかいっぱいになれるであろうボリューム!

写真:お店から

料理はブランダードやファルシー、コンフィなど確かな骨格を有するフランス料理でありつつも、京都丹波黒どりや青森沖のヒラメ、羅臼産昆布、御用蔵醤油を使うなど日本の風土をしっかりと映し、昇華させた新しい料理になっています。ちなみにコースは月替わりで、来年2月からはアラカルトもスタートするそう。コースのデザートや併設されているパティスリー「Dining 33 Pâtisserie à la maison」は、四ツ谷の「オテル・ドゥ・ミクニ」で三國シェフを支え続けたシェフパティシエが担当しているので、こちらも要チェックです。

Q. 「Dining 33」でおすすめしたいメニューを教えてください

A. ディナーコースの「うずらのフォアグラ詰め」です

「うずらのフォアグラ詰め」

3種のマカロニと7色の温野菜の上に、キャベツで周りを包んだフランス産うずらのファルシーがドンッとのっていて、華やかで威風堂々たる佇まいです。そこにうずらのジュと柚子を合わせた赤ワインソースをたっぷりまわしかけていただくのですが、このソースが本当においしい!

野趣あふれるうずらのファルシーの中には、濃厚なフォアグラが入っていて、柚子や赤ワインの酸味とうずらのジュのコクが利いたソース、それぞれの食感と味わいが楽しい温野菜やマカロニが美しい調和をとっていました。メインの肉料理としての貫禄と食べ応えがありながら、滋養豊富で油分控えめ、食後感が軽やかなところも良かったです。

※価格はすべて税込、ディナータイムはサービス料(12%)別

撮影:中森りほ

文:中森りほ、食べログマガジン編集部