マッキーさん流の〆はご飯ではなく……
しかし私は、安易に本能の欲求には従って、ご飯は頼まない。あえて、うどんと生卵を注文した。
箸休めにと頼んだ、ねぎ焼きもいい。十和田産ねぎは、緑と白の部分がくっきりと分かれている「ぼけしらず」という品種だという。
甘い。噛めばねばり気がにゅるりと飛び出して、実に甘い。
そこへうどんが来た。肉を2片、ネギを2個、玉ねぎ少々をこのために残しておいたのさ。鍋にうどんを投入し、炒めていく。
白きうどんが、茶色く変色するまで炒めてやる。
このうどんを生卵につけるのさ。ふふ。
やはりここまで楽しんでこそバラ焼きよ。
元々このバラ焼きの始まりは、この一帯は韓国から移住されてきた人が多く、三沢の米軍基地から安価で払い下げられた牛バラ肉を、韓国焼肉のプルコギ風に仕立てて食べていたところから広まったのだという。
こりゃ虜となる味だなあ。
肉とうどんでいっぱいとなったお腹をさすりながら、店を出ようとすると、店員から背中に声をかけられた。
「ありがとうございました! ラヴィアンローズ、バラ色の人生を!」