食通たちが選ぶ、2023年にブレイクしそうな飲食店とは? 食通としても広く知られ、DJ/プロデューサーとして活躍する田中知之さんが選ぶとっておきのお店を教えていただきました。

〈食通が占う、2023流行る店〉

新型コロナウイルスによる混乱は続くものの、少しずつ日常を取り戻してきた2022年。2023年は、思い切り外食を楽しめる一年になりますように!

そんな思いを込め、グルメ情報を熟知した有識者に、2023年注目の「ブレイクしそうな店」「2,000円以下のお手軽グルメ」をうかがいました。

今回は、DJ/プロデューサーとして国内外で活躍する田中知之さんにお答えいただきます。

教えてくれる人

田中知之(FPM)

DJ/プロデューサーとして国内外で活躍。FPM名義で8枚のオリジナルアルバムをリリースする他、多数のアーティストの楽曲プロデュース、100曲以上のRemixも手掛け、東京2020オリンピック開閉会式、パラリンピック開会式では音楽監督を務めた。食通としても知られ、DJツアーで培った全国各地を網羅する情報量の多さから、各界著名人からの信頼も厚い。

2023年のブレイク予想

Q. 2023年に〈ブレイクしそうな飲食店〉はどこですか?

A. 「夜香港」です

広東や東京で腕を磨いた料理人 安達一平氏による中華料理店。夜のコースの第1部は「一平飯店」という店名で、21時からの2部になると大皿料理コース1組のみの「夜香港」という店名となり、値段も1部よりリーズナブルに。この発想自体がユニークだなぁと思う。2023年は、東京にバラエティ豊かな中華料理の実力店が益々増えてきそうな気配。表参道の「ミモザ」もコースを振る舞うスタイルに変わったし、福岡の人気実力店である「巴蜀」も2023年東京に進出するとアナウンスされた。楽しみだ。

写真:お店から

Q. 2023年に〈ブレイクしそうな2,000円以内の料理〉は何ですか?

A. 「Magic Noodle 香味麺房」の「にんにくと豚バラチャーシューの油まぜ蕎麦」 (880円) です

 やっぱり蕎麦
出典: やっぱり蕎麦さん

恵比寿駅前にオープンした調理ロボット「P-Robo」を開発したメーカーが自ら出店したまぜ蕎麦(ませパスタ)の店。気になっていたのになかなか行く勇気がなかったのだが、この食べログのアンケートをきっかけに意を決して訪問してみた。

もちろん調理を担当するのはロボット(なんと最速48秒で調理を終えるらしい)。だが、最後のトッピングや配膳は普通に店員さんがやっていた。私が訪れた2022年12月末は、年末年始のスペシャルプライスで営業中で、一番人気という「にんにくと豚バラチャーシューの油まぜ蕎麦」が440円だった。確かに提供は早いし、味も普通においしい。他にも豊富にメニューがあるので色々食べたくなった。

hungry.jp
出典:hungry.jpさん

ちょっとボリュームは控えめな気がするため、スペシャルプライスが終わったら値段の割にちょっと物足りないと思ってしまいそう。また、決済はキャッシュレスなのだが、自販機の仕様がわかりづらくて、表示される字も小さく老眼の私には辛かった。改善点はまだまだあるにせよ、フードテックの急先鋒として、ロボットが調理を手掛けるこの手のお店は今後増えていくだろうと想像する。こちらはそのパイオニア的な一軒ということで、リスペクトの意を込めてレコメンドしたい。

※ 価格は税込です。

※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額等を掲載しています。最新の情報はお店にご確認ください。

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

文:田中知之、食べログマガジン編集部