腸活レストラン
腸は栄養を吸収する大切な器官。在宅ワークなどで運動不足になると、腸の動きが悪くなる可能性も。腸が不調になるとお肌の調子にも影響が出るので、美容にも大敵です。腸内環境を整えるなら、食事から改善するのが一番! おいしいレストランをめぐって、贅沢な腸活はじめませんか?
Vol.10 ミソジュウ (MISOJYU)
浅草雷門通りそばの食通街にある味噌汁専門店。ただの汁ものではなく食事の主役とするため、オリジナルブレンドの味噌を巧みに使い分けています。有機野菜を中心に健康的な具材をたっぷりと使用。定番の味わいだけでなく、海外のスープ料理のエッセンスも巧みに取り入れているのが特徴です。
世界を股にかける独自の視点でお味噌汁を再構築
浅草寺の門前町ならではの風情が色濃く残る食通街の一角。古民家の雰囲気を巧みに活かしたスタイリッシュな建物が、味噌汁専門店「ミソジュウ (MISOJYU)」です。
お店をプロデュースする「TEAM地球」は、書道家として知られる武田双雲さんが結成したオーガニックな食のスペシャリスト集団。ブランドディレクター、ベンチャー経営者、デザイナーなど、年齢や国籍を問わず才能あふれるメンバーが活躍しています。
メニュー開発やブランディングを手掛ける中心人物は、料理人としてだけでなく写真家、クリエイティブディレクターとしての顔も持つエドワード・ヘイムスさん(以下、エディさん)。東京で生まれ、新潟出身という母の和食で育ち、18歳からは父の故郷であるアメリカの大学へ。ミュージシャンや編集者を経て、料理の世界に精通するようになった異色の経歴の持ち主。特殊な環境で育まれた感性は、お店づくりにも活かされています。
お店が誕生したきっかけは、エディさんが大手調味料会社とコラボレーションした際に「お味噌汁は500年以上も変わっていないんです」と聞いたことでした。変わらないこともすばらしいですが「そろそろ変化があっても良いのでは?」とエディさんは考えたそう。
「伝統的であり栄養価も高い、おまけに腸内環境も整えてくれるお味噌汁ですが、食事の脇役じゃないですか。主役を飾るポテンシャルは十分にあるはず!」(エディさん)
全国の味噌蔵から選び抜いた特別な味わい
「仕入れる素材はできるだけつくった相手の顔が分かるものを」との思いから、全国各地の生産者を訪ねているエディさん。お味噌汁をメインディッシュとするために選び抜いたのが島根県「やさかみそ」でした。標高550メートルの高冷地、弥畝山系の清らかな地下水を使い、伝統的な天然醸造でさまざまな味噌を仕込む蔵元です。基本的な原料は有機米、有機大豆、天海の塩だけ。無添加かつ火入れをしていない、乳酸菌や酵母が活きている生の有機みそ6種類を揃え、味噌汁に合わせ使い分けています。
脇を固めるおにぎりも、五ツ星お米マイスターが厳選した有機オリジナルブレンド米を使った上質なものばかり。セルロースの配合を意識し、コシヒカリ系とミルキークイーン系を合わせることで冷めても柔らかでおいしいお米が炊きあがるそう。抹茶の原料である碾茶(てんちゃ)を使用した「しお」、外国人客を意識した洋風の「スパイシーツナ」など味付けも多彩です。