〆のデザートは、フルーツと燕の巣

使用する果物は、メロンや梨など季節に合わせて替わっていく予定。

料理はこの後、すべてのコースに提供される「クリスピーチキン」や「咸魚チャーハン」または「海老わんたん麺」などがあり、最後にデザートとなる。

Aコースのデザートは、香港のマンゴースイーツとしておなじみの「楊枝甘露(ヤンジーガンルー)」。まるでマンゴーピューレを飲んでいるかのような濃厚さがありながらも、中に入っているポメロの果実が後味をさっぱりとさせ、コースを締めくくってくれる。

Bコースと吉品鮑コースの最後を飾るのは、西瓜と燕の巣のデザートだ。こちらは丸のままの西瓜を大胆にカットして器にした一品。西瓜のジュレと丸くくり抜いた実に、たっぷりの燕の巣をかけていただく。西瓜のほのかな甘みとさわやかな味、そして燕の巣という贅沢さが、最後までこれらのコースのわくわく感を盛り上げてくれる。

なお、最後の最後にお茶とお茶菓子がつくのもうれしい配慮だ。

クラシックな香港と、ニュースタイルな日本の中華を楽しむ

店内はオールド香港をイメージした重厚な造り。

「港式料理 鴻禧」の魅力を簡潔に表すなら、そのエンターテインメント性だろう。中華の大胆な調理法自体をパフォーマンスのように楽しむことができる配置。食材の効果的な見せ方。ウニなどの日本食に用いられる食材を使った新しい試み。食べる前から楽しみがあり、食べてみてそのおいしさにうれしくなる。

自家製のXO醤。化学調味料は使わず、使用するのは塩、砂糖など数種類の調味料のみ。

それでいて、王道の香港料理「港式料理」は外さず、丁寧で誠実な料理。日本での滞在も長く、香港料理と日本食、どちらも知っているトミーさんだからこその、遊び心溢れるメニュー構成になっている。

味に加えて食事という場を楽しみたい。そんな時に重宝する店だ。

個室は3席と4席の2部屋。繋げて使うことも可能。

※価格はすべて税込、サービス料別。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。
※営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

取材・文:岡崎たかこ(UP SPICE)
撮影:大鶴倫宣(UP SPICE)