食べログ3.5以下のうまい店

食べログ3.5以上の店は全体の3%。つまり97%は3.5以下だ。

食べログでは口コミを独自の方法で集計して採点されるため、口コミ数が少なかったり、新しくオープンしたお店だったりすると「本当はおいしいのに点数は3.5に満たない」ことが十分あり得るのだ。

点数が上がってしまうと予約が取りにくくなることもあるので、むしろ食通こそ「3.5以下のうまい店」に注目し、今のうちにと楽しんでいるらしい。

そこで、グルメなあの人にお願いして、まだまだ知られていない“とっておき”の「3.5以下のうまい店」を紹介する本企画。

今回紹介するのは、食通の山本憲資さんが、その上等な肉質を求めてわざわざ足を運んだという愛知県郊外に店を構える焼肉店だ。

教えてくれる人

山本憲資
株式会社サマリーFounder&CEO。一橋大学商学部でゲーム理論を専攻した後、電通に入社。その後、コンデナスト・ジャパン社へ転職し、雑誌『GQJAPAN』の編集者に。テック系からライフスタイル、ファッションまで幅広いジャンルの企画を担当。退職後は“モノ”を通じてユーザー同士が繋がるSNS「Sumally」を立ち上げ、スマート収納サービス「Sumally Pocket」をローンチ。食にも日々強い情熱を注いでおり、東京のみならず地方の店にも造詣が深い。

東海市、名鉄・太田川駅すぐの場所にある「焼肉水谷」

名古屋から電車で15分ほどの名鉄常滑線・太田川駅から高架沿いに南西へ歩くこと4分。住宅街に突如現れるスタイリッシュモダンな建物が目を引く「焼肉水谷」。

食べログでの点数は3.09だが、2022年5月には10周年を迎え、地元はもちろん遠方からも食通が数多く訪れる焼肉店として、その名は広く知られている。

※点数は2022年4月時点のものです。

極上の肉を味わうための洗練された空間

10年前に愛知県東海市に開店し、3年前の2019年にその店からほど近い現在の場所に移転した「焼肉水谷」。高級フレンチを思わせる洗練された店構えにも風格を感じるが、店内も焼肉店とは思えない白と木目を基調とする洗練された空間が広がっている。

ソファー席のテーブルが10卓、半個室が4卓並ぶ店内。ソファー席も背の高い仕切りがあるため半個室感覚で使用できる。店内の奥には個室も用意されているので、会食や接待などにも使いやすい

山本さん

日本中の名店から引く手あまたの兵庫県「川岸牧場」が神戸牛を卸していると聞き足を運びました。郊外店ながらも、その評判を聞いた人たちが、名古屋市はもちろん県内外から多く訪れるそうです。

豊富な肉種と高いコスパは一頭買いならでは

店主の水谷さんが東京での修業時代に知り合った、但馬牛の肥育家として名高い「川岸牧場」の川岸裕人さんとの縁で、現在は月齢32ヶ月以上の雌の神戸牛のみにこだわって仕入れている。「川岸牧場」の神戸牛は全国の有名店・高級店で使用されている最上位のブランド牛だが、「焼肉水谷」では、一頭買いをすることで焼肉店でも提供できる価格帯に抑えるなど、「日本で一番うまい牛」と店主がほれ込んだ味を堪能してもらうべく尽力している。

神戸ビーフ品評会で霜降り具合をはじめとした肉・脂の質、きめ細かさなどが厳しく格付けされ、優秀賞を獲得した神戸牛を仕入れることも

神戸牛以外のメニューも等級の高い厳選黒毛和牛を用意しており、神戸牛と合わせて豊富な部位が味わえるのも人気の理由のひとつだ。

水谷さんは、東京で複数店舗を展開する焼肉店で経験を積み、料理長を勤め上げた後の2012年に「焼肉水谷」を自身の地元でオープン。「焼肉以外にも自家製の生ハムやハンバーグも自慢です。また、神戸牛がお値打ちに食べられるランチも好評で、名物の神戸牛ひつまぶしなど、人気の商品を多数用意してお待ちしています」（水谷さん）

神戸牛を味わい尽くすなら、お得なコースがおすすめ

ディナーコースは4種類を用意しており、5,500円の「おまかせコース」は、本日の焼きしゃぶ、塩肉3種、タレ肉2種、ホルモン3種と多彩な肉が満喫でき、サラダやスープ、一品料理、デザートなどが付く全17品のお得な内容となっている。

他のコースは店のスタンダードコースで熟成タンやサーロイン焼きしゃぶを含む全18品の「満足コース」（7,500円）、より上質な部位を提供する「至福コース」（全18品・9,800円）、その日提供できる最高の肉で構成される「極上コース」（16,800円・要予約）となっており、いずれも神戸牛の様々な部位が堪能できる。