仙台の真ん中でNYや青森の美食を旅する

ニューヨーカー気取りで食べたいチキンオーバーライス

ランチタイム限定の「チキンオーバーライス」1,000円

ジャスミンライスの上に鶏肉がのったチキンオーバーライスは、ニューヨークの定番屋台めしだ。実際に現地を食べ歩きして研究したという川村料理長が、本場の味をリアルに再現。

 

池田直美さん

ニューヨークで暮らしていた知人が「仙台でチキンオーバーライスを食べられるお店ができた!」と喜んでいました。本場の味を知る人も唸るおいしさです。

豪快に混ぜて食べるのがNYスタイル。混ぜると、スパイスの香りが立ちこめる

ヨーグルトとマヨネーズに漬けて一晩寝かせた鶏肉はやわらかく、焼いてから手作業で細かく割くことで、繊維の食感をダイレクトに味わえるように。ターメリックやパプリカを入れて炊いた後、タマネギと炒めたジャスミンライスも手が込んでいる。

ジャスミンライスと鶏肉、紅白ソースが三位一体に絡み合う

ヨーグルトベースの白いソースと、唐辛子入りのピリ辛い赤ソース。2色のソースがマイルドな口あたりで、ジャスミンライスのパラパラ感と絶妙にマッチ。ほぐしチキンのジャンキーな味わいが、なんとも食欲をそそる。

 

池田直美さん

ボリュームがあって、一皿で大満足。後味に残るエキゾチックな余韻に、ずっと浸っていたい……!

薬膳カレーとスパイスコーラで元気に!

「薬膳チキンカレー」1,000円。ランチとディナータイムに食べられる

八角や花椒(ホアジャオ)といったスパイスに赤いクコの実など、薬膳の素材を使用したスパイスカレー。昆布とカツオで出汁をとり、隠し味には味噌を入れて、和風テイストも入れているのがUGUISUならでは。紫キャベツやヒジキなど、ユニークな具材も見もの。

 

池田直美さん

鶏肉はチキンオーバーライスと同じ仕込みをしていると伺い、そりゃおいしいわけだ!と納得。チキン以外にもラム、魚介、煮干しキーマがあり、あいがけも選べるので迷います。

「自家製薬膳コーラ」550円

薬膳を学んだスタッフたちがレシピを考案。カルダモンやシナモンなどのスパイスが香る、刺激的な一杯はいかが? 炭酸との相乗効果によるスカッと感がやみつきに。

 

池田直美さん

コーラといっても甘さは控えめ。スパイスたっぷりで、元気になれる!

青森の魅力を発信するアンテナメニューもチェック

「青森カシスのバスク風チーズケーキ」620円

青森発祥の店ゆえに、地元の素材を使ったメニューも見逃せない。写真は、収穫量日本一を誇る「あおもりカシス」を用いたチーズケーキ。中に果実が入っていて、ソースとともに甘酸っぱいアクセントを添える。青森市内にある系列コーヒースタンドで自家焙煎した豆を使い、サイフォンでいれるスペシャルティコーヒーはもちろん、お酒にも合う。

 

池田直美さん

カシスも青森の名産だったとは! このチーズケーキで知りました。メニューやスタッフさんのお話を通して、青森の魅力を知れるのもうれしいです。

大人がくつろげる、おいしい“映え店”

多彩な表現によるシノワズリを体感

どこを切り取っても絵になる空間と料理。そのおしゃれさはSNSでも折り紙付きだ。だから正直「今どきの映え系」というイメージが先行していたが、実際に行ってみると、本当におしゃれなだけではなく、料理のおいしさやストーリーも特筆すべき店だった。青森や海外のエッセンスも感じながら、街中の喧騒を忘れてプチトリップ気分を味わいたい。

※価格はすべて税込です。

※本記事は取材日(2021年12月3日)時点の情報をもとに作成しました。

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認ください。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

撮影:山口 晃
文:池田直美、食べログマガジン編集部