〈2021 食通が惚れた店〉

新型コロナウイルスの流行により、飲食店にとって引き続き大変な一年となった2021年が終わりました。油断のできない状況は続きますが、各店が工夫を凝らし、おいしいものを届けようと努力しています。

そこで、グルメ情報を熟知した有識者にアンケートを実施。「最も印象に残った店」「2,000円以下のお手軽グルメ」「おすすめのお取り寄せ」をうかがいました。

今回は、食べロググルメ著名人の門上武司さんにお答えいただきます。

教えてくれる人

門上武司
1952年大阪生まれ。関西中のフランス料理店を片っ端から食べ歩くももの足らず、毎年のようにフランスを旅する。39歳で独立し「株式会社ジオード」設立後はフードコラムニストというポジションにとどまらず、編集者、プロデューサー、コーディネーターとマルチに活躍。関西の食雑誌「あまから手帖」編集顧問であり、全日本・食学会副理事長、関西食文化研究会コアメンバー。著書には「京料理、おあがりやす」(廣済堂出版)、「スローフードな宿1・2」(木楽舎)、「門上武司の僕を呼ぶ料理店」(クリエテ関西)など。年間外食は1,000食に及ぶ。

2021年のベストレストラン

Q. 2021年、最も印象に残った飲食店を教えてください

A. 「瞬(しゅん)」です

静岡市葵区の山々に囲まれた場所にある「瞬」は、浜名湖産のうなぎを振る舞ううなぎ割烹。「食べログ うなぎ 百名店」にも選出されている人気店です。

うな重だけでなく、天ぷらやピザなど多種多彩な料理が登場するコースも提供。なかでも門上さんのお気に入りは「春巻」です。

俊太朗
門上さんお気に入りの「春巻」。中身は季節によって変わります   出典:俊太朗さん
 

門上さん

中にはエリの部位(頭の周り)が入っており、骨で取った出汁をゼリー状にして閉じ込めている。エリ以外にもヒレの唐揚げなど、これまでのうなぎ料理の概念を変えるインパクトがある。

アンダー2,000円のお手軽グルメ

Q. 2021年に食べた〈2,000円以内の感動の味〉を教えてください

A. 「らーめん杉千代」の「ちゃーしゅーめん」(並950円)です

2009年に閉店してしまった京都・太秦の人気ラーメン店「らーめん杉千代」が、今年6月、京都河原町駅のそばに再オープンしました。

cochran
ちゃーしゅーめん   出典:cochranさん
 

門上さん

帰ってきた「杉千代」。スープは豚と野菜の旨みがたっぷり。ホロホロとしたチャーシューの味わい深さ。麺との相性も見事である。食後感はさっぱり。

※価格は税込

2021年のお取り寄せ

Q. 2021年に出会った、人におすすめしたいお取り寄せを教えてください

A. 「イチリン ハナレ」の「よだれ鶏のたれと餃子と麺のセット(2人前)」です

神奈川・鎌倉の日本家屋に店を構える「イチリン ハナレ」は、食通の間で人気を集めている中華料理の名店。

門上さんおすすめの「よだれ鶏のたれと餃子と麺のセット(2人前)」は、同店で評判のよだれ鶏のたれに、餃子10個と山椒麺2玉が付いたお取り寄せメニューです。

ぴーたんたん
よだれ鶏のたれと餃子と麺のセット(2人前)   出典:ぴーたんたんさん
 

門上さん

優しい刺激のよだれ鶏のたれ。そのたれに餃子を付けて食べる。その後は麺を入れると、たれの三段活用ができてうれしい。

※アンケート内容と「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額等を掲載しています。最新の情報はお店にご確認ください。

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

文: 門上武司 、食べログマガジン編集部