〈サク呑み酒場〉

今夜どう? 軽〜く、一杯。もう一杯。

イマドキの酒場事情がオモシロイ。居酒屋を現代解釈したネオ居酒屋にはじまり、進化系カフェに日本酒バー。どこも気の利いたツマミに、こだわりのドリンクが揃うのが共通点だ。ふらっと寄れるアフター5のパラダイスを、食べログマガジン編集部が厳選してお届け!

1人でも入りやすいカフェ風店舗

「高井戸麻婆 TABLE」と店名に“麻婆”がつくところから、おそらくここは中華の店だろうと察しはつくが、洒落たスタンド看板はまるでカフェかバーのように見える。それでいて「麻婆豆腐とラーメン」「ワインとサワー」の文字から親しみやすいラインアップが見てとれる。

「婆」の字をテーブルに見立てたロゴに溢れる遊び心。

店内に足を踏み入れると、木の温もりのあるカフェ風の空間がパッと目の前に広がる。実はこのお店、「ターゲットは半径500mの人たち」と店主の根岸正泰さんが語るとおり、この街に住み、働く人たちがふらりと訪れ、1人でも気後れせず利用できるようにと、あえて中華らしくない内装に仕上げているのだ。

1人でも入りやすいカフェ風の店内。

高級店の腕前を、街中の店でさり気なく披露

店主の根岸さんは、ミシュラン常連の高級中国料理店で長年修業を積んだ後、2017年7月に駅から10分ほどの現在地で独立を果たした。地元の人たちに気軽に利用してもらいたいと、メニューはなじみのある料理を中心に構成。「今日は何が食べられるの?」「お酒は何があるの?」といった客の問いに答えながら、その日の“逸品”に案内していく。

店主の根岸正泰さん。予約の取れない高級中国料理店で修業を積む。

酒は中華の店だからといってビールや紹興酒だけではなく、店頭のスタンド看板に掲げるとおりワインとサワー、さらには、焼酎、日本酒、ハイボールと幅広く揃えている。もっと言えば、ビールはクラフトビールも揃え、ワインはほぼ自然派ワインで構成する。おいしい中華料理と好きな酒が堪能できる。そんな、使い勝手のよい店なのだ。

左から、2種のクラフトビール、赤ワイン、白ワイン、焼酎、日本酒。ラベルを見ているだけでも楽しい。