【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレー#134】「ベンガル」

今や世界中のオタク憧れの聖地と呼ばれる秋葉原。世界中からアニメやゲームやアイドルのファン、マニアが集まる街です。今でこそ様々な飲食店も増えた秋葉原ですが、20世紀の秋葉原と言えば20時過ぎれば営業しているお店もほとんど無く、良い飲食店を探すのも苦労をしたものです。

子供の頃から秋葉原に通っている僕ですが、そんな僕にとって秋葉原で昔からお気に入りであり続けるお店があります。秋葉原界隈では一番古くから存在するカレー専門店「ベンガル」を今週はご紹介しましょう。

1973年創業のお店ですが2018年に元々店舗のあったビルが取り壊しとなり、末広町側の現在の店舗に移転しました。移転前から大好きなメニューが「ビーフ角切りカレー」1,100円です。

「ビーフダブルカレー」

このビーフが実においしいので、もっぱら角切りの量が2倍になった「ビーフダブルカレー」1,600円をいただいています。若い頃にはなかなか手が出せなかった価格のメニューですが、大人になった今、シングルではなくダブルのビーフを何の迷いも無く頼めるようになったという喜びも個人的にはあったりして、昔から通っているからこそのうれしさを感じます。

シャバっとしたグレイビーは程良くスパイシーで、ビーフの旨味が溶け込んでいます。角切りのビーフをかじればジュワっと口の中に広がる牛肉のおいしさがスパイスでさらに引き立てられ、ご飯が止まらなくなる逸品です。洋食的カレーとインドカレーのちょうど間くらいの立ち位置にある味で、ほかにありそうでない個性を持っています。いつも一人で行くとこればかり頼んでしまうのですが、今回は3人で行ったので小皿に取り分けつつ、ほかのカレーも味わうことができました。

「バターチキンカレー&パラタ」

「バターチキンカレー&パラタ」1,000円は、インド料理で有名なバターチキンにパラタという南インドのパンが付くセット。まずこのバターチキンが本格的なインドテイスト。チキンはスモーキーな香りをまとった奥深い味わいであり、程良くバターでまろやかになったカレーとパラタの相性が絶妙です。パラタはパイのような食感もあり、女性受けするメニューだと思います。事実、同行した2人は女性だったのですが、2人ともこれを頼み、2人とも満足しておりました。

卓上にはガラムマサラにカイエンペッパーのみならず、カルダモンシードや福神漬けまであるのが面白いです。インド的カレーもおいしければ、洋食的カレーもおいしいベンガルだからこそ。

「コーンスープ」

洋食と言えばここ、「コーンスープ」550円もおいしいんですよ。洋食のコーンポタージュのエスニックアレンジといった趣で、やはり他に無い個性を持ったおいしさなのが素晴らしいと感じます。

1人で行っても満足できればデートにも使えますし、グループで行って食べ比べるのも楽しいお店です。辛くないカレーもありますから家族でも行けますし、テイクアウトも対応しています。つまりはどんなシチュエーションでも使えるお店ということ。秋葉原のメインストリートからは少し離れているのですが、だからこそなのかいつもフラっと入れる気軽さがあるのもまたうれしい所。

21世紀に入り、秋葉原にもおいしいカレーのお店は非常に増えたのですが、そんな中でも個性を持ち続け、進化する老舗ベンガル。だからこそ生き残っているのでしょう。現在はキッチンカーなども展開しているそうですから、ほかの街でもベンガルのキッチンカーを見かけたら是非立ち寄って欲しいです。いつまでも秋葉原の老舗としてその存在感を放ち続けて欲しい、僕の大好きなお店です。

※価格はすべて税込

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

※外出される際は、感染症対策の実施と人混みの多い場所は避けるなど、十分にご留意ください。

※本記事は取材日(2020年10月12日)時点の情報をもとに作成しています。

文・写真:カレーおじさん\(^o^)/