ファッション業界きっての食通プレスの最旬グルメアドレス

食のトレンド感度とリテラシーが高いことでファッション業界内で知られる、アタッシュ・ド・プレス鈴木貴之さんが、本当は教えたくないグルメアドレスを公開。食で季節を感じたい時に訪れるという小さいけれど温かい和食店の魅力とは!?

手間暇掛けた料理と気さくな会話を楽しみに

今回お気に入りのお店を紹介してくれたのは、様々な人気ブランドのPRを手がける、プレスオフィスStroller PR代表の鈴木貴之さん。クライアントや友人たちとおいしいものを求めて夜な夜なお店を開拓しているそう。お気に入りのお店のラインナップは老舗から新店、高級店からカジュアルなお店までと幅広い。

店主の浅野さんの醸し出すやわらかな雰囲気とともに、旬の素材を使った和食が提供される。

「僕のお気に入りは、池尻大橋にある『池尻 浅野』。グルメ仲間のスタイリストさんに連れていってもらったのがきっかけで通うようになりました。カウンターのみのお店ですが、角席を使えば3~4人でも話ができるので、気の置けない友人たちの集まりでよく足を運んでいます」(鈴木さん)

池尻大橋駅より徒歩約6分。カウンター8席のみの落ち着きある店内。

「池尻 浅野」は池尻大橋に2年前オープンした和食と日本酒のお店。店主の浅野雅さんが一人で店を切り盛りし、ゲストを心地良くもてなします。

 

「店主の浅野さんは、僕にとっては胃袋を満たしてくれる気さくなお兄さん。いつ行ってもとても居心地の良い空間を作ってくれます。料理に対してはすごく研究熱心で、いつも感心させられます」(鈴木さん)

店主の浅野雅さん。恵比寿「玖温」や神泉「ぽつらぽつら」などで腕を磨き、自身の店をオープンした実力派。カウンター越しに交わす店主との会話も楽しい。

鈴木さんを虜にしているのが、折々の四季を捉えた料理の数々。お酒は日本酒をはじめ、日本ワインにナチュールワインまで充実の品揃えで、料理や気分に合わせて自在に楽しめるのもうれしいところ。

 

「いつも注文するのが自家製の唐墨と日本酒。あと〆の炊き込みご飯は必ず注文します。お酒はヴァンナチュールも揃っているので、まず泡や白ワインからはじめて、最後は日本酒に移ります」(鈴木さん)

菜の花とうるいと金柑と水蛸のサラダ仕立て 唐墨かけ 一人前600円(注文は二人前から。写真は一人前)、山和 950円(一合)

自家製のカラスミを使ったおすすめ料理。菜の花やうるいなど旬の素材を盛り合わせ、鰹と昆布の一番出汁とカラスミで旨みをプラス。山和は宮城の日本酒で、さっぱりした後味と芳醇な香りが特徴。日本酒は約30種を用意。冷酒から燗まで食事に合うのものが幅広く用意され、店主に料理との相性やお好みを伝えてもOK。

前菜四種盛り 1,000円

石川県産岩もずくの酢の物、白ばい貝のうま煮、しんとり菜のおひたし、飯蛸の桜煮。内容は日替わりで、それぞれの食材の彩りと香り、食感を大切に旬の滋味を伝えています。

特製メンチカツサンド 1,200円

メンチは玉葱を半量使うことで、ジューシーでありながら見た目よりあっさりとした後味に。シナモンやローリエなどのスパイスと根菜を加えて味を高めた自家製ソースにくぐらせて。網焼きしたトーストのこんがり食感も美味。スタンダードコース5,000円の最後に登場。単品でも提供(1人前1,200円)。

蛍烏賊と新生姜とふきのとうの天麩羅の土鍋ご飯 2,600円

ふきのとうのほろにがさ、蛍烏賊のコクに、しゃきしゃきとした新生姜と、食材のバランスが見事に調和。米は山形の農家から届くつや姫を使用。もちもち食感で冷めてもおいしく、食べきれない場合はおにぎりにしてテイクアウトも可能。土鍋ご飯は季節に合わせて旬のメニューが登場。定番では唐墨や蛍烏賊、和牛ももステーキの土鍋ご飯も人気。

店主の丁寧な仕事に目が釘づけに。魚介は豊洲に自ら足を運び、その都度仕入れた旬素材を使用。

「毎回旬なものが食べられて、なかには高級な食材もあるにもかかわらず適正価格なので、安心してしっかりとした和食を食べたいときに行きます。訪れる度にその季節を感じられるのがいいですね」と鈴木さん。

 

旬を大切に、かといって早取りしすぎることなく、季節感を伝えるのが店主のこだわりの一つ。素材を第一に、丁寧に取った出汁と食材を合わせて堪能させる。その味わいはどこまでも優しく、通いつづけたくなる一軒です。

 

※価格は税抜

 

撮影/森山祐子

取材・文/小野寺悦子