目次
〈芸人ごはん〉
おいしいごはんは、芸の糧。下積み時代の支えとなったあの味、ハレの日に奮発した贅沢メニュー、先輩に連れられ後輩を連れて行ったお店……。人気芸人が教えてくれた、“ここぞ”というお店を思い出とともに紹介。
第5回 友近さん

日本全国で年間約100本のライブを行っている友近さんは、知らない土地での外食も多く、「都内だけでなく、日本全国で食べログをチェック」しているそう。今回は、そんな食べログヘビーユーザーならではの“おいしい店の見つけ方”を伝授してもらいました。友近さんの笑いのように、コクがあって後を引く、こだわりのおすすめ店を紹介します!
新しい店探しは自分の嗅覚を信じ、食べログを“クロール”

食べログマガジン編集部
日本全国にあるごひいき店があると伺いました。ぜひ、友近さん流“おいしい店の見つけ方”を教えてください。

友近さん
自分で探して、行って、食べる。それが基本です。食に対しては手を抜きたくないので、仲間とのごはんだけでなく、ライブの打ち上げ、地方ライブの昼・夜公演の間に食べるお弁当も自分で調べています。みんなが「めっちゃおいしい!」と言ってくれるとうれしいんですよね。

食べログマガジン編集部
食べログでも、お気に入りのお店を見つけているとか。ここだ!と決め手となるのはどんなポイントでしょうか?

友近さん
星の数が少なくて口コミが書いてないところに、あえて行くのが好きです。味に定評があって常連さんが集っている地方の店って、口コミが少ないと思うんですよ。それでも料理写真はアップされていることが多いので、「この料理は手間がかかっている。何かにこだわっている店主がやってそうやな」と感じたら、確かめに行く。店の人も驚きますよね。“食べログではそんなに点数が高くないのに、ここまで来て、なんでここにしたの?”と(笑)。

食べログマガジン編集部
それが友近さんだったら、なおさらびっくりですね! ふとしたときに食べたくなる個人的定番料理はありますか?

友近さん
豚しゃぶ、焼き鳥、スパムおにぎりです。特に豚しゃぶには強いこだわりがありますね。口の中に入れたときの、じわーっと広がる豚の油の甘みと旨味が大好きです。なんぼでも食べてしまえる感じ。寒い季節だけでなく夏も食べます。一年中食べてますね。
友近さんが開拓した、地方の名店ベスト3
友近さんが、食べログで発掘した隠れた名店は数知れず。その中から忘れられない3店をご紹介。
食と食器で、鳥取の郷土を満喫「たくみ割烹店」


友近さん
ロケで鳥取に行った際、スタッフさんたちとのランチのお店を探していて、食べログで見つけました。後で調べたところ、地元鳥取の食材を使った郷土料理を鳥取民芸の器で食べられるお店でした。料理は、素材の味がしっかりしているのに手間もかけられていて、どれを食べてもすごくおいしかった。特に鳥取和牛のすき焼きが最高。次は夜に訪れてゆっくりしたいです。
繊細なフレンチの香り漂う、名古屋の隠れ家店「呑喰 さか井」


友近さん
この店を発掘したときは、「やったね!」とガッツポーズしました。食べログに掲載されていたのは、料理写真2枚のみで口コミもなし。でも、その写真の料理がとても手の込んでいる感じがして、「これは何かあるな!」と、私の中の“隠れた名店”センサーが反応しました。訪れてみると、何軒もスナックが入っている雑居ビルの、フロアの奥。一緒に行った人たちは不安がってましたが、食べてみると大当たり! どれも食べてもはずれがなかったんです。基本は和風なのですが、シェフがフランス料理を学ばれた人で、フレンチやチャイニーズの要素がうまくミックスされいろいろな味が楽しめます。すでに数回リピートしています!
味も雰囲気も抜群。地元・愛媛を思い出す安らぎの店「あやとり」


友近さん
愛媛に本店がある、愛媛の甘い出汁を使ったつけだれでいただく豚しゃぶのお店です。この店は料理のほかに、もうひとつ魅力があります。それは店員の女の子が全員かわいくて、しかも割烹着を着ていて、不思議な色気を醸し出していること(笑)。数年前、東京の新橋に2号店ができたので、そちらもよく行くのですが、そこの女の子たちも愛媛出身で、方言もあったりして、味と雰囲気に癒やされるお店です。
生活の拠点、東京・麻布十番商店街の行きつけグルメ
食に手を抜かない友近さんが、デイリー使いしている飲食店は? 好物メニューとあわせてリストアップ。

食べログマガジン編集部
お忙しい友近さん、普段は外食がメインですか?

友近さん
自炊することもありますが、外食が多いですね。あ、でも先日はパクチーたっぷりの、タイスキ鍋を作りました。やっぱり家でも鍋料理が多いかも。よく通っているのは「あべちゃん 麻布十番店」。皮とモモの焼き鳥をテイクアウトします。
「あべちゃん 麻布十番店」


食べログマガジン編集部
焼き鳥は、塩、タレ、どちら派ですか?

友近さん
「あべちゃん」はタレですが、同じ麻布十番の「ヒヨク之トリ」では塩。最近、舌が大人になって、素材の味を楽しみたいと思うようになってきたので、塩派に変更中です。ここでは必ずせせりと、モモ、ムネ、手羽先も食べます。
「ヒヨク之トリ」


食べログマガジン編集部
肉料理がお好きなんですね。

友近さん
魚も大好きですよ。マグロ料理が人気の「たぬ吉 麻布十番店」には、何年も通っています。お気に入りは、いろいろな部位のマグロが入っている「マグロねぎま鍋」。最後は日本そばでシメるんですが、マグロの出汁がいい感じに絡んで絶品です。黒胡椒が効いている「まぐろブラック」、霜降り部位のトロを揚げた「まぐろトロカツ」も好き。私はお酒を飲まないんですが、一緒に行く人は酒のつまみにもぴったりだと言ってます。
「たぬ吉 麻布十番店」

まだまだある! 友近さんのお気に入りアドレス
「ほかにもたくさんあるんですけど、名前が出てこなくて」と、慣れた手つきでスマホを操作する友近さん。検索結果をお気に入り登録しないので、その都度調べ直しているそう。そうして探し出してくれたのがこちら。
自分史上最高のスパムおにぎりとの出合い「コアラ食堂」


友近さん
「黒豚とクレソンの旨鍋」が無茶苦茶おいしい。黒豚とクレソンの苦味がとても合うんですよね。
帰省したときに立ち寄る“地元の味”「かどや 松山空港店」


友近さん
真鯛の刺身を卵の入った特製の出汁と混ぜて薬味と一緒にご飯にかけて食べる「ぶっかけ鯛めし」は、愛媛に帰ると食べたくなる料理。松山空港を利用することが多いので、「かどや」の「宇和島鯛めし」はリピート率が高いです。私、空港の飲食店はその土地の“味”を知ってもらう場所として大事だなと思うんです。県外の方が、初めてその土地の味に触れる場所になることが多いし、そこでその土地の味の印象が決まるかもしれない。だから空港のレストランには絶対手を抜いて欲しくないなって思うんですよね。愛媛空港にこのお店があってよかったです。
友近さんならではのこぼれ話も! 芸人同士のおいしい交流

食べログマガジン編集部
芸人さん同士で食事に行くことも多いと思います。最近のごはん仲間はどなたですか?

友近さん
食事に行く人は大体決まっていて、ハリセンボンの(近藤)春菜、森三中の大島(美幸)さん、渡辺直美ちゃん、ゆりやん(レトリィバァ)、ロバートの秋山(竜次)さん、バッファロー吾郎Aさん、ずんの飯尾(和樹)さんとかです。でも、皆で集まるとかじゃなくて、それぞれと行って、ゆっくりおしゃべりを楽しむ感じです。

食べログマガジン編集部
友近さんがご馳走することが多いんですか?

友近さん
いろいろですね。基本、相手が年下でも、芸人として先輩の場合は御馳走していただいていますが、“先輩は奢らなあかん”っていうのは、経済的に大変な人もいると思うので私はお金がある人が奢ればいいと思う位です。その方が自然かなと。それでも後輩には毎回おごっていますが(笑)。

食べログマガジン編集部
確かにその方が楽しい食事会になりそうですね。そんな忘れられない奢られエピソードがあれば教えてください。

友近さん
大阪で、藤崎マーケットの田崎(佑一)くんに、お花見クルージングに招待してもらった時はすごく楽しかったです。普段は私が御馳走することが多いんですけど、この時は知らん間に支払いを済ませてくれて。桜も見頃ですごく綺麗でとても幸せな気持ちになりました。ありがとう、田崎くん!

INFORMATION
水谷千重子「キーポンシャイニング歌謡祭2020」を開催します!
芸能生活50周年を迎え、“演歌とJ-POPの架け橋”として今なお走り続ける水谷千重子が贈る、歌と笑いと涙が満載の一大スペクタクルリサイタルショー。彼女とゆかりのあるアーティストも登場し、ミュージックシーンを盛り上げます。※ゲストアーティストは後日発表。
[東京]4/26(日)東京国際フォーラムホールA(開場17:30/開演18:30)
[兵庫]5/10(日)神戸国際会館こくさいホール(開場17:15/開演18:00)
[福岡]5/13(水)福岡サンパレス(開場17:45/開演18:30)
[広島]5/17(日)広島文化学園HBGホール(開場16:15/開演17:00)
[愛媛]5/19(火)松山市民会館(開場17:45/開演18:30)
[愛知]5/26(火)名古屋国際会議場センチュリーホール(開場17:45/開演18:30)
全公演 座席指定 前売8,200円/当日8,700円(税込)
「水谷千重子ありがとうコンサート2020」も開催中!
水谷千重子が47都道府県を巡りオリジナル曲や有名楽曲のカバー曲を披露。お客さんを巻き込んだMC、地元キッズたちとコラボなど、盛りだくさんの内容です。こちらもぜひチェックを。
チケット好評発売中!
https://w.pia.jp/t/mizutanichieko/
※出演者はやむを得ない事情により、出演の取り止めや変更になる可能性があります。
PROFILE

友近
1973年8月2日生まれ。愛媛県松山市出身。ローカル番組のレポーター、旅館の仲居を経て、吉本総合芸能学院(NSC)へ。2003年第33回NHK上方漫才コンテスト優秀賞、2004年第25回ABCお笑い新人グランプリ優秀新人賞など、数多くの賞を受賞。また、歌手「水谷千重子」名義でも活動。現在は、バラエティ番組、ドラマ、CM、ワイドショーのコメンテーターなどとしても活躍。
取材・文:神山典子
撮影:Kobayashiworld