〈2019 食通が惚れた店〉

平成から令和へと元号が変わった2019年。外食シーンにおいても、新しい時代の幕開けを感じさせる飲食店や、グルメにまつわるトピックスが盛りだくさん。そこで、グルメ情報を熟知した方々に、2019年に最も感動したお店について教えてもらいました。「2019年のNo.1」「2,000円以下のプチプラグルメ」「2020年の注目店」をそれぞれご紹介します。

 

今回は、ハンバーガー探求家の松原好秀さんにお答えいただきました。

 

教えてくれる人

松原好秀
ハンバーガー探求家、評論家。2014年に『ザ・バーガーマップ東京』(幹書房)出版。ウェブ・雑誌の連載のほか、テレビ・ラジオの出演も多数。2017年夏には映画『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』の公開記念キャンペーンの企画協力も担当した。

2019年のNo.1飲食店

Q 2019年に行ったなかで、〈最も感動した飲食店〉はどこですか?

A 「Fatz’s The San Franciscan(ファッツ ザ サン フランシスカン)」です。

以前はカウンターだけの小さなバーガー店でしたが、現在の場所に移転後は、今まで出来なかった料理が可能になって、飲食店としての幅がグンと広がりました。広くなったキッチンにスモーカーを入れて、米国南部伝統のバーベキュー料理を日夜熱心に研究しています。12時間ほどかけて燻製して作るプルドポークは、都内でも屈指のおいしさ!

Q そのお店で〈印象に残った一皿〉は?

A 「50/50(フィフティフィフティ)」です。

牛肉とベーコンを「50:50」の割合で混ぜた合挽きパティのバーガーが復活しました。以前は肉屋のベーコンでしたが、復刻版は自家製ベーコン。ミンチにしたベーコンをUSビーフの自家挽き肉と合わせた100gパティが2枚重なり、ベーコンならではの塩気と歯ごたえ、スモークフレーバーがよく利いて、独特のおいしさを発揮しています。ハーブ&ガーリックマヨが大暴れして……スナック味全開の、やんちゃなバーガー!

2,000円以下のプチプラグルメ

Q 2019年に行ったなかで、人におすすめしたい〈2,000円以内のプチプライスで食べられる幸せ〉は何ですか?

A 「ISLET(アイレット)」の「ベーコンチーズバーガー(Rサイズ)」です。

同店のレギュラーパティは60gとコンパクト。大きさより、背の高さより、ハンバーガーは持ちやすくて食べやすいのが結局は一番です。バンズからパティまで、バーガー全体が、ひと口で「サクッ!」と噛み切れたときにはこの上ない幸せを感じます。グラニュー糖とコショウで味付けしながら焼いたベーコンが挟まって税込650円。ランチはドリンク・ポテト・ミニサラダ付きで950円と、お値段もとってもリーズナブル!

 

ベーコンチーズバーガー R Size 650円(税込)

※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額を掲載しております。最新の情報はお店の方にご確認ください。

 

 

2020年 注目のお店

Q 2020年、〈注目したい飲食店〉はどこですか?

A 「bb.q OLIVE CHICKEN cafe 大鳥居店&笹塚店」です。

いまアメリカで騒ぎになっている「チキンサンドイッチ」のブームが今後日本にやって来たときに、注目されるのがこちらのフライドチキン専門店です。韓国の高いチキン料理の技術力と、20~30代の女性にターゲットを絞ったカジュアルでヘルシーなブランド力とで、「KFC(ケンタッキーフライドチキン)」一強体制に風穴を開けることができるか?

 

 

文:松原好秀・食べログマガジン編集部
写真:松原好秀