〈噂の新店〉
神戸の高速神戸駅から徒歩10分ほど。繁華街でも何でもない普通の住宅街に2025年秋、驚愕の料理店がオープンしました。手掛けるのは元町でも有名な中華料理店「祥龍」のオーナー。実は自宅をゴージャス空間に改装し、1日1組だけのシークレットレストランに変身させたのです。8,800円~で料理が10品ほど出てくる、その衝撃情報をお届けします。
これが店だとは誰もが信じまい
お店はここです!って言われても「どこが?」という声が返ってきそうですね。まんま家です。それもそのはず、ここは林金龍(リン・キンリュウ)さん一家が普通に暮らす自宅なのですから。

店名は「祥龍別邸」、またの名を「金龍ハウス」。祥龍……の由来はまた後で書くとして、ピンポンを押して玄関を入ると金龍さんが迎えてくれます。そして部屋に上がると……なんじゃこのゴージャスなダイニング!

片隅にはバーカウンターまであり、超高級酒がズラリ。「マッカラン」「山崎」といったレアなウイスキー、ウン十年ものの紹興酒、焼酎。生ビールサーバーもあるので新鮮なビールもごくごく飲めます。

実は「祥龍」のひそかなサロン的存在
実は金龍さん、神戸・元町駅すぐのカウンター中華「祥龍」を営んでおり、韓国と中国のハーフである奥様・池英恵(チー・エイケイ)さんがすべての料理を担っています。本店が手狭になったこともあり、2025年7月、自宅を大改装してシークレットレストランとしてひっそりオープン。
はじめは知り合いに宴会スペースとして使ってもらおうとコース料理を振る舞っていたのですが、それが人気になり、知り合いの知り合いの知り合いぐらいから予約が入るように。なので「いっそみんなに教えちゃえ!」と、10月から一般予約も受け付け本格的に始動しました。

池さんの一族は北京などで大きなレストランを営む料理人家系で、その血を継いだ池さんも調理におけるこだわりは半端ではありません。「手間をかけること」が全く苦痛ではないので、気が遠くなるほどの手間ひまをかけて下ごしらえなどもしています。

猫田しげる
祥龍本店さんも本っっっ当においしいんです。焼き小籠包、蒸し餃子、麻婆豆腐など、他で食べたことのないような味。しかも安い。

材料にも妥協なし。毎日市場に出向き、魚や貝類なども活けで仕入れ、牛も豚も鶏も国産を厳選。羊肉なんかは塊で仕入れて店でさばいています。また調味料の甜麺醤、豆板醤、豆鼓醤、ラー油、ゴマ油、鶏油……と「醤」「油」が付くものはできる限り手作りしています。
中華、韓国料理、和食……何でも作れる池さんが手掛ける宴会料理が凄い

コースは完全おまかせ。まずは前菜というより突き出し感覚で、キムチや漬物が次々と出てきます。日替わりですが、この日は青パパイヤ、干し大根、ジャガイモなどなど。漬物というより総菜感覚で、パクパクと食べ進めてしまいます。

干し豆腐やサラミなど、どんどん出てくる品々でテーブルが埋められていきます。そんな序盤のメインディッシュの一つが、蒸し豚と香味野菜のレタス包み。国産黒豚のバラを使用し、肉がめちゃめちゃ柔らかい!
付け合わせの自家製キムチや大根なます、キュウリ、もやしナムルなどをチシャの葉で包み、豚肉をのせていただきます。甘辛いコチュジャンベースのタレがまたたまらん。


ハルビン郷土料理も続々と

ご夫妻は中国のハルビン出身なので、地元の郷土料理もお手のもの。本店でも大人気のこちら「ハルビン風スペアリブ」は、豚肉を八角やパクチーなどの各種香辛料と一緒に長時間煮込んであり、骨から簡単にはずれるので頑張ってしゃぶり付く必要なし(笑)。
タレは氷砂糖と日本の醤油をメインに使ったコクのある甘辛味で、自分で漬けた梅のエキスを隠し味に加えて味に深みを出しているそうです。

猫田しげる
いつも思うんですが、池さんって何人いるんですかと問いたくなる仕事量ですね……!

