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〈2019 食通が惚れた店〉
平成から令和へと元号が変わった2019年。外食シーンにおいても、新しい時代の幕開けを感じさせる飲食店や、グルメにまつわるトピックスが盛りだくさん。そこで、グルメ情報を熟知した方々に、2019年に最も感動したお店について教えてもらいました。「2019年のNo.1」「2,000円以下のプチプラグルメ」「2020年の注目店」をそれぞれご紹介します。
今回は、お菓子の歴史研究家の猫井登さんにお答えいただきました。
教えてくれる人
猫井登
1960年京都生まれ。 早稲田大学法学部卒業後、大手銀行に勤務。退職後、服部栄養専門学校調理科で学び、調理免許取得。ル・コルドン・ブルー代官山校にて、菓子ディプロム取得。フランスエコール・リッツ・エスコフィエ等で製菓を学ぶ。著書に「お菓子の由来物語」(幻冬舎ルネッサンス刊)「おいしさの秘密がわかる スイーツ断面図鑑」(朝日新聞出版刊)がある。
2019年のNo.1飲食店
Q 2019年に行ったなかで、〈最も感動した飲食店〉はどこですか?
A 「パティスリー アンカド」です。
口福度満点の、緻密に計算されたプチガトーの味わい・食感が何より素晴らしい。個々のケーキをベストコンディションで提供するためにショーケースには見本のケーキが各種1つ、という品質へのこだわりも大いに評価できる。2階のカフェが連日満員なのも、うなずける。
Q そのお店で〈印象に残った一皿〉は?
A お店の名を冠したスペシャリテのプチガトー「アンカド」です。
濃厚なチョコレートムースのケーキだが、各パーツの相性の良さ、食感のアクセントに加え、ムースやクリームの口溶けの違いを利用して、味わいにストーリー性を持たせている点が素晴らしい。