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〈ニュースなランチ〉
毎日食べる「ランチ」にどれだけ情熱を注げるか。それが人生の幸福度を左右すると信じて疑わない、食べログマガジン編集部メンバーによるランチ連載。話題の新店から老舗まで、おすすめのデイリーランチをご紹介!
「あぁ、今日はうなぎが食べたい」
30歳を過ぎた頃から、暑い日なんかに無性にうなぎを欲するようになった。40歳を過ぎて、うなぎ熱はますます高まる一方。だけど、食べログマガジン編集部のある恵比寿には、ランチに気軽にうなぎを食べさせてくれる店がほとんどない。
悶々とした気持ちを抱えて過ごしていたところに、和食屋だった「食堂つるかめ 恵比寿」がうなぎ専門店としてリニューアルしたというニュースが飛び込んで来た。訪れている食べログレビュアーも高評価。これは気になる!
派手な外観が目印
お店が位置するのは恵比寿から白金高輪方面へと続くバス通り沿い。「バーガーマニア」や「キムカツ」など人気の飲食店が集まるエリア。大きなうなぎのイラストが一際目を引く。
日本うなぎを産直仕入れ
経営は人気のうなぎ専門店「鰻處 黒長堂 六本木ヒルズ」を展開する際コーポレーション。「食堂つるかめ 恵比寿」で提供するのも「鰻處 黒長堂 六本木ヒルズ」と同じうなぎだそう。国産ジャポニカ種の日本鰻を活きうなぎで産直仕入れ。1尾300g以上の大型のうなぎのみ仕入れているのが特徴だ。
安さの秘密は仕入れる「量」
「食堂つるかめ 恵比寿」のうなぎはとにかく安い。「鰻大判だし巻丼(並)」は1,380円、「鰻重(並)」は2,800円。グループで一括して大量仕入れするために、スケールメリットでコストダウンできるのだという。
蒸さずに焼く地焼き。だから早い!
うなぎと言うと、関東では蒸してから焼くスタイルが多く、注文してから提供まで時間がかかるので平日のクイックランチには向かない。「食堂つるかめ 恵比寿」では活きうなぎをさばいてすぐに焼く名古屋風の地焼きで調理。焼き時間はかかるが、平日ランチでも十分間に合う。
1,000円台からうなぎが食べられる幸せ
最近ではうなぎ価格の高騰でうな重5,000円以上の店も珍しくない中、こちらは「鰻丼(並)」が1,500円とサラリーマンのお財布にとことん優しいお値段。ありがたや、ありがたや……。
はみ出す大迫力のうな重
「鰻重(上)」3,800円は重箱からはみ出るくらいの大きさで、他のお店ではなかなか拝めない迫力。
夜も「うなぎ飲み」でスタミナ補給
うなぎの串焼きにビールというゴールデンコンビで夏の疲れを癒やしてからの、鰻丼で〆る豪華な晩餐もこれからの季節、最高だろう。
編集部の実食
いざ実食!ということで、ランチタイムにお店へと向かう。恵比寿駅東口から歩いて4分ほどで到着。うなぎの絵が描かれた暖簾がはためいている。
土用の丑の日の影響もあって、ここ最近の一番人気は「鰻重(上)」とのことだったが、ランチタイムによく出るという1,000円台の丼にトライすることにした。
鰻丼(並)1,500円
まずは「鰻丼(並)」をオーダー。注文から15分もしないくらいで着丼。
しっかりと焼かれたうなぎは皮がパリっとしていて、焦げた部分が香ばしい。脂ののりも良く、「うなぎを食べている」満足感がちゃんとある。
また、添えられた生山椒味噌は今まで食べたことのない調味料だったが、粉山椒のように香りが先に来ないので、うなぎの「焼き」の香ばしさを存分に楽しむことができる。さらに口に入れると山椒の香りがフワッと広がり、ピリリと舌の痺れも心地良い。
鰻大判だし巻丼(並)1,380円
最安値の「鰻大判だし巻丼(並)」もせっかくなので追加してみよう。
ふわっふわのだし巻たまごに青ネギがのり、食欲をそそるビジュアルだ。
たまごの布団をめくると、中にはうなぎがたっぷりと隠れている。だし巻きたまごは甘くないさっぱり系なので、うなぎの甘さや脂をやさしく包み込んでくれる。鰻丼よりボリュームがあるので、お腹が空いている日はこちらがいいだろう。
この日はちょっとリッチに鰻重を食べるビジネスランチ風の客層と、デイリーランチで丼を食べる客層と半々くらいだった。
恵比寿で働くビジネスマンなら、この夏ぜひ訪れたいパワーチャージランチだ。
※価格は税抜