冷やし中華の季節です

「冷やし中華、はじめました」の暖簾やポスターを其処此処で見かける素晴らしい時期になりました。

 

喉越し勝負の麺に、シンプルな醤油味、甘い錦糸卵に辛子の差し味と、めくるめく味のジェットコースターに一気呵成と啜ってしまうアレです。

 

ウェブサービス「Sumally」の代表である、山本憲資(やまもとけんすけ)氏に、オススメの冷やし中華を聞いてきました。

【山本憲資:一橋大学商学部でゲーム理論を専攻した後、大手広告代理店の電通に入社。その後、コンデナスト・ジャパン社に転職し、雑誌『GQ JAPAN』の編集者に。テック系からライフスタイル、ファッションまで幅広いジャンルの企画を担当。2011年9月にSumallyをローンチ。グルメ著名人のひとり】

 

山本憲資氏オススメ冷やし中華3選

……とその前に、山本氏が選ぶ冷やし中華の原点は渋谷並木橋にあった『有昌』。

 

「渋谷にあった『有昌』の冷やし中華がいちばん好きで、今も恋しい。ごまダレではないけどうまかった。海老とかしいたけは、『有昌』をオマージュしています」と、好きだったお店を懐かしんで、自作の冷やし中華を作ることもあるそうです。その際は、なんとタレの隠し味が紅茶という、『Wakiya 一笑美茶樓』の脇屋友詞氏のレシピを参考にするとか。

 

しかもインスタにあげたこちらは、冷やし中華だけではなく器も山本氏自らのお手製だそう。料理だけでなく、器までも極めているとは……!

冷やし中華はじめました。 有昌いきたいな。

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1. 龍天門

【出典:龍天門/冷やし担々麺 ¥2,400、ハーフサイズ¥1,200】

 

ウェスティンホテル東京の名物担々麺が、夏は冷やし担々麺も選べます。「具もスープも絶対無二の美味しさ。夏の暑い日の週末に」

 

2. 新大宮 中華のサカイ 本店

【出典:新大宮 中華のサカイ 本店/冷めん(ハム入り)¥680、冷めん(焼豚入り)¥720、+¥400で大盛り可】

 

昼時ともなると行列が絶えない街角中華の名店。「味噌ダレがおいしい。京都に行ったときなどに。取り寄せもします」

 

3. 香菜亭

中華料理店を長年営んできた店主が、第二の人生としてオープンしたのが喫茶店「珈琲庵ほっ」。しかし「あの味」が忘れられないというお客さんの要望で、中華料理を出すようになり屋号を「香菜亭」にまたまた変更したのがこちら。冷やし中華は事前に電話予約が必要です。「こちらもごまダレがおいしい。神戸に帰省した時に寄ります」

 

冷やし中華の写真がレアすぎてないため、ここで最後に山本氏の思い出を写真代わりにどうぞ。写真がなくても行きたい気持ちになっていただければ幸いです。

 

「その昔、神戸・三宮に香菜(シャンツァイ)中華料理屋さんがあって、まだ10代の頃に家族でよくいっていたのだけれど、そこのゴマダレの冷やし中華が滅法美味しくて、家族で何度も行っていた。
しかし、いつのまにやら店はなくなってしまい、10年くらいになった頃だろうか、父から香菜のご主人がまた店をはじめたみたいだよ、と連絡が。
そのお店がこのお店。が、冷やし中華の復活はなく、まとまった注文があったときだけ作るらしい、みたいな噂だけが先走っていたところ、去年の夏にご主人にお願いしたところ作ってもらえる機会を得た。
ご主人によると、ゴマダレ用のゴマが同じものがどうしても手に入らないので、なかなか作る気にならなかったとのことだが、昔ほどではないけれどそれなりにいいのが見つかったのでまた作ることにしたらしい。まだ高校生の頃の舌の記憶はしっかり残っているわけではないのだけれど、当時の美味しさをしっかり思い出させてくれる冷やし中華、復活を大歓迎しているところ。
神戸に帰ったら、また食べたい」