国内外を問わず、多くの人を惹きつける街、京都。「京都通」もたくさん存在するなかで、手土産には何を選べばいいのか? そこでフードジャーナリストとして活躍し、京都にも足繁く通っている小松宏子さんにおすすめの品を選んでもらいました。誰に贈っても喜ばれる、ついでに自分のためにも買いたくなる手土産とは?
これだけあれば、ほかに何もいらない、究極の酒肴
高台寺に風雅な数寄家を構える、名料亭「和久傳」。たぐいまれな美意識をそのまま受け継ぐ、おもたせの専門店「紫野和久傳」で、12月1日に発売になったばかりの、からすみとブルーチーズの米味噌糀漬け「丹稲菹」。珍味好き、お酒好きなら、うっとりするほどの美味しさです。
和久傳のルーツは京丹後の料理旅館。40年ほど前に京都へ移ったあとも、地元農家の方々と無農薬でお米や野菜を作っています。京丹後で育った米から作る甘糀と米味噌に、さらに炊いたご飯を加えて発酵・熟成させた特製の米味噌糀。その床に漬けた野菜をご飯のお供として出したところ大変に評判で、おもたせにもと、2018年初夏、夏野菜の甘味噌糀漬けが丹稲菹として販売されました。そして、さらに研究を重ねてできたのが、ブルーチーズとからすみを漬け込んだこちらの丹稲菹です。
柔らかく干し上げた自家製のからすみの丹稲菹は、米味噌糀の甘みや旨みを含んで、それだけでも十分に美味しいからすみが、さらにねっとりとして、複雑な旨みやほのかな甘みをたたえ、えも言われぬ滋味を呈します。ブルーチーズのそれは、ぴりっとした辛味や強い塩味がまろやかになり、あとを引きます。うま口の純米酒、ワインならジュラの白ワインや甘口のソーテルヌなどを合わせれば、まさに口福! 比較的日持ちがするうえ、残った米味噌糀に野菜や鮭などを漬けたり、料理にも使えるので、年末年始のお楽しみのお土産にぴったりです。
12,960円(税込)*数量限定。なくなり次第終了。