美しい人が、美しくあるために通うレストランとは？

ダイエットや美容を意識したとき、味付けが濃い物が多そうだったり、太りやすそうなイメージから敬遠してしまいがちな外食。でも、お店で食べるごはんは美味しいし、気分転換にも最適。ならば、美しい人が通う飲食店にこそ美へのヒントが隠されているのではないか。そんなお店があるなら知りたい！という希望を叶えるべく、キレイなあの人の食事の秘訣、美容と健康維持のために欠かせないお店を教えてもらっちゃおうというこの企画。

記念すべき第一回にご登場いただくのは、モデルやライターとして活躍中の斉藤アリスさん。カフェ巡り本を出版し、食べることが大好きな食通としても知られるアリスさんは一体どのような食事法で体型をキープしているのでしょうか。大好物の食べ物の話から、美と体づくりのための食事についてお話を伺いました。

斉藤アリス（さいとう　ありす）　1988年イギリス・ロンドン生まれのモデル・ライター。『MORE』『an ・an』『美的』など40誌以上の雑誌や広告で活躍。大学の卒業作品には1年かけて世界のカフェを巡り本を製作し、2017年3月には『斉藤アリスのときめきカフェめぐり』を出版するほどのカフェ好き。食べロググルメ著名人としても食の情報を発信中。

キレイな人に聞いた食事のルール

ルール① 肉食女子でも赤身限定

「食べ応えのある赤身肉のステーキが大好き！」というアリスさん。特に熟成された赤身肉なら300gでもぺろっと食べられるのだとか。「赤身肉を熟成させることでさらに肉肉しさが増し、うま味も凝縮！　味付けは塩こしょうのみが一番好み。」という筋金入りの肉好きな一面も。「脂肪分の少ない羊肉やジビエも大好き」という食の好みからも、選んで食べることで肉も美容の味方に付けているんですね。

ルール② 炭水化物はスマートに摂取。食べるならお米をチョイス。

パーソナルトレーニングに週2回通い体づくりをしているというアリスさんの食事の基本は、肉、魚、豆腐などのタンパク質が中心。炭水化物に関しては、夕食は極力控えめにしているそう。「パンと比較すると水分量が多いのでカロリーが少なくて済むし、糖の吸収が穏やかなので血糖値の上昇が緩やかで太りにくいんです」という理由から、炭水化物を食べるときはなるべくお米をチョイス。さらに日常的にラーメンやパスタなどの小麦麺は食べないそう。「一人で食べる普段の食事は体づくりのための栄養を取る時間と考えているので、炭水化物だけで1回の食事が完結してしまう麺料理は控えるように。とはいえ、友達と楽しく食べると決めたときはパクパク食べます！」と、食事制限=ストレスにならないように工夫をすることが大事。

ルール③ パーティや会食ではハイボール派。

お酒を飲む場では、「ハイボールや焼酎などの蒸留酒を飲むようにしています」というアリスさん。ビールなどの醸造酒は糖質量が多く、その分カロリーも高くなってしまうのだそう。また、食事は好きな物を選べる場合は、肉や魚を中心に。「特にお刺し身はとてもヘルシーだし、外食だからこそ新鮮で美味しいネタが食べられるチャンス！と思って積極的に食べるようにしています」とも。制限の中での楽しみを見つけることが美への近道のひとつなのかもしれません。

ルール④ 大好きな甘いものは我慢せず、体にいいものを積極的に。

子どもの頃からチョコレートや甘い物が大好きだというアリスさんは、過去に「脱スイーツ生活」にチャレンジした結果、我慢の限界に達してチョコレートをドカ食いしてしまったそうです。また、コールドプレスジュースだけを飲んで生活する断食系ダイエットを試みた際には、ダイエット前よりも太ってしまった苦い経験があるのだとか。「失敗の結果、我慢をするダイエットは続かないし効率が悪いという結論に至ったんです。それ以来我慢するのではなく、美味しい物の中からカロリーやGI値の低い物を選ぶようにしています」と語る背景には、「美味しい物を食べられない人生なんてつまらない」という食通のアリスさんならではの思いがあるのです。「食べない」のではなく、「必要なものを食べる」ことを楽しみたいですね。

普段の食事の時間を「体づくりのための栄養を取る時間」と称する斉藤さんの説得力のある食事メソッド、過去の失敗経験を糧に自分に合ったダイエット法を見つけるまでのエピソードは、女性の皆さんにとって思わず膝を打つものばかり。そんな斉藤さんが体型維持や美容づくりに欠かせないお店として教えてくれた3店を、食べログマガジン読者の皆さんに教えちゃいます。

斉藤アリスお気に入りの「美人をつくるレストラン」3選

FLUX CAFE（代官山）の「おばんざいセット」

アリスさんのお気に入りポイント：低脂肪&高タンパクの食材を中心とした体に優しいモダンジャパニーズ

お店の2階にあるジムが運営しているカフェで、体づくりをする人のためのメニューがそろっています。「おばんざいセット」では、豚汁と白米か玄米に、好きなお惣菜を3つ選べます。基本は和食で、発酵食品やこうじを使いながら、低脂肪で高タンパクな低GI値の食材を中心に使っていたり、低グルテンで隠し味や仕上げにさりげなくスーパーフードを使っているのも特徴。伝統と現代のエッセンスをうまく取り入れたモダンジャパニーズ料理です。私の好きなお惣菜は、「金華サバの一夜干し」「豆腐チキンハンバーグのトマト煮」「塩麹漬け鶏胸肉の唐揚げ」「ちぎりこんにゃくと人参のきんぴら」など、たくさんあります。ランチタイムは、緑茶とほうじ茶が飲み放題なのも嬉しいですね。

CITYSHOP（青山）の「5デリプレート」

アリスさんのお気に入りポイント：常時15種類のヘルシーデリから好きな物を選べて腹持ちも抜群！

肉食系女子の私が、昨年からどハマりしているデリカッセン。ショーケースに並んだデリの中から好きな物を選んで盛り付けてくれます。秋刀魚の干物を奈良漬と山椒のサルサソースで和えたり、ココナッツフレークやシナモンをまぶしたり……アイデア満載のデリは色鮮やかで食べる前から胃袋わしづかみ！　野菜だけじゃなくお肉やお魚、玄米で作ったパスタなどいろんな食材を組み合わせたヘルシーなデリが常時15種類ほど並んでいます。隣り合ったデリ同士がミックスされても美味しく、最後は全部混ぜて食べます。とても腹持ちが良く、これをランチに食べれば夜までおなかが空かないので、夕飯は軽くでオッケー。ちなみに私のベストデリは、「甘塩鮭と紫葉漬けのグレインズサラダ」と「秋刀魚と柴葉野菜の奈良漬山椒サルサ」。シンプルなのに味付けが複雑で、何度食べても飽きません。デリは定期的に変わって、パンとドリンクはお代わり自由です。

七宝麻辣湯（渋谷）の「麻辣湯（マーラータン）」

アリスさんのお気に入りポイント：具材たっぷりでもカロリーの低い春雨だから夜食に食べても安心

香港から来たマーラータンのお店。マー＝さんしょうのしびれる辛さ、ラー＝唐辛子の辛さ、タン＝熱いという意味です。入り口付近に並んでいる30種類くらいの具材の中から好きな物を選んで店員さんに渡すと春雨と一緒にゆでてくれて、特製スープに入れて完成します。小麦麺ではなく春雨なので、カロリーもGI値も低くてとてもヘルシー。小麦麺を控えている私が唯一通える麺のお店です。具材にはキクラゲ、白菜、モヤシ、パクチーなど野菜をたっぷりと入れてゆでるので、結果的に野菜をたくさん摂取できるのも嬉しいです。豚肉スライス、味付け卵も入れればタンパク質もしっかり補えます。スープも麺もあっさりなのでラーメンを食べた後のようなもたれや胃のむかつきが一切なく、夜食に食べてもオッケー。辛さは0〜5までありますが、私のお薦めは中国山椒と黒酢をたっぷり入れた辛さ2の濃いめです。