目次
【カレーおじさん \(^o^)/の今月のカレー】9月を振り返る
【第1週のカレー】「トマト」
僕が今までカレーを食べたお店の数は世界各国合わせると4,000軒を超える数になるのですが、その中で不動の王者として君臨し続けているのが、荻窪にある「トマト」というお店です。
トマトの看板
欧風カレーに見えて一般的な欧風カレーとはかなり違う独自スタイルのカレーは、ここでしか食べられない絶品! あまりにも美味しいので、滅多に行かないようにしているんです。ここの美味しさに慣れてしまったら他のお店で食べられなくなってしまいますから。値段もカレーとしてはかなり高いということや、都内有数の行列店ということもあり、そう頻繁に行けないという理由もあるのですが、とにかくとっておきのお店なんです。
ビーフタンカレーに季節の野菜をトッピング
今回は誕生日に行ってきました。自分へのご褒美です。いただいたのはここで一番好きなメニューである「ビーフタンカレー」3,000円に「季節の野菜」550円のトッピング。合わせて3,550円となると、カレーとしては相当高いわけですが、驚くべき手間暇のかけ方、品質の高さ、そして味、接客、それら全て合わせて考えればこの値段でも安いと思える程。個人的には10,000円出してでも食べたいと思える味です。
食べ応えのある具材
美味しいカレーというのは、実は使うスパイスの種類は少ないもので、インド料理だと5種類くらいのスパイスで出来たりします。スパイスの数が増えすぎると味がぼやけるというのがカレーマニアにとっては常識なのですが、こちらは36種類ものスパイスを使っていながら味が一切ぼやけることなく、深味と香りが存分に立っている奇跡的逸品。苦味すら美味しさにつながっています。
迫力満点のシーフードカレー
誰かと一緒に行くのであれば「シーフードカレー」3,400円もおすすめなのでシェアするのも良いでしょう。ベースのカレーは同じなのですが、シーフードの旨味スープがカレーと混ぜ合わさり、まるで違った美味しさに変わります。
ムール貝の大きさが目を引く
僕がこのお店に初めて行ったのは15年程前のこと。その後様々なお店が生まれ、色々な美味しいカレーを食べてきましたが、ここで食べると「やっぱりここが優勝!」と毎回思ってしまいます。行く度に新たな発見があり、様々な凄味を感じるお店なので、一度行ったことがあってその時はそこまで印象に残らなかったというカレー好きな方は、是非また行ってみてください。きっと前回と印象が変わってくると思います。
※価格は税抜。
【第2週のカレー】「PQ’s」
間借りカレーが東京で注目されだしたのは、新宿・ゴールデン街に面白くて美味しい間借りのお店が集まりだした頃からだと思います。その前から、「カルパシ」や「ハブモアカレー」がマニアの間では注目され、独立店舗化して大人気店となっていましたが、昨年夏頃のゴールデン街には、 「エピタフカレー」「サンラサー」「銀河系カレー」という、それぞれ個性的で美味しいお店が徒歩1分圏内に集まっていたのです。
2018年9月現在、エピタフカレーは今もゴールデン街でそのまま営業中ですが、サンラサーは東新宿に実店舗化して移転。どちらも人気店です。ではもうひとつ、銀河系カレーはどうなったのか。実は先月に奥浅草でひっそりとオープンしていたんです。
外観
店名も「PQ’s」に変わり、銀河系カレーの時から続くヴィーガンカレーに前菜も加わったスタイル。スムージーやサンドウィッチなんかもありますが、全てがヴィーガン対応料理です。浅草エリアは海外からの観光客も多いので、ベジタリアンには嬉しいお店ですね。
さつまいものカレー
僕が行った日のメニューは「さつまいものカレー」1,000円(税込)。カレーに付いてくる前菜は、いちじくの白和え、茄子のピンクカレーソース、紫キャベツとバジルの寒天の3種盛りというラインアップ。
前菜盛り合わせ
奥浅草エリアは美味しいカレーを出すお店が多く、個人的に大注目しているエリアなのですが、また美味しいお店ができてしまって嬉しい悲鳴。いっそ近くに住みたいです。
【第3週のカレー】「スパイスカレー モクロミ」
埼玉県せんげん台にある、知る人ぞ知る名店「スパイスカレー モクロミ」。名前のとおりスパイスカレーのお店で、マスターご自身もカレーマニア。独学で会得したというカレーは、時にオーセンティック、時に遊び心満載のオリジナルと幅が広く、引き出しの多さに驚かされます。
看板
マニアだからこそ、様々なジャンルのお店で食べた美味しさや面白さを自由に再構築した上で、独自のアイディアも加えながら再現しているのでしょう。場所が駅から遠く、かなりわかりにくい場所であるにもかかわらず、県内外からここのカレーを求めてお客さんが集まります。かく言う僕もその一人。都心から電車を乗り継いで1時間以上かかる場所ですが、定期的に食べたくなる美味しさなんです。
そんなモクロミ、めでたく1周年を迎えたということで1周年スペシャルメニューを提供していました。しかもそれが僕の大好きな中華系カレー! さらにはマスターが尊敬してやまない、東京・千歳船橋の名店「カルパシ」のメニュー構成を真似た形での提供というから面白いじゃないですか! もちろんカルパシにも許可を得てのこと。
このあたり、お店同士が繋がっていて仲良くカレーを楽しんでいる雰囲気も昨今のカレー界の活性化を感じます。どちらのお店も大好きな僕にとっても楽しいことです。
チャイニーズ&タイワニーズプレート
「チャイニーズ&タイワニーズプレート」2,000円(税込)と題されたメニュー。メインは花椒とカルパシのラムキーマカリーに、滷肉飯(ルーローファン)のあいがけ。その周りを中華系スパイス副菜が囲みます。ひとつひとつが中華を感じさせながらもスパイス料理として完成されており、混ぜて食べればまた新たな美味しさになりました。
チャイニーズ&タイワニーズプレートのアップ
特に滷肉飯は、モクロミで以前食べたものよりさらに台湾現地の味に近いバージョン。魯肉飯ではなく滷肉飯と表記することによって差をつけるなんてニクい!
こちらはあくまで1周年記念スペシャルなので普段は違うメニューなのですが、何を食べても美味しいお店です。
わざわざ電車乗り継いで行く価値がありますよ!
【第4週のカレー】「キッチンニュー早苗」
ここ数年でインドやネパール、スリランカ等、本格的な現地の味を出すお店が増えてきたことに加えて、スパイスカレーの流行もあり、昔ながらの古き良きカレーライスの存在感が薄くなってきている気がします。本格的な現地カレーも、進化したスパイスカレーももちろん美味しいのですが、古き良きカレーライスもまた美味しいものですよね。
今週はそんな古き良きカレーライスのおすすめ店をご紹介します。高田馬場にある洋食屋「キッチンニュー早苗」です。
外観
昼時は混みあい、相席となることも多い人気店。特に人気のメニューは、日替わり定食です。様々なメニューのあい盛りでボリュームもあって730円(税込)とお得なのですが、この定食にプラス100円で、ご飯がカレーライスになるという超お得定食が僕の定番メニュー。
日替わり定食(ロースカツ、ウインナー、目玉焼き、カレーライス)
今週はロースカツ、ウインナー、目玉焼きの定食をカレーライスのセットにしても830円(税込)という価格破格具合。こちらのお店は揚げ物のクオリティが高いのですが、この揚げ物がカレーに合うんです。カレーは優しい美味しさのルーカレー。接客も優しければ懐にも優しく、全面的に癒やされます。
日替わり定食(ビーフステーキ、キスフライ、カレーライス)
また、ある日の日替わり定食はビーフステーキにキスフライ。ライスをカレーに変更してもプラス100円ですから、連日満席にもなるわけです。カレーライスのみならず、ドライカレー、カレースパゲティもあって、カレー好きとしてはカレーのバリエーションが多いのも嬉しいところ。
夜は比較的落ち着いているので、お酒を飲みながら洋食をつまむという楽しみ方もできます。お昼に行って午後の仕事のパワーにするも良し、仕事終わりに行って一日の疲れを癒やすも良し。定期的に通っている大好きなお店です。
取材・文:カレーおじさん \(^o^)/