〈New Open News〉

毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。早くもお店に訪問した食べログレビュアーのコメントも掲載!

J仔酒場(東京・渋谷)

内観 写真:お店から

2025年9月、渋谷駅から徒歩わずか1分という好立地に、本場の香港料理を気軽に楽しめる「J仔酒場(ジェイボイサカバ)」が誕生しました。店主は幼い頃から香港の街並みや食文化に強い憧れを抱き、特に1970〜80年代の香港に深い思い入れがあります。当時の香港は、西洋と東洋が交錯し、活気とエネルギーに満ちあふれた時代。その街角で人々が集った「大排檔(だいぱいたん/屋台食堂)」こそ、香港らしさを象徴する存在でした。日本に暮らすようになってからは、その魅力を日本でも伝えたいと考えるようになり、約4年前に渋谷で香港軽食を提供する「J仔」をスタート。そして今回、さらに多くの人々が集い交流できる場所として「J仔酒場」を開業しました。渋谷という国際色豊かな街で、香港の屋台文化を再現しながら、新たなコミュニティの交差点を目指しています。

厨房を任されるのは、元「フォーシーズンズホテル」の料理長を務めた実力派シェフ。世界的な一流ホテルで培った技術と経験を生かし、大衆的な香港屋台の味を、洗練された一皿へと昇華させています。強火で一気に仕上げる“鑊気(ワッヘイ)”を大切にしながら、素材の旨味を最大限に引き出す調理法で、本場さながらの臨場感を届けます。

店内のネオン装飾 写真:お店から

店舗の空間を手がけたのは、香港の旧街を題材にした受賞映画にも関わった製作チーム。外観は、旧香港の映画館や繁華街を思わせる大きな看板やネオンサインが印象的で、扉を開けた瞬間から、異国へと足を踏み入れるような体験が始まります。店内は1970〜80年代の香港をモチーフに、ネオン看板や古い映画ポスター、ヴィンテージ広告が随所に散りばめられた空間。床には「紙皮石(モザイクタイル風)」を用い、温かみのある照明で雑多な路地裏を再現しました。あえて少し“混沌”を残すことで、リアルな下町香港の空気感を演出。まさに映画のセットに入り込んだような没入感が広がります。

内観 写真:お店から

全40席の客席は距離感が近く、自然と会話が弾むレイアウト。親しい仲間や同僚と訪れれば、香港の屋台で肩を並べて飲むような気分が味わえます。写真映えするスポットも豊富で、SNSでシェアしたくなる仕掛けも満載です。

豉椒炒花蛤 写真:お店から

おすすめメニューのひとつ「豉椒炒花蛤(アサリのトウチと唐辛子炒め)」3,800円は、豆鼓(トウチ)の深い旨味と唐辛子の辛さが、新鮮なアサリの甘みを引き立てる一品。鉄鍋の強火で仕上げることで“鑊気”が立ち上り、香ばしさと食欲を刺激します。

招牌叉燒飯 写真:お店から

「招牌叉燒飯(特製チャーシュー飯)」1,680円は、秘伝ダレに漬け込み、香ばしく焼き上げた自家製チャーシューをたっぷり盛り付け。表面はカラメル化した香ばしさ、中はしっとりジューシー。白ご飯とともに頬張れば、香港の茶餐廳を思わせる懐かしい味わいが広がります。

蒜蓉粉絲蒸扇貝 写真:お店から

「蒜蓉粉絲蒸扇貝(にんにく春雨ホタテ)」1,500円は、大ぶりのホタテをふっくら蒸し上げ、刻みにんにくと特製ソースがたっぷり。下に敷いた春雨が旨味を吸い込み、見た目も華やか。お酒のアテにもぴったりです。

乾炒牛河 写真:お店から

「乾炒牛河(牛肉入り焼きホーファン)」1,800円は、香港を代表する麺料理。幅広の米粉麺を強火で一気に炒め、牛肉の旨味と醤油の香ばしさを纏わせました。シンプルながら職人技が光る逸品で、リピーター続出の人気メニューです。

旅好きの食いしん坊ゆかさん
椒鹽豆腐   出典:旅好きの食いしん坊ゆかさんさん

「椒鹽豆腐(豆腐の塩胡椒揚げ)」800円は、外はカリッ、中はフワフワ。香港式の塩胡椒スパイスが効いた、軽やかでクセになる味わい。ビールやハイボールとの相性も抜群で、最初の一皿におすすめです。

「J仔酒場 大排檔」は、単なる飲食店ではなく、文化と人が交わる“体験の場”。渋谷にいながら香港の路地裏に迷い込んだような感覚を味わえる、稀有な存在です。親しい仲間と語らいながら、異国の風を感じてみませんか。

食べログレビュアーのコメント

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チャーシューご飯   出典:721813さん

『友人と一緒に行って、チャーシューご飯 をいただきましたが、とても印象に残りました。
チャーシューは火加減が絶妙で、柔らかくジューシー。少し香ばしさもあって、ご飯との相性が抜群でした。一皿で十分満足感があります。

店内は香港の昔ながらの街並みを再現していて、ネオンや懐かしい音楽も流れていて、まるで70〜80年代の香港にタイムスリップしたような雰囲気です。

値段は一般のレストランより少し高めですが、渋谷という立地や、この雰囲気、そしてスタッフの親切なサービスを考えると、十分に価値がある一皿だと思います』(721813さん)

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鼓椒炒花蛤   出典:2568d5さん

『香港料理が楽しめる「J仔酒場」でディナー。蛤の炒め物は唐辛子の香りが効いており、旨味たっぷりのソースが絶妙。ぷりぷりの身に感動。インゲンの炒め物はピリ辛の旨味とシャキシャキ食感がクセになる一品。どちらもビールとの相性抜群で大満足!』(2568d5さん)

※価格は税込。

食べログマガジンで紹介したお店を動画で配信中!
https://www.instagram.com/tabelog/

文:佐藤明日香