〈New Open News〉
毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。早くもお店に訪問した食べログレビュアーのコメントも掲載!
霹靂(神奈川・鎌倉)

2025年5月、鎌倉駅から徒歩18分ほどの場所に、ワインサロンというコンセプトながら、しっかり食事も楽しめる「霹靂」がオープンしました。手掛けるのは「The Tabelog Award」でSilverを連続受賞している鎌倉のヌーベルシノワ「イチリン ハナレ」のオーナーシェフ・齋藤 宏文氏。同店で腕を振るうのは齋藤氏の盟友でもある望月 康弘氏です。望月氏は「食べログ 中国料理 TOKYO 百名店」にも選出されている中華の名店「赤坂 四川飯店」で4年、飯田橋の人気スペインバル「エルプルポ」と宝町にあった「エルセルド」で合わせて9年、「The Tabelog Award 2025 Bronze」を受賞した六本木の名店「エディション・コウジ シモムラ」で2年経験を積んできました。その後「イチリン ハナレ」では齋藤氏の右腕として8年、独創的な料理を生み出してきました。

今回は、鎌倉らしいワインサロンを作りたいと同店をオープン。店舗は和素材を用いたモダンな空間づくりに定評のある京都の建築家・木島 徹氏が手掛けています。木の温もりを感じる店内は、凛とした空気が流れる静謐な雰囲気。無駄なものを排除したすっきりした内装で、窓からは緑を眺められ柔らかな光が差し込みます。客席はカウンターに7席の他、6名まで利用できる半個室を完備。喧騒から離れ、非日常を感じることができます。

同店の魅力は、神経締めの名人で、国内外の人気店に魚を卸す神奈川県の「さかな人」長谷川 大樹さんが手当てした魚を使った料理。「フィッシュ&チップス」1,650円は、旬の魚のうまみを引き出したサクフワ食感のたまらない一品です。

「The Tabelog Award 2025 Silver」に選出されている北海道「パルコ フィエラ」の「シャルキュトリー」1,980円は、身体に不自然でないものを追求し、日々手仕事に向き合っているシェフ・中條 大輔氏によるこだわりの生ハムやサラミなどを楽しめます。イタリア・ベルケル社製のスライサーで透けるほど薄くスライスした生ハムは、食感や風味が一層際立ち、口に入れると軽やかに溶けていくような感覚。イタリアの揚げパン「トルタフリッタ」にのせて味わうのがおすすめです。トルタフリッタの揚げたての香ばしい香りとサクッと軽い生地に、生ハムのとろけるようなうまみと塩味が絶妙なハーモニーを奏で、口の中に贅沢な味わいが広がります。

また、鎌倉野菜を使った料理も、見た目・味・香りの三位一体で存分に堪能できます。他にも「イチリン ハナレ」らしい「焼売」(3個・990円)や「水餃子」(3個・990円)、〆にはパスタや麺類なども各種用意されています。

ワインサロンなので厳選された日本やフランスのワインが種類豊富にあり、ウイスキーやノンアルコールドリンクも用意されています。選び抜かれたこだわりのグラスで味わうことで、それぞれの香りや風味が一層引き立ち、格別なおいしさを楽しめます。
現在営業時間は11~18時で完全予約制です。駅からは少し離れますが、近くには源氏山公園や銭洗弁財天など観光スポットもあるので、鎌倉散策もかねて、他にはない素敵なワインサロンで、贅沢な大人の時間を楽しんでみてはいかがでしょう。
食べログレビュアーのコメント

『青々とした緑がより一層深くなり、鳥の囀りが心地よい日にやってきたのが、「霹靂」。まだ聞き慣れないお店ですが、ここは神奈川県を代表するヌーベルシノワ「イチリンハナレ」のオーナーシェフ齋藤 宏文さんが手がけるワインサロンです。
店内は日本料理店のような造りで、窓からは鎌倉の山の緑が萌えるのが見えます。そのカウンターに立つのは、斉藤さんの盟友・望月 康弘さん。フランスと日本のワインを中心にしつつもビールやウイスキー、ノンアルコールドリンクも揃えており、更にはワインのアテとしてある料理もハンパない。北海道・余市にある「BOTTEGA PARCO FIERA」の中條さんが作る生ハムをはじめ、神奈川県のさかな人・長谷川 大樹さんが手当てした魚などを使った料理や「イチリンハナレ」を彷彿させる料理も多々あり、ワインだけでなく、料理目当てでも十分に楽しめるお店です。
シャルキュトリー/Henriot Brut Souverain
北海道・余市の「BOTTEGA PARCO FIERA」から届いた腿肉を使った生ハム『プロシュート』をイタリア製「ベルケル」の手切りスライサーで切って供されます。
手に取ると向こう側が透けて見えるくらいの薄さで、口に入れるとまるで空気を食べているかのようなエアリー感。それでいて口の中の体温で溶ける旨味はまるで鰹節のような熟成感が強く、ひと口で幸せになれる美味しさ。
トルタフリッタ
揚げたてのトルタフリッタの上にこのシャルキュトリーを乗せて。
トルタフリッタの余熱で上に盛られたシャルキュトリーがジュワッととろけて、旨味と塩味のバランスが素晴らしく美味しい。何個でも食べられますw
フィッシュ&チップス/Chablis Domaine Moreau Naudet
さかな人・長谷川 大樹さんが手当てしたオオモンハタを使った『フィッシュ&チップス』。
極上の軽さを感じられるサクサクな衣に包まれており、ジュワッと溢れるオオモンハタの旨味のアタックはクリアでありつつ、力強く凄い。一緒に供される白いタルタルソースは卵黄を使わないものだそうで、魚の旨味を確りと活かす味わい。ジャガイモも日本料理の海老芋のように一度炊いてから米粉を付けて揚げているそうで、カリッとした衣にムニュッとした柔らかなジャガイモが美味しい。
霹靂チョコレート/IMADEYA CASK 001 桜島
神奈川県・青葉台にある「SOCORA」からプレゼントされたという烏龍茶やベルガモットなどが入っているらしいオリジナルチョコレート。
表面に「霹靂」マークもあり、爽やかな甘味がありつつも、どこかお茶を感じられる味わい。コレは美味しい』(nao…さん)

『お店はくだんのイチリン ハナレのオーナーシェフの右腕である男性シェフと、
シェフがスペインレストラン時代に供に働いた縁でこちらのお店に来た男性スタッフのお二人。
店内は自然木のナチュラルな色合いのカウンターを基調として、窓からの採光も良い明るい店内。
BGMは落ち着いた印象のクラシック辺りが流れていました。
フードメニューが用意されます。
北海道余市にある「BOTTEGA PARCO FIERA」の作る生ハムを筆頭に、
神奈川県横須賀市の長井漁港を拠点とする神経〆の達人 長谷川さんの魚、
チーズ、スペイン料理、中華点心など種類は少ないながらも様々なジャンルから。
メニューに記載は無いのですが、〆としてはパスタや麺類、炒飯などもあるそうです。
ドリンクはビールやウイスキーなどもあるようですが、この日はワイン狙い。
なにせワインサロンと紹介されていましたのでやっぱワインだろうなと。
そんなこんなで料理やワインなども相談しながら、この日は以下を頂くことにしました。
・HENRIOT BRUT SOUVERAIN Champagne NV 2000円
シャンパンです。
ぶどうは、ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ。
色味はまさにシャンパンゴールド。
飲むと爽快なリンゴのような酸。これは旨いわ。
・シャルキュトリー 1980円
北海道余市にある「BOTTEGA PARCO FIERA」の作るもも肉を使った生ハムになります。
それをイタリア製で最高峰のスライサーブランドと称される「ベルケル」で超極薄にカット。
藤沢のイタリアンであるKumazawaでもこのように超極薄にカットした生ハムを頂きますが、
箸で持った時の羽毛のような軽さ、口に入れたときのフワフワ感と口溶けの良さ。
切り方一つでこうも味が変わるんだよなあと。それこそが料理の真髄の一つ。
・トルタフリッタ 0円 ※シャルキュトリーとの合わせ技
シェフが生ハムを熱々のトルタフリッタに乗せて食べるのがオススメとのことで、
単品生ハムの量を減らして、トルタフリッタに生ハムを乗せてサービスしてくれました。
トルタフリッタとは、イタリアのエミリア・ロマーニャ地方で広く食べられている揚げパンの一種。
見た目はラビオリのようなものを揚げて膨らませたようなイメージですね。中は空洞。
手に持って上に重なった生ハムもろともトルタフリッタを噛み砕きましたが、
普通の生ハムであればずるんと落ちてしまうのに、超極薄仕上げなので歯切れが良く。
なのでサクッと生ハム&トルタフリッタを味わうことが出来ました。
女性なんかは特にですけど、頑張って1口で頬張らなくてもいいんです。
トルタフリッタの熱でいい感じに生ハムの脂も溶け出して、そこに熱さとクリスピー感という
アクセントも加わるので鉄板の相性を発揮していましたね。
・モンガク谷ワイナリー 杤 2020 ?円
北海道余市のモンガク谷ワイナリーの造る白ワイン。
ぶどうは、ピノノワール主体で、シャルドネ、ピノグリ、ソーヴィニヨンブランなど。
オレンジがかった濃い色味。樽香のようなニュアンスを感じますね。
飲んでみると酸味はマイルドで旨味のようなものも感じます。
しかしながら飲み進めていくとビターな一面も顔を覗かせて来ます。
2020年からという熟成期間を経ていますので複雑な味わいですよ。
・あおりいかのプランチャ 2200円
刺身もありましたが、折角ですのでスペイン料理となるプランチャで。
厚みのあるアオリイカはサクサク食感。
そこに発酵唐辛子、ニンニクで味付けを施し、ディルで彩りを。
プランチャとはスペインの鉄板料理のことですが、アオリイカの特性を引き出していました。
・Moreau Naudet Chablis 2022 ?円
フランス・ブルゴーニュの白ワイン。
ぶどうは、シャルドネ。
ワインを知らない方でもその名前だけは聞いたことがあるのではと思われるシャブリ。
黄色味を帯びた濃い目の色味。
飲んでみるとシャブリらしい香りと爽快な辛口テイスト。
次なる鱧に合わせてこちらにしてみました。
・鱧の香味蒸し 1980円
なんとこちらの鱧も横須賀の長井漁港で水揚げされたもの。
骨切りをした鱧を短冊状にカットし、醤油、酒、生姜などで香味蒸しにしたもの。
普通、鱧を骨切りした跡が無数に残るのですが、蒸したことでその部分がくっついたのか、
普通の白身の切身のような食感。鱧なのに不思議でしたね。
この手の中華蒸しの料理は好きなのですが、それが鱧なので余計に美味しく。
残った香味だれは飲める美味しさでした。もったいないので完飮。
・コッパ 0円 ※サービス
へへへ。赤ワインを頼んだらこちらとの相性が良いとのことで少しサービス。
最初に頂いたのはもも肉を使った生ハムでしたが、こちらは首の後ろの部分の肩肉の部位。
もも肉よりも少しだけ厚めにカット。
食べてみるともも肉よりも味が濃いんです。噛むと旨味が溢れ出すと。
確かにこちらは赤ワインとも合いますね。
・98WINEs 穀(KOKU)2023 ?円
山梨県の98WINEsの造る赤ワイン。
ぶどうは、マスカットベーリーA。
マスカットベーリーAらしい果実味が印象的で、
チョコレートフレーバーのニュアンスも感じます。
しかしながらタンニンもあって美味しい赤ワインです。
・焼売3個 990円
蒸籠で蒸し立てでのサーブ。
この日の焼売は海鮮で、海老、イカ、蟹、帆立、豚肉を使用。
下味だけで食べられる美味しい焼売です。
・チョコレート 0円
お茶菓子のサービス。
横浜市青葉台のSOCORAというショコラトリーからプレゼントされたオリジナルチョコレート。
中のガナッシュが結構複雑な味わいになっていました。
烏龍茶ベースなのかな。
・岩茶 大紅袍 0円
なんとこちらもサービス。
福建省武夷山の岩山地帯で栽培されることが特徴。なので岩茶。
中国茶のロマネコンティとも称されるほどの高級品だった模様。
烏龍茶なのですが色味は薄めの紅茶色。飲むと上品な味わいの烏龍茶。
ポットでサーブされましたので3杯くらいは頂きましたが、
こんなに貴重なものとは露知らず、もっと有難がって飲めば良かった!
これでサービス料10%を加えて、〆て14399円。カードでのお支払いです。
精算額から推測するにワインは1300円前後くらいの価格帯だった模様。
美味しい料理を頂きながら美味しいワインを飲む。
それを期待しての訪問でしたが、まさに期待通りというかそれを超える満足感でした。
それもイチリン ハナレお得意の中華に留まらず、
北海道余市のシャルキュトリーやスペイン料理のプランチャまで。
特に予想を裏切ってくれたのが接客の素晴らしさ。
この日のカウンター客は私だけというのもありましたが、料理をしているとき以外は、
終始シェフや男性スタッフの方とお話を楽しむことが出来ました。
まだオープン間もないので隠れ家になっていますが、イチリン ハナレの常連さんからの
口コミやインスタグラムなどの拡散で一気に人気店になるのではと思います。
まさに大人の隠れ家ですね』(KEN21さん)
※価格は税込。
※近隣にお住まいの方がいるため、ご配慮をお願いいたします。