【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレー#17】「濱松屋」
濱松屋の箸袋
埼玉県は和光市駅の文字通り駅前に「濱松屋」という居酒屋があります。一見ごく普通の居酒屋なのですが、毎月第一土曜日に本気のビリヤニを出すという噂を聞きつけ、行ってきました。
ビリヤニとはインドの炊き込みご飯的な料理であり、最近だとインド映画『バーフバリ』でも話題となってファンが増えている料理です。こちらのビリヤニは月一限定メニューであり、現在はレギュラーメニューにカレーは無いとのことでしたが、予約の際にダメ元で「もし他にカレー的なものがあったら嬉しいです」と伝えておいての訪問。
「手ごねハンバーグ」620円
まず看板メニューのハンバーグ、唐揚げ、餃子からいただいてみると、それぞれが手の込んだ美味しさ。ジューシーなハンバーグ、カリっと揚がった唐揚げ、羽根が美しく焼かれた餃子、どれをとってもその辺の専門店以上のレベルです。
「メカジキとズッキーニの冷製カレー」
それぞれの味の完成度の高さに驚いていると、カレーが出てきました。まずはメカジキとズッキーニの冷製カレー。これがまた美味しい! インド東部に位置するベンガル地方の料理にも近いテイストで、夏のおつまみとして最高です。
「牛すじとトリッパのカレー」
続いて「牛すじとトリッパのカレー」。牛すじはサラっとしたスープ状で、とにかくだしの旨味が深い。それに切れ味ある辛さが加わり、味の輪郭が際立ちます。
「グリーンカレー」
さらに「グリーンカレー」。こちらはタイ料理なのですが、ペーストから手作り。今どきタイ料理専門店でもそこまでやっているお店は少ないですよ。それなのに普通の居酒屋でそこまでやる? しかも美味しい! どういうこと!?
「マトンキーマビリヤニ」
混乱しているところに畳みかけるように「ビリヤニ」。マトンキーマのビリヤニだったのですが、キーマといっても挽肉ではなく、包丁で叩いているという手間暇のかけかた。そして、だからこその美味しさ。凄すぎる!
ご主人は根っからの料理好きとお見受けし経歴を聞いてみると、元々はパティシエだったそうでさらなる驚き。その後居酒屋、洋食、和食のお店を経て今に至流とのことですが、エスニックの経験は無いそうで驚きの連続! パティシエならとデザートに自家製アイスをいただいてみればこれも当然美味しくて。
「キャラメルバナナとカルダモンのアイス」250円、「九重味醂(ここのえみりん)のバニラアイス」320円
こんな居酒屋他にありません。とにかく料理に対しての愛と熱意が凄い。そしてそれがちゃんと味に反映されているんですから。カレーのレギュラー化が待ち望まれるところですが、早目に予約すれば作ってくれることもあるようです。ただし、半分趣味で作っているので今回出たカレーは出せませんと。面白い! 一期一会のカレーとビリヤニなわけです。
予約せずとも毎月第一土曜は昼夜共にビリヤニがいただけるようなので、まずはその日に行ってみて、気に入ったら予約して、一期一会なカレーという流れが良さそうですね。
※価格表記はレギュラーメニューのみ、全て税抜。
取材・文:カレーおじさん \(^o^)/