【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#157】「スパイスとお酒 食楽たべ」
埼玉は川越の地で、南インド料理をベースに独自の工夫を加えた料理がマニアにも地元の方にも愛されていた「タベカレー」が、2024年1月11日、間借り先を受け継ぐ形で同じ場所にて「スパイスとお酒 食楽たべ」としてリニューアルオープンしました。
メニューはその時々の旬のものを使用する形で常時入れ替わるのですが、地元川越産の野菜を使用したメニューも充実。
まずは「からし菜のマスタードアチャール」300円を。マスタードオイル、クミン、フェヌグリークで作ったおひたしのような食感。
こちらのお店は「スパイスとお酒」というだけあり、燗酒のペアリングもおすすめなのですが、これに合わせるお酒をおすすめで頼んだところ「杉錦」800円(120cc)をぬる燗で出してくれました。どことなくだし感のあるフレーバーで、からし菜との相性も完璧。意味のあるペアリングです。
続いておすすめの「春菊と金柑とホタルイカのサラダ」1,100円。春菊と金柑も川越産。金柑はピックル(インドのスパイスピクルス)にしてから使用しているので辛さもありますが、春菊の苦み、金柑自体の甘みと酸味が調和してバランスの取れたおいしさ。おつまみになるサラダです。
続いて川越の小野農園でとれたカブを使用した「カブのクートゥ」980円を。クートゥとは南インドの野菜カレーであり、豆と他の野菜を使ったもの。通常はシャバシャバのカレーなのですが、こちらのクートゥはそれを分解再構築した形で、ドライな豆カレーの上にグリルしたカブ、そしてカレーリーフも飾りではなくしっかりと味の根幹に関わるもの。これが実においしくて。通常はミールスの脇役として存在しているイメージのクートゥですが、主役を張れる存在感と完成度となっていました。素晴らしい!
こちらに合わせるお酒は「白鷹」800円(120cc)。インドで使われるすましバターであるギーのような芳醇さがあり、ドライなクートゥのおいしさをさらに上げてくれるペアリングでした。
他にも色々ありますよ。「あん肝のピックル」700円(ハーフサイズ)はねっとりした食感とすっきりした味わいの調和。
「グリルチキンチェティナード」1,200円はこちらも南インド料理のチキンチェティナードの分解再構築。パリッと皮目をグリルしたチキンにチェティナードソース。おいしくないわけがありません。
〆に「海老のビリヤニ」1,200円(Sサイズ)も。フワッと軽やかで上品なビリヤニは色々食べた後でも胃の中に吸い込まれるように収まります。ビリヤニにはコーラだろうということで「クラフトコーラ」700円も。
ノンアルコールメニューでも面白いものがあるので、お酒が飲めない方でも楽しめるのが素晴らしいです。
間借り時代からレベルが高いと感じていましたが、リニューアルしたことによってさらにやりたいことができるようになり、それが良い形でまわっている様子。
レコードも豊富で好きなBGMをお願いすることも可能。僕の大好きなTHE WHOをかけてもらってテンションも高まり、最高に楽しくておいしい幸せな時間を過ごすことができました。
川越というと都内の方には遠いイメージがあるかもしれませんが、池袋からなら特急に乗れば30分かからないで着きます。
時間と交通費をかけてでも行く価値のあるお店。小さなお店ですので予約推奨です。気になった方は是非行ってみてください。
※価格はすべて税込