- 2024年トレンドグルメ
- 20位:グルメが集まる「Wヒルズ」
- 19位:価格高騰「インバウンド」
- 18位:復活の「食べ放題」
- 17位:衣が旨い「チキンバーガー」
- 16位:専門店&どこでも「ビリヤニ」
- 15位:ふんわり焼きたて「だし巻き卵」
- 14位:あの味を受け継いで「老舗の復活・継承」
- 13位:焼きたて「焼き菓子」&お家でも「スコーン」
- 12位:10年ぶりの「アサイーボウル」
- 11位:人気は加速「デセールコース専門店」
- 10位:ちょうどいい、がうれしい「ハーフコース」
- 9位:予約争奪戦「ちいかわグルメ」
- 8位:異ジャンル参入「グルメ系とんかつ」
- 7位:「イタリアン」はやっぱりアラカルトで
- 6位:巨匠が輝く「高級中国料理」
- 5位:素材が命の「シンプルクレープ」
- 4位:「ドーナツ」人気衰えず
- 3位:ヘルシーで映える「韓国グリークヨーグルト」
- 2位:「寿司」東京へ
- 1位:「PIZZA」は日本で進化する
- Hottest spot 2024
- 2025は“おいしい年”になりますように!
目次
円安、物価高により何かと値上げ・高騰の話が多かった2024。外食においてもその影響は強く、チェーン店のコーヒーや日々のランチの価格にも驚く毎日です。また、ショート動画の浸透により、SNSの影響がより強まっているように感じます。9月から食べログマガジンでも取材したお店などをショート動画で配信しています。食べログの各SNSアカウントで投稿しているので、フォローしてみてくださいね。
さて、毎年恒例のトレンドグルメ企画。2024年、グルメ界隈で生まれたヒットの数々を、記事本数や店舗数などを参考に、独断と偏見でランキング形式にてご紹介します!例年、TOP10を発表していますが、今年はトピックが多く、倍のTOP20でお届けします。
2024年トレンドグルメ
20位:グルメが集まる「Wヒルズ」
昨年の1位で紹介したWヒルズ(麻布台ヒルズ・虎ノ門ヒルズ)。2024年3月には「麻布台ヒルズ マーケット」がオープンしました。「麻布台 やま幸鮮魚店」「根津松本 麻布台」などが入るグルメ感度日本一のショッピングスペースは本当に楽しい!
麻布台ヒルズはレストランもレベルが高く、今年に入って紹介した店舗が18店も!「LIAISON AZABUDAI」「ふかひれ家」「PULSARE」「MATTE Bottega del Cioccolato」「リストピッツァ バイ ナポリスタカ」「パーラー矢澤」「Comme’N TOKYO」「富麗華 キッチン」「カム バイ スタンドバインミー」「鮨 さいとう 麻布台」「Balcony by 6th」「麻布台 鳥しき」「鳥おか」「CAFÉ & BAR B」「食堂aca」「フロリレージュ」「ルノートル 麻布台ヒルズ店」「麻布台 中むら」を紹介しました。
虎ノ門ヒルズでは「中華バル サワダ」「Uké」「ソムタムダー 虎ノ門店」「CRAZY PIZZA TORANOMON」「RITUEL Brasserie & Cafe 虎ノ門」「鮨 すがひさ」「falò+」「北京ダックマニア」「ル・プリスティン レストラン 東京」などを紹介しています。
19位:価格高騰「インバウンド」
円安の影響もあり日本は海外旅行先として大人気。2月にオープンし、メディアで話題になったのが「豊洲 千客万来」の「インバウン丼」。高価格帯の海鮮丼の俗称としてキャッチーなネーミングと価格のインパクトに驚きました。
店舗数を急激に伸ばしている「神戸牛ダイア」では一番高価な9万6,800円(税込)のエンペラーブリアンステーキが人気。日本の高級美食は、わざわざ来日してせっかく食べるなら一番良いものを食べたいという富裕層の心を掴んでいるのかもしれません。
先日取材で訪れた日本料理店の店主も「通常は3万円程度のコースだけど、海外のお客様は“金額はいくらでも良いからもっと高価な食材を使ったコースにしてほしい”というリクエストをもらうことが多い」と話していました。
日本の消費者的には高価な食べ物が増えるのはウエルカムな現象ではありませんが、飲食業界の売り上げに多大な影響があることは間違いないので、ちょっぴり複雑な心境です。
18位:復活の「食べ放題」
ここ数年、勢いがなかった食べ放題界隈ですが、ショート動画映えすることからインフルエンサーがこぞって投稿し、その流れに乗って食べ放題の店舗を新規出店する外食企業も多く、令和の食べ放題ブームがきています。
定番で人気なのは「お寿司」「パン」「焼肉」などの食べ放題。今のシーズンは「すき焼き」「蟹」「おでん」などの投稿が多く見られます。
食べログマガジンでも「食べ放題 すき焼き十二天」「かにざんまい 新宿店」などを紹介しました。特別感があってコスパの良いホテルのランチビュッフェも、予約がすぐ埋まるほどの人気です。
17位:衣が旨い「チキンバーガー」
今年はチキンバーガーの魅力にハマりました。4月にオープンした「MOM’S TOUCH 渋谷店」は韓国最大のハンバーガー&チキンブランドの国内1号店。渋谷のマクドナルドが韓国のバーガーチェーンに替わるのは時代を感じさせる出来事でした。
とはいえアメリカも負けてはいません。8月にアメリカから日本初上陸したチキンバーガー専門店「Hangry Joe’s Tokyo」の記事は多くの方に読まれました。どちらも口の中を怪我するのではと心配になるほどザクザクの衣がクセになるおいしさです。
ザクザクの衣と言えば「バターミルクフライドチキン」もよく聞くワードになりました。バターミルクは、バターを作った後に残る液体です。アメリカの南部ではこのバターミルクに鶏肉を漬け込み、フライドチキンにするのが一般的。4月に都立明治公園内に誕生した「Baby Jʼs」はバターミルクフライドチキン専門店。こちらでも名物のバターミルクフライドチキンを使ったクラシックバーガーをいただくことができます。
16位:専門店&どこでも「ビリヤニ」
ここ数年じわじわ人気だったビリヤニですが、今年は専門店の出店が目立ちました。以前より人気だった「ビリヤニ大澤」のある神田には石川県から「ジョニーのビリヤニ」が神田店を出店し話題になりました。「ジョニーのビリヤニ」は7月に「Zabardast 富山」も出店と勢いが止まりません。
8月に大阪の天満にオープンした「コメジルシ」はお昼はビリヤニ専門店、夜はナチュラルワインが飲める酒場。小伝馬町の「流しのビリヤニ STAND」は「ビリヤニすいさんしつ」に店名を変え、ハイデラバードスタイルのビリヤニを提供しています。
計算されたバランスと味わいが評判なのが南阿佐ヶ谷の「ビリヤニ 狢(むじな)」。独学で学んだというご主人の作るビリヤニは毎週食べたくなるほどの完成度。
インド料理店でビリヤニがあるのは定番になりつつあり、ネパール料理、バングラデシュ料理、パキスタン料理、スリランカ料理、ミャンマー料理など他ジャンルのお店でもビリヤニを提供するところが増えています。
15位:ふんわり焼きたて「だし巻き卵」
SNSのショート動画の影響で「だし巻き卵」を提供するお店が空前の大ブームに。どのお店も大行列で、数時間待ちというお店も。玉子焼き器で焼くタイプと鉄板で焼くタイプがあり、どちらも動画映えします。
大阪の心斎橋にある「家和らぎ」は朝の5時から食べられる「出汁巻定食」が大人気で早朝から行列が絶えません。オプションのイクラをトッピングしたビジュアルが食欲をそそります。
同じく大阪の「月盗」はだし巻きの中に卵黄を閉じ込めた独自のスタイル。中からトロッとこぼれる卵黄は動画映えバッチリ。
京都の「京都離宮 おだしとだしまき」は車でしか行けないような場所ながら、予約はなかなか取れない超人気店。だし巻きに使用する出汁は4種類の中から選ぶことができます。
自由が丘「BY THE WAY」や福岡「鉄板焼酒場いくら」などは鉄板で焼き上げるだし巻き。鉄板の上でくるくるとだし巻きが巻かれていく動画は思わず見ちゃいますよね。
14位:あの味を受け継いで「老舗の復活・継承」
どんな名店であれ時代の移り変わりとともに、後継者の不在や、店舗の老朽化、再開発、景気の影響などさまざまな理由で店の灯火が消えることがあります。最近も大好きな築地の名店「季節料理 魚竹」の閉店ニュースに胸を痛めています。
そんな中「あの味を守ろう」という、うれしい動きも。1973年から続いたくじら専門店「うずら」が昨年8月に復活しました。唯一無二のおいしさを誇る「はりはり鍋」はその時代から通うファンだけではなく、若い世代からも支持されています。
50年以上にわたり愛されてきた恵比寿「コルシカ」は2021年に閉店してから2年半の時を経て、今年の2月に同じ場所で復活しました。味を引き継いだのは「コルシカ」で働いていた北村 新氏。懐かしの味がまた食べられるとあって、連日満席の大盛況です。3月にオープンした麻布十番「trattoria GALLIANO」も「コルシカ」で10年修業した川端 京太氏が「ボンゴレ」などを提供します。
3月虎ノ門にオープンした「すき焼き あさい」は復活店ではありませんが、卵の形状において、女将が以前勤めていた星つきすき焼き店、赤坂「よしはし」のスタイルを継承したお店。客の目の前で箸だけで卵白をメレンゲ状に泡立て、軽い口当たりに仕上げるのは熟練の技です。
13位:焼きたて「焼き菓子」&お家でも「スコーン」
昨年のトレンド記事で3位にランクインした「焼き菓子」ですが、今年もその勢いは止まりません。中でもやはり「フィナンシェ」人気は根強く、「ポアール・ル・ボン・ブール 北新地本通」「LENOTRE 東京」などを取材しました。
『バターじゅわっと最高の手土産♡ スイーツ専門家が選ぶ、焼きたてフィナンシェのおいしい店』の記事も人気でした。
「ちひろ菓子店 自由が丘」、東京駅「Brick bake bakers by Pâtisserie ease」、「ルノートル 麻布台ヒルズ店」など話題の新店もありました。
ちなみに、私が今年食べて感動したのは新中野「Preference」の「フィナンシェスペシャル」。外はカリッと、中はモッチリ、バターの香りがリッチでまさに“スペシャル”な味わいでした。焼きたてをおすすめします。
さらに今年は「スコーン」も勢いがありました。6月に掲載した『スコーンマニアのおすすめ! 東京で食べられるスコーン9選』の記事が大ヒットしたことでスコーン人気を確信しました。今まではアフタヌーンティーで食べる程度だったスコーンですが、専門店も多く出店し、クロテッドクリームと共に自宅で楽しむスコーンマニアが急増中。
桜新町「fammy by Miho Sato」、「ベイカーズ ゴナ ベイク Echika表参道」などの新店も注目です。
12位:10年ぶりの「アサイーボウル」
SNSで映えて、ヘルシーという理由で約10年ぶりに「アサイーボウル」がリバイバルヒット。韓国のカフェでのヒットから日本でも専門店やカフェで提供するお店が急増しました。「アサイーボウル」はワードとしても、日経トレンディ「2024年ヒット商品ベスト30」で23位にランクインしたり、「2024ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされたりと大ブレイク。
食べログマガジンでも『東京近郊で食べられる本当においしい「アサイーボウル」6選』やスーパーフードのスペシャリストWOONINさんおすすめのお店で「TOKYO JUICE 広尾」を紹介しました。
11位:人気は加速「デセールコース専門店」
2023年のトレンド予想でランクインしていた「アシェットデセール専門店」。コースで提供するお店が増え、2024年になってもデセールブームは継続中です。食べログマガジンでも3店舗を取材しました。
4月オープンの南青山「Haruka Murooka」は「長谷川稔」出身のパティシエ、室岡春香氏のお店。「長谷川稔」時代からファンも多く、オープン時から予約が殺到しました。
西麻布「蒼菓」は5月オープン。「The Tabelog Award」で2年連続Goldを受賞した「蒼」がプロデュースしたお店です。今まで華やかなパフェなどを提供するお店が多い中、ソリッドなお皿が印象的でした。
9月にオープンの恵比寿「Germei」は長谷川稔グループ。1997年生まれの横石芽映氏がパティシエで、熊のぬいぐるみや置物など、かわいらしい演出が至る所に施されています。
どのお店も1万円台後半から2万円台と決して安くはないですが、予約は好調の模様です。